引き続き、民間療法について。某○○整体の宣伝を見ていて考えたことです。
こういう宣伝を見ていると、彼らには良心も、そして科学的マインドもないのかと
嘆かわしくなってきます。
また新たな視点から説明させていただきます。
* 特発性側弯症は進行性のものです。しかし、すべての患者さんが
手術が必要となるほどの進行をするものでもありません。
その疫学的、臨床学的なデータはさらに検索したいと考えて
いますが、あやめ会のホームページから引用させていただくと
「現在までの研究から、思春期側弯症の自然経過はかなり解明。
問題は、ある側弯が進行する確率がどれ位なのかという事が重要。
簡単に言うと、
30゜未満の側弯の場合、進行する確率が2~3割、
放っておいて自然に治る確率が2割、
放っておいても進まない確率が6~7割。
ところが思春期に30゜以上になった場合には進行する確率が75%、
しない確率は25%以下という結果がある。
この辺が治療....(手術を想定している)....の適応の根拠になる。
40゜以上の思春期側弯症であれば進行する確率が95% 」
つまり、定期的に整形外科にて診断 (コブ角計測)してもらい、40°以上に進行
したら、整形外科にバトンタッチすることを、その「療法」の中に取り入れて
おけば、40°未満の患者さんを「療法」すると、あたかも、その「療法」によって
側弯症が治癒したように見えることになります。
* 世界中の文献をネット検索できますので、それを調べると、運動療法の効果
について、有効性を認めた。という文献と、不明という文献が見つかります。
逆をいえば、運動療法が側弯症に害を及ぼす、という文献はありません。
呼吸機能の改善や、全身的健康のためにも、患者さんがスポーツをすることは
認められこそすれ、否定はされていません。この場合、特定のスポーツである
必要はなく、患者さんが良いと思った好きなスポーツをすれば良いのです。
つまり、いかなる体操であれ、しないよりは、したほうが良いのです。
* なんらかの装具をつけ、なんらかの運動(体操)を続ける患者さんが
ここに100名いたとすれば、
20名は、 変形がなおる
60名~70名は、変形が進まない。
という道をたどることが予測されるわけです。
ここに、このような良心のない民間療法者の手品が存在します。
宣伝サイトには、○○療法により治癒したという患者さんの写真が掲載されて
いますが、少なくとも、医療に携わる者であるならば、治癒したという
わずか1例、2例の症例報告ではなく、
平成xx年 施術対象患者 年間○○○名
施術前コブ角 10°~20° ○○名
21°~30° ○○名
31°~ ○○名
これらの患者の施術後の結果を、時間軸と、コブ角で示すべきです。
おそらく、その結果は、上記の確率に近似した数値を示すことでしょう。
私は、民間療法のすべてが悪いと言っているのではありません。
心身にとって、運動することは有意義です。側弯症患者さんも怖がらずに
運動、体操をしたほうが良いと思います。でも、それは○○療法だから
側弯症が治る、のではない。ということを理解したうえで、運動療法、体操療法
を実践されることをお勧めします。
(御願い:本ブログ内で使用している「整体」とは、特発性側弯症を医学的根拠を
示すことなく治療できると宣伝し、特発性側弯症という原因不明の病気で苦しんで
いる患者さんとそのご家族を「ビジネス」のために利用している一部の整体のこと
を示しています。そのような整体のために、多くの良識ある整体の方々が同列で
呼称されることは本意ではないかと思いますが、その点に関しては整体という業界
内で解決されることを期待しております。業界基準と倫理規定を持たれているカイロプラクティックの方々は、もちろん含むものではありません)
こういう宣伝を見ていると、彼らには良心も、そして科学的マインドもないのかと
嘆かわしくなってきます。
また新たな視点から説明させていただきます。
* 特発性側弯症は進行性のものです。しかし、すべての患者さんが
手術が必要となるほどの進行をするものでもありません。
その疫学的、臨床学的なデータはさらに検索したいと考えて
いますが、あやめ会のホームページから引用させていただくと
「現在までの研究から、思春期側弯症の自然経過はかなり解明。
問題は、ある側弯が進行する確率がどれ位なのかという事が重要。
簡単に言うと、
30゜未満の側弯の場合、進行する確率が2~3割、
放っておいて自然に治る確率が2割、
放っておいても進まない確率が6~7割。
ところが思春期に30゜以上になった場合には進行する確率が75%、
しない確率は25%以下という結果がある。
この辺が治療....(手術を想定している)....の適応の根拠になる。
40゜以上の思春期側弯症であれば進行する確率が95% 」
つまり、定期的に整形外科にて診断 (コブ角計測)してもらい、40°以上に進行
したら、整形外科にバトンタッチすることを、その「療法」の中に取り入れて
おけば、40°未満の患者さんを「療法」すると、あたかも、その「療法」によって
側弯症が治癒したように見えることになります。
* 世界中の文献をネット検索できますので、それを調べると、運動療法の効果
について、有効性を認めた。という文献と、不明という文献が見つかります。
逆をいえば、運動療法が側弯症に害を及ぼす、という文献はありません。
呼吸機能の改善や、全身的健康のためにも、患者さんがスポーツをすることは
認められこそすれ、否定はされていません。この場合、特定のスポーツである
必要はなく、患者さんが良いと思った好きなスポーツをすれば良いのです。
つまり、いかなる体操であれ、しないよりは、したほうが良いのです。
* なんらかの装具をつけ、なんらかの運動(体操)を続ける患者さんが
ここに100名いたとすれば、
20名は、 変形がなおる
60名~70名は、変形が進まない。
という道をたどることが予測されるわけです。
ここに、このような良心のない民間療法者の手品が存在します。
宣伝サイトには、○○療法により治癒したという患者さんの写真が掲載されて
いますが、少なくとも、医療に携わる者であるならば、治癒したという
わずか1例、2例の症例報告ではなく、
平成xx年 施術対象患者 年間○○○名
施術前コブ角 10°~20° ○○名
21°~30° ○○名
31°~ ○○名
これらの患者の施術後の結果を、時間軸と、コブ角で示すべきです