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側弯症(側わん症/側湾症/そくわん)治療に関する資料と情報を発信するためのブログです

厚生労働省提出報告書 part 4 付録 米国議会宣言2008

2008-12-29 00:09:54 | VEPTR COM JAPAN
(添付は、厚生労働省に提出させていただいた報告書「特発性側弯症の早期発見の
為に」に参考資料として別添した、米国議会議員による宣言書サインです)

オリジナルはグーグル検索にて、キーワード「proclaamation and points of
emphasis」にてPDFをダウンロードして入手することが可能です。以下に和訳を
してみました。


全米に側弯症を知らしめる為の特別月間 (2008年6月)
米国議会議員Allyson Y.Schwartzによる宣言書

私たちは一般市民における側弯症という病気に対する認知度を上げ、こどもたちを
、その両親を、大人の側弯症患者を、この病気から救うための努力を継続しなけれ
ばなりません。医療従事者は、側弯症という複雑な脊椎変形について理解し、知識
を深めなければなりません。

側弯症とは脊柱が異常にカーブする病気であり、人口のおよそ2~3%、全米およそ
600万人が罹患していると推定されています。側弯症は、乳幼児から、思春期の
こどもたち、そして大人にいたるまで、人種を問わず、いかなる社会経済環境に
あるかを問わず、発症する病気です。

側弯症が発症する最頻度の年齢は10歳~15歳であり、男女を問わず発症しますが
女子のほうが8倍も多く、そしてカーブ進行により手術治療が必要となります。

側彎症は、人々の生活の質に大きな影響を与え、活動を制限し、痛みによる苦しみ
、呼吸機能の減少、そして自己尊厳までもが傷つけられてしまいます。

学校検診による早期発見、治療法の確立、痛みへのケア、あるいは患者のこころの
ケアを行うことで、側弯症による最悪のシナリオを緩和することが可能となります

National Scoliosis Awareness 全米側弯症月間に参加することで、自分の役割を
再確認し、このシリアスなインパクトを持つ病気に対する正しい知識と情報の普及
の為に働かなければなりません

ここに、米国議会議員 Allyson Y.Schwartzは、2008年6月を全米側弯症月間として
定めることを宣言します。我々は、米国大統領を、全米の州知事を、米国管轄下の
行政官等を、そして米国市民が、この全米側弯症月間に参加し、側弯症という病気
の存在を知らしめるための活動に参加することを歓迎いたします。

                   米国議会議員 Allyson Y. Schwartz





米国側弯症協会 : 2008年6月全米側弯症月間における強調点

患者ケアについて
* 肌の色や、宗教の違いや、貧富の差に関わらず、こどもたちは等しく
 側弯症の早期発見の機会を与えられるべきであり、肉体への侵襲が少なく、
 負担が軽く、もっとも効果的な治療が得られる機会が与えられるべきである。

* 症状の状態、治療の選択肢についての説明を受けることは、全ての患者の権利
 であり義務です。

* 側弯症の発症原因、予防方法を発見し、治療を前進させることで、家族が抱く
 不安と混乱を減少させる、疾患による肉体的、精神的そして機能的な苦しみを
 最終的に終了させなければなりません

* 全ての階層の患者に、援助と希望が与えられるべきであり、この病気に負けずに
 人生を生きていくことができるということを、教育を通じて知らしめ、そして
 勇気づけ、励ますのです。

学校検診制度について
* 米国整形外科学会、国際側弯症学会等の医学界は、側弯症学校検診は無効だ、
 といういかなる公式見解に対し反対します。

* 上記学会は、効果的な臨床スクリーニングが提供されることによる有用性を
 訴えるものです。つまり、1)装具療法によるカーブ進行の潜在的予防、
 2)早期発見によって、手術に至る症例を減らすことができる。というベネフィット
 があります

* 上記学会は、学校検診従事者が脊柱変形の発見の為の教育を受けることが
 重要であると考えます。

患者プライバシー
* Genetic Information Nondiscrimination Act (GINA)
  (遺伝情報非差別法と和訳してみます)

* 側弯症遺伝検査が、側弯症遺伝子の有無と変形が発症する前に治療するという
 画期的時代を切り開く可能性をもっています。実際、どの遺伝子がカーブ進行に
 関与し、手術を必要とする患者と不要な患者の閾値となっているかを識別できる
 可能性をもっています。これは、新しい時代への希望となる非常にすばらしい
 ニュースです。

* しかし、これは同時に、遺伝子検査による様々な不安の要素も持っています。
 例えば、保険会社がその情報を入手することで保険に制約を加えたり、という
 ような間違った使用方法に利用する、というようなことです。
 そのようなことが起こらないようにする為に重要な法律が GINA法です。

患者保護
* 患者と医療関係者は、より安全なヘルスケアとより少ない医療過誤にいたる
 方法とステップについて知る必要があります。

* 医療従事者は、現有のモニタリングツールを活用し、レントゲン検査による被爆
 を最小とするための安全な手法を用いなければなりません。

* レントゲン検査への依存を減少させる、あるいは全く依存しない最新の、機能
 強化された検査技法と経過観察手法を研究し、開発しなければなりません。

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ブログ内の関連記事
 「特発性側弯症早期発見の為に 厚生労働省提出報告書 Part 1」
 http://blog.goo.ne.jp/august03/e/13a4f57b41c060b047bf95ba4dc604df

「米国の市民(側わん症患者)の声 学校検診を巡って」
 http://blog.goo.ne.jp/august03/e/f184c2d88a53ef02dbe5502666ca4ff1

「側弯症スクリーニング 米国の現況」
 http://blog.goo.ne.jp/august03/e/af282e8e994ed874a4c2bd02fbd762c0




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