檀捨離を行ったものの、その先の題材が思い浮かばない。
檀一雄の大親友だった太宰治はどうだろう?
太宰治1909(明治42)-1948(昭和23)
彼の作品は若い頃、幾つか読んだ。
「人間失格」「斜陽」「走れメロス」「グッド・バイ」等々。
が、人物知識は殆ど未知数、愛人と心中死くらいしか知らない。
この際、と思って調べたら、太宰は愛人づくりと心中の常習犯?だった。
【内縁の妻 小山初代】
1912(明治45)-1944(昭和19)】
1927(昭和2)
芸者置屋に勤めていて、旧制弘前高校1年の時太宰と知り合い馴染みになる
この年、太宰が心酔していた芥川龍之介が睡眠薬自殺
1929(昭和4)
太宰、睡眠薬を大量服用し単身で自殺を図るが未遂に終わる
1930(昭和5)
津軽の金持ちのボンボン太宰は上京、帝大に入学、井伏鱒二に弟子入りする
初子を上京させ、本所駒形で同棲する
太宰がカフェの女給田部シメ子と睡眠剤大量摂取し心中を図る
田部シメ子(たなべしめこ・別名あつみ) 1912(大正元)-1930(昭和5)
太宰は未遂に終わって助かるが、あつみは死亡、18歳だった
また、太宰が自らの心中体験を反映した作品の一例を揚げておく。
1935(昭和10)
太宰、単身で首を括って自殺を図る(狂言自殺説もある)
1936(昭和11)
太宰、鎮痛麻薬剤中毒で武蔵野の精神病院に入院
入院中にも、単身自殺を図るが未遂に終わる
太宰の入院中、初代が彼の義弟と不貞を働く
この後、檀が太宰から自殺を持ちかけられガス自殺を図るが未遂に終わる
芥川龍之介の自殺以来、太宰は自殺に取り憑かれたのだろうか?
唐突だが、富士には月見草がよく似合う・・・は太宰の言葉ではなかったか。
作品名から、当てずっぽうで読んで見たら、ズバリ的中!
話の運びも上手く、面白く、死の影も無く・・・読後感も爽やか!
これを今日の「締め」にして、この続きは、明日に回そう。
それでは明日またお会いしましょう。
[Rosey]