










朝晩寒くなり、先日は、富士山に初冠雪。
知床のブロ友さんのブログによると、あちらのお天気は雪マークだそうだ。
寒い冬がすぐそこまで来ているようだ。
ふと、昔のことを思い出した。
もうすぐ卒業式いう3月初旬、私は親友と奈良を旅した。
50年も前のことだ。
みぞれ交じりの雨の中、大和路、飛鳥路を歩いた。
寒さと疲れでやっとユースホステルに辿り着いた時は既に日が暮れていた。
「わー、モモンガみたい」
暖かい建物に入った途端、先客の若い女性が私を指さして笑った。
私は絶句したが、彼女が何を言わんとしたかすぐに分かった。
「失礼な人ね。でも、モモンガって目がくりくりしてて可愛いのよ。
ゆきさん、目が大きいものね」
優しい親友の言葉は、私には何の慰めにもなっていなかった。
私が、寒さで自分の鼻の頭が赤くなることに気がついたのは中学生に
なってからだ。
冬の登校時、クラスメートに面と向かって言われた時はショックだった。
鏡を見ると確かに鼻の頭だけが真っ赤だ。
その頃は色白だったから、鼻の頭の赤さが異常に目立った。否、他人より
小鼻が大きかったこともある。
それからは寒い季節が来ると、風邪を引いてもいないのに、外ではいつも
マスクをかけた。マスクをすると団子鼻が隠れて美人に見えた??
年月を経て、面の顔が厚くなったせいか、化粧の厚塗りのせいか、寒い冬
でも鼻の頭は赤くならなくなった。
時々、テレビドラマの雪の中のシーンで、若い女優さんが鼻の頭を真っ赤
にして演じているのを見ると微笑ましくなる。
孫が生まれたとき、鼻の頭を真っ赤にして泣くのを見て、私のDNAが混じっ
ていると嬉しくなった。ただし、お嫁さんには黙っていた。
最近、昔のことが思い出されて仕方がない。
これも、年老いた現象の一つなのであろうか。

ハゲイトウとユキア