おはようございます!あるくべきのふみです!
先週は猛暑のぶり返しがすごかったですね。今週は朝晩気温が落ち着くようなので、しっかり歩き氷冷しましょう♪
妊婦さんの骨盤も診ていますが、妊娠から出産まで女性の体は変化が激しいです。そして、その個人差もものすごいあります。皆ほぼこんな感じですと説明できないところが、難しいです。
妊娠すると、骨盤内の関節と靱帯がゆるんで柔軟になります。こうした変化は子宮の成長や胎児の分娩に備えるものです。その結果、妊娠すると姿勢が多少変わります。
女性の体はおなかの赤ちゃんの成長とともにさまざまに変化し、痛み、違和感、疲れなどの症状も出ます。妊娠中の体の症状は、週数によって変化します。
安定期に入る20週目(5ヶ月)くらいから、お腹が目立ってくるようになり、そこから徐々に大きくなった子宮の重みを反り返って支えるために背骨のカーブがきつくなります。それにより、程度は様々ですが背部痛や腰痛が生じることがあります。
胎児がおなかの中で大きく成長するに従って、骨盤の仙腸関節は緩んで、胎児が生活できる空間をつくります。そして、リラキシンという女性ホルモンが胎盤から分泌されます。リラキシンには、出産のとき赤ちゃんがスムーズに狭い骨盤を通れるように、骨盤の関節や靱帯を柔らかくする作用があります。
もともと骨盤が緩い人が更に緩んでしまうと、産道が開いて妊娠状態が持続できなくなります。それを防ぐために、古くから使われてきたのが、『腹帯』です。
最近は、装着が簡単なコルセットやゴム製バンドが普及していますが、(胎児がいるスペースを圧迫せずに支えて骨盤のみを締める)という三つの目的を全て果たすには、実は、サラシが一番適しています。日本人の体(骨盤)に合っているとも言えます。自分で気軽に巻けないところが厄介で、ベルトに頼りたくなるのも分かりますが…。
妊娠中の体の変化によるトラブルは、つわりから腰痛、その他様々なことがあります。色々な面で、それらのトラブルに対する有効な手段があります。
『歩くこと』です。
もちろん無理する必要はありませんが、しっかり歩くことは、骨盤にとっても妊婦さん自身にとっても、とても良い効果を発揮します。産前の歩行は、妊娠中の体調だけでなく、産後にも確実に良い影響があります。現状、産前産後の方を診ていて実感するばかりです。
注意すべきこともたくさんあります。緩く不安定になっている骨盤には、捻じりや強く押す力を絶対に加えてはいけません。自転車も絶対によくありません。歩くとき、イスから立ち上がるときなど、ゆっくりした動作を心がけてください。
細かいことを言えば、物を持ち上がるときは、立ったまま持ち上げようとせず、いったんしゃがんで片ひざを床についてから、ゆっくり持ち上げるようにしましょう。上の子を抱っこするときも同様です。
面倒でも、自分の体をいつもより丁寧に扱ってほしいのです。歩くときは、運動靴で、背筋を伸ばし、腰から前に出すようなイメージで歩きます。かかとから踏み下ろし、腕も適度に振るようにすると体が前へ進みやすくなります。
妊娠中から産後の骨盤が安定するまでは、自分の体が、それ以外の時とは全く違う状態だということをきちんと理解し、本当に気を付けてほしいと、日々話しています。
※来月から隔週更新になります。