2010年8月21日~23日 扇沢~針ノ木雪渓~針ノ木岳(泊)~赤沢岳~爺ヶ岳~冷池(泊)~鹿島槍ヶ岳
テーマ:日本百名山、三大雪渓、テント泊縦走、熊
天候: 晴れ時々曇り
(Written by moko)
北アルプスのヘソ、針ノ木岳。
一度泊まってみたかった好展望の冷池山荘も含め
晴天の下、扇沢起点にぐるり回ってきました。
今回は今までにないハプニングに見舞われ、大自然の力を
改めて考え直すいい機会となりました。
<<クマちゃん騒動の1日目レポはこちら<<
◆基本情報
・ルート1日目:扇沢~扇沢雪渓~針ノ木岳小屋テント泊
・ルート2日目:針ノ木岳~スバリ岳~赤沢岳~鳴沢岳~新越山荘~岩小屋沢岳~爺ヶ岳~冷池山荘テント泊
・ルート3日目:鹿島槍ヶ岳(ピストン)~種池山荘~柏原新道~扇沢出合~扇沢

◆2日目詳細
昨晩はクマにびくびくしてしまいなかなか寝付けませんでしたが、
夜半から何とか眠れたようです。
いや~、何事もなく朝を迎えられて、本当によかった!!
本日は冷池山荘(CT9時間30分)を目指す為、4時半過ぎに出発です。

本日もお天気期待できそうです。

チングルマの綿毛ももうすぐお目覚め。

5時10分頃、太陽が上がります!
今日も良い一日でありますように~。

日の出は蓮華岳がよかったみたいですね。
ま、しかたなし。

朝日に揺れるチングルマ。

ウサギギクも太陽に向かってぱっちり!

マヤクボノコル(針ノ木岳とスバリ岳の間)の向こうに劔岳が顔を出します。

針ノ木峠までくると、槍に向かって延びる裏銀座の稜線が、
どーん!

ほどなく針ノ木岳山頂に到着っ!!
いや~、最高の眺めです。

針ノ木岳、誰かが「深田久弥はなぜ百名山にこの山を入れなかったのか?!」
と言ってましたが、確かにここは北アルプスのど真ん中。
乗鞍岳から白馬岳まで、一望できる素晴らしい山です。
これから歩く後立山の稜線。

目の前は立山・劔。

その左は、数週間前に訪れた五色ヶ原。

南側には、裏銀座から水晶・鷲羽。

そして天空の城、槍穂高。

いやはや、素晴らしい。
こうやって見ているとやはり読売新道、
攻めてみたくなりますね~。

いい眺めですが、先も長いので進みます。
40分くらいでスバリ岳(ずっとズバリ岳だと思ってました。。)に到着。

こちらから見た針ノ木岳。

また下ります。

対岸から見てみると、先日mimiさんと歩いた平ノ小屋~ロッジくろよん~黒部ダムの
道程がよーくわかりますね。(長かったわけだ。。)

お次は赤沢岳です。
ここから見る針ノ木はずいぶん尖っています。

針ノ木ズーム。

針ノ木の小屋も見えています。

そして、大迫力の劔岳。

しばし休憩し、鳴沢岳を目指します。
だんだん雲が出始めました。

鳴沢岳から見る長次郎谷(ですね、失礼しました。。。)。

下ること約20分、とってもきれいな新越山荘に到着。
気温もかなり上昇し、扇沢側からガスがどんどん上がってきます。

11時半頃、新越山荘を後にします。

ハイマツの濃い緑が南アルプスの南部を思い出させます。
たんたんとした登りが続くので、ライチョウさんいないかな?ときょろきょろ歩きます。
と、そのとき、突如先行の単独男性が、ピー、ピーとクマよけの笛を吹き始め、
こちらを向いて何か合図をしています。
「え??クマですか?!」
でも声がよく聞こえません。
ピー、ピー と 笛の音が続きます。
なんだろ、何だろ、、と登っていくと、
木の影からひょこひょこやってきたのは、猿でした。
なーんだ。

さっきのうるさい人間はいなくなったかなーと、覗いているようです。

また別のお猿がやってきて、、
また、同じポーズ。

そして、サル。

ちょっとかわいいですね。。

はて、岩小屋沢岳につくと、

先行の単独男性が休憩中。
「いやー、クマ怖かったですよ~。親子で2頭山頂に向かって歩いてました。見ましたか?」と。
えーやっぱりまた熊だったの?!
お猿の家族はやはりあの笛につられて出てきただけだったようです。
昨日に引き続き、まだまだいるんですね-。熊。しかも親子ですって!
朝は気が遠くなるほど遠くに見えた爺ヶ岳、
だんだん近づいてきました。

