遊びをせんとや

人生総決算!のつもりで過去・現在のことなどを書きます
といっても肩肘はらずに 楽しく面白く書きたいと思います

知らずにいた~尾竹三兄弟

2023年03月26日 | 絵画

 

何だこれは!とビックリのけぞった尾竹竹坡(ちくは)の2つの作品

郷土の新潟に、三人兄弟の日本画家がいたことをつい最近知った。

尾竹越堂(えつどう)、尾竹竹坡(ちくは)、尾竹国観(こっかん)という三人兄弟。

いずれも明治から大正、昭和にかけて活躍した日本画家だそうだ。

 

教えてくれたのは、だいぶお馴染になったNDLイメージバンクの特集記事。

「風俗画報」という明治時代の雑誌に、竹坡と国観の二人がよく画を描いている。

ただ、そこには長兄の名も作品も出て来ない。

 

三兄弟なんだから長兄の作品も観たい、と思って郷土の美術館を調べてみた。

4つの美術館の収蔵品には、長兄はおろか他の二人の作品もゼロ。

郷土でも忘れ去られた画家なのか・・・。

 

でも、諦めてなるものか・・・とインターナショナルなウィキメディアのサイトを調べた。

やはり外国のアート界のほうが感度が高い。長兄の作品が3点見つかった。

スライドショーの#2~4だが、美人画と風俗画を一枚絵にしたところが新機軸か?

 

風俗画も題材の範囲が広いだけに興味が尽きない。

私は経験していない世界である遊郭の裏側?なども知ることが出来て面白い。

特に国観が多く描いていて、彼はその道の通?だったとか想像するのも。

 

なお、NDLには無かった他の二人の作品も海外サイトで数点づつ見つかった。

特に驚かされたのが冒頭に掲げた竹坡の2枚の図案?(スライドショーの#44)。

どうしてこんな面白いものを考えつのくだろう?

わたしも影響を受けて、左の女体が宙で乱舞する部分だけをさらに図案化してみた。

せっかく作ったのでスライドショーの表紙絵の背景に使わせてもらった。

作品の冒涜だ、なんて言わないでネ。

三兄弟一緒に作ったら、スライド枚数が45枚、時間が7分30秒ほどになった。

BGMも作品の雰囲気に合っていない気が・・・ま、音量絞るなりご自由にどうぞ!

 

それとネットで新潟の美術館巡りをしたおかげで思わぬ副産物に出会えた。

次の機会に改めて報告したいが、忘れてしまったらご勘弁を。

[Rosey]


100年前のカラー写真

2023年03月25日 | 絵画

3年ほど前、Roseyの子供時代のモノクロ写真をカラー化した。

本人も悦んでくれたが、介護に来てくれた人達もIT技術の進歩に驚いていた。

さらに進化したかな、と思ってその時の海外サイトを使おうとしたら閉鎖。

ならば、と別の海外サイトでカラー化してみたのが下の写真である。

  

 

格段に進歩しているわけでもなさそうだ。

そこで思いついた。織田一麿のモノトーンの石版画をカラー化してみたら?

結果は下の通り。

 

 

写真も手書きも関係ないってワケだ。なぜ、こんなことをやってみたか?

実はNDLイメージバンクで、100年前のカラー写真を特集していた。

明治30年代~大正期に制作した外国人向け写真帳に掲載されたという。

それでそのスライドショーを作ってみたというわけ。

作品点数が多いので、主に人物が登場するものに限った。

ただ、作品1スライドの時間は20秒にしてある。

全体で6分30秒、じっくりと見てもらいたい。

 

 

当時の絵師たちの彩色技術のレベルの高さに驚嘆した。

どの絵も近景、遠景を問わず木々や花々などの細部まで着色している。

中で私が一番驚いたのはスライド#19。下駄の鼻緒まで丁寧に彩色。

が、同じスライドの店の奥にいる従業員?の男性、

彼だけがモノクロのまま放っておかれていて可哀そう。

なお、昔の絵師たちの腕前も今時のAIに比べて遜色ない気がするけど、どうだろう?

昔のアナログ技術をデジタル・アーカイブしたもので見るのもヘンだけどね。

[Rosey]


織田一磨~その2

2023年03月24日 | 絵画

作品の一部分を切取りました

織田一磨の石版画にぞっこん惚れ込んだ。

もっと作品が無いかとあちこち探したら、十数点見つかった。

石版画だけでなく、木版画、水彩画も混じっている。

また、京都風景、新東京風景も数点づつある。

これならスライドショーにできるかと、一昨日に続き、その2を作成した。

夜の灯りの版画が少ないのが残念。

時間は3分24秒。織田一磨の世界、どうぞお愉しみを!

[Rosey]


映画の音楽から2曲

2023年03月23日 | 音楽

昨日、織田一磨の石版画を見ていた時のこと。

モノクロフィルムとか古びたジャズとかの言葉が思い浮かんだ。

そんな言葉が出てくる歌があったはずだが・・・。

 

調べてみたら、別々の映画のテーマ音楽だった。

映画のタイトルは「蘇る金狼」と「優雅なる野獣」。

どちらも松田優作という当時の人気俳優が主演の映画。

 

映画は観ていない。曲と歌手を調べた。

歌手は、以前に「別れの朝」など紹介した前野曜子。

彼女のファンなので、いつか聴いて記憶に残ったのだと思う。

♪古びたジャズが夜明けを待つ店で・・・と歌い出すのは「蘇る金狼」。

印象的なのは、♪OH- OH- OH- OH-OH CHANGES IN MY LIFE・・・

と何度も繰り返されること。

歌うのは女性、「アンタ、人生変えたら」と男に言っているのか。

最後のリフレインだけがCHANGESで終る・・・なぜ? つい考えたくなる。

 

モノクロフィルムが出てくるのは、「優雅なる野獣」のほうだった。

この歌も同じフレーズの繰り返しが多い。

詩・曲共に別の人が作っているのにも関わらず。

♪この手に握れば まるで乾いた花びら 人の 人の心・・・が2回。

♪この胸に染みる様な 冷たいしずくは何だ
愛を信じては生きられぬ この世の悲しい性か・・・が3回。

作詞に限っていえば、これが一番伝えたい言葉ということなのだろうか。

映画の主人公は優雅な野獣だったのか・・・観られるものなら観てみたい。

[Rosey]


石版画ならこの人~織田一磨

2023年03月22日 | 絵画

 都会野趣「屋台店」

リトグラフという言葉は知っていた。

が、日本語にすると石版画だということを知らなかった。

まして、明治の頃に日本人がリトグラフをやっていたとは・・・。

 

織田一磨も外国の石版画技師に習ったそうだ。

でも、木版画を彫るのは分かるが、石を彫って版画にできるわけ?

俄か勉強、美術学校のリトグラフ制作をYoutubeで観た。

別に石を彫るわけじゃないのだ。

平たい石にインクを盛り上げ、そこへ紙を押し当てるようだ。

工程が多く、うわ~っタイヘンッ!

作業そのものはやっぱり技師の仕事なのだろう。

 

とはいえ絵心が無ければアート作品はできない。

織田の石版画には情緒があり、しかも生活感が感じられ、そこがいい。

多色刷りは技術的にもタイヘンなんだと思う。

モノトーンに1色か2色、その色合いがまた素晴らしい。

 

スライドが40枚にもなってこれまでの最多記録になった。

尚、用いた作品画像は、国立国会図書館「NDLイメージバンク」、

ウィキメディア・コモンズから転載した。

時間は6分31秒。新宿など今の風景と比べるのも一興。お楽しみを!

[Rosey]