師匠の大仕事の現場はベルリンでした。
下見に行った時の様子です。
Wengeを大量購入した翌日、いざ木取りをしようとしたところ、薄い板の反りがひどすぎることが判明。
平らにしたら必要な厚みがとれない・・・
師匠の機嫌は悪くなり、私も別の研修生も怒られる回数が増え、みんなイライラ^^。
それでも何とか加工をしていくのですが、重いし硬いし長いし、筋肉痛と戦いつつ、手も顔も鼻の穴まで真っ黒になりながら作業してました。
ちなみにこのときのWengeの水分含量は6%。師匠は少なすぎだと言っていました。ドイツでは家具はおおむね8%、窓枠で11%だそうです。
あまりにも大仕事なので、工房の機械だけでは追い付かず、師匠のお友達の大きな工場の機械を借りて作業することもありました。
ある時、うめき声が聞こえ振り向くと、若い職人さんが機械で怪我をしていました。
治具を使っていたのにも関わらず、です。
少し骨を切ることになり、気の毒でしたが、指先だけで済んだことは不幸中の幸いかもしれません。
貧乏よりもなによりも怪我が怖いです。
この頃はナーバスになりすぎて、休憩中にきれいな青空を見ただけで泣けてきました。