ナナカマドの実も赤くなり始めてました。

あ、私の好きなベニバナイチゴの実も赤くなってます。
食べてみましたが、まだちょっと酸っぱかったです。。

ようやく種池山荘が見えてきました。
かわいいですね。

気温も高いですし、だいぶ疲れも出てきました。
お腹もすいたので種池ー種池-とぐちぐちいいながら進みます。
と、、、
登山道から3Om位下の雪田に黒い固まりを発見。

「あれ、なんだ?」
「まさか、、、」
「でも全然動かないから、木、かな?」
と通り過ぎようかと思いますが、カンっとストックを鳴らしてみたら、
ぴくっ と その固まりが動きました。
ぎゃー、また熊だよ~!!

と、次の瞬間、
ひょこひょこっと出てきたのは
子熊!!

子連れの熊は凶暴なはず!!
やばいっ!!
と思ったのですが、
お母さん、また寝てしまいました。
暑すぎて、体をぴたっと雪にくっつけて、
涼をとってるみたいです。

子熊だけがきょろきょろきょろきょろ。
お母さん、今日に限ってはまったく闘争心ないようです。
(よかったっ!!)

ねー、おかあさーん。
子熊は母熊を乗り越えたり。

でも動じないお母さん。
そうですよ!
熊だって暑いんです。

怖い気持ちは去り、ついつい、微笑ましく眺めてしまいました。
ちなみに、子熊にも胸元にちゃんと月の輪がありました。

いやはや、襲われなくて良かったです。
ちなみにこの親子熊に遭遇したのは、種池山荘まで30分ほどの辺りでした。

その後危ないことはなく、種池山荘に到着。
遅い昼食休憩し、1時半過ぎにまた出発します!
冷まであと2時間、がんばります!

爺ヶ岳南峰手前で3羽のライチョウさんに遭遇。
この辺りではいつもライチョウさんに会えますね。
(熊と違って)見ていてほっとできます。


本日は疲労のため、爺ヶ岳はパスして突き進みます。

ようやく冷池山荘が近づいてきました!
テント場はかなり上ですね。

3時半前に冷池に到着しました~。
テントを張って、ごろごろ飲んで、
昨日今日といろんなことがあったなーなど回想しながら
至福の時を過ごします。
いやいや、無事でよかった。。
今夜は安心して寝られそうです。

続く。
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テーマ:日本百名山、三大雪渓、テント泊縦走、熊
天候: 晴れ時々曇り
(Written by moko)
北アルプスのヘソ、針ノ木岳。
一度泊まってみたかった好展望の冷池山荘も含め
晴天の下、扇沢起点にぐるり回ってきました。
今回は今までにないハプニングに見舞われ、大自然の力を
改めて考え直すいい機会となりました。
<<クマちゃん騒動の1日目レポはこちら<<
◆基本情報
・ルート1日目:扇沢~扇沢雪渓~針ノ木岳小屋テント泊
・ルート2日目:針ノ木岳~スバリ岳~赤沢岳~鳴沢岳~新越山荘~岩小屋沢岳~爺ヶ岳~冷池山荘テント泊
・ルート3日目:鹿島槍ヶ岳(ピストン)~種池山荘~柏原新道~扇沢出合~扇沢

◆2日目詳細
昨晩はクマにびくびくしてしまいなかなか寝付けませんでしたが、
夜半から何とか眠れたようです。
いや~、何事もなく朝を迎えられて、本当によかった!!
本日は冷池山荘(CT9時間30分)を目指す為、4時半過ぎに出発です。

本日もお天気期待できそうです。

チングルマの綿毛ももうすぐお目覚め。

5時10分頃、太陽が上がります!
今日も良い一日でありますように~。

日の出は蓮華岳がよかったみたいですね。
ま、しかたなし。

朝日に揺れるチングルマ。

ウサギギクも太陽に向かってぱっちり!

マヤクボノコル(針ノ木岳とスバリ岳の間)の向こうに劔岳が顔を出します。

針ノ木峠までくると、槍に向かって延びる裏銀座の稜線が、
どーん!

ほどなく針ノ木岳山頂に到着っ!!
いや~、最高の眺めです。

針ノ木岳、誰かが「深田久弥はなぜ百名山にこの山を入れなかったのか?!」
と言ってましたが、確かにここは北アルプスのど真ん中。
乗鞍岳から白馬岳まで、一望できる素晴らしい山です。
これから歩く後立山の稜線。

目の前は立山・劔。

その左は、数週間前に訪れた五色ヶ原。

南側には、裏銀座から水晶・鷲羽。

そして天空の城、槍穂高。

いやはや、素晴らしい。
こうやって見ているとやはり読売新道、
攻めてみたくなりますね~。

いい眺めですが、先も長いので進みます。
40分くらいでスバリ岳(ずっとズバリ岳だと思ってました。。)に到着。

こちらから見た針ノ木岳。

また下ります。

対岸から見てみると、先日mimiさんと歩いた平ノ小屋~ロッジくろよん~黒部ダムの
道程がよーくわかりますね。(長かったわけだ。。)

お次は赤沢岳です。
ここから見る針ノ木はずいぶん尖っています。

針ノ木ズーム。

針ノ木の小屋も見えています。

そして、大迫力の劔岳。

しばし休憩し、鳴沢岳を目指します。
だんだん雲が出始めました。

鳴沢岳から見る長次郎谷(ですね、失礼しました。。。)。

下ること約20分、とってもきれいな新越山荘に到着。
気温もかなり上昇し、扇沢側からガスがどんどん上がってきます。

11時半頃、新越山荘を後にします。

ハイマツの濃い緑が南アルプスの南部を思い出させます。
たんたんとした登りが続くので、ライチョウさんいないかな?ときょろきょろ歩きます。
と、そのとき、突如先行の単独男性が、ピー、ピーとクマよけの笛を吹き始め、
こちらを向いて何か合図をしています。
「え??クマですか?!」
でも声がよく聞こえません。
ピー、ピー と 笛の音が続きます。
なんだろ、何だろ、、と登っていくと、
木の影からひょこひょこやってきたのは、猿でした。
なーんだ。

さっきのうるさい人間はいなくなったかなーと、覗いているようです。

また別のお猿がやってきて、、
また、同じポーズ。

そして、サル。

ちょっとかわいいですね。。

はて、岩小屋沢岳につくと、

先行の単独男性が休憩中。
「いやー、クマ怖かったですよ~。親子で2頭山頂に向かって歩いてました。見ましたか?」と。
えーやっぱりまた熊だったの?!
お猿の家族はやはりあの笛につられて出てきただけだったようです。
昨日に引き続き、まだまだいるんですね-。熊。しかも親子ですって!
朝は気が遠くなるほど遠くに見えた爺ヶ岳、
だんだん近づいてきました。

ナナカマドの実も赤くなり始めてました。

あ、私の好きなベニバナイチゴの実も赤くなってます。
食べてみましたが、まだちょっと酸っぱかったです。。

ようやく種池山荘が見えてきました。
かわいいですね。

気温も高いですし、だいぶ疲れも出てきました。
お腹もすいたので種池ー種池-とぐちぐちいいながら進みます。
と、、、
登山道から3Om位下の雪田に黒い固まりを発見。

「あれ、なんだ?」
「まさか、、、」
「でも全然動かないから、木、かな?」
と通り過ぎようかと思いますが、カンっとストックを鳴らしてみたら、
ぴくっ と その固まりが動きました。
ぎゃー、また熊だよ~!!

と、次の瞬間、
ひょこひょこっと出てきたのは
子熊!!

子連れの熊は凶暴なはず!!
やばいっ!!
と思ったのですが、
お母さん、また寝てしまいました。
暑すぎて、体をぴたっと雪にくっつけて、
涼をとってるみたいです。

子熊だけがきょろきょろきょろきょろ。
お母さん、今日に限ってはまったく闘争心ないようです。
(よかったっ!!)

ねー、おかあさーん。
子熊は母熊を乗り越えたり。

でも動じないお母さん。
そうですよ!
熊だって暑いんです。

怖い気持ちは去り、ついつい、微笑ましく眺めてしまいました。
ちなみに、子熊にも胸元にちゃんと月の輪がありました。

いやはや、襲われなくて良かったです。
ちなみにこの親子熊に遭遇したのは、種池山荘まで30分ほどの辺りでした。

その後危ないことはなく、種池山荘に到着。
遅い昼食休憩し、1時半過ぎにまた出発します!
冷まであと2時間、がんばります!

爺ヶ岳南峰手前で3羽のライチョウさんに遭遇。
この辺りではいつもライチョウさんに会えますね。
(熊と違って)見ていてほっとできます。


本日は疲労のため、爺ヶ岳はパスして突き進みます。

ようやく冷池山荘が近づいてきました!
テント場はかなり上ですね。

3時半前に冷池に到着しました~。
テントを張って、ごろごろ飲んで、
昨日今日といろんなことがあったなーなど回想しながら
至福の時を過ごします。
いやいや、無事でよかった。。
今夜は安心して寝られそうです。

続く。
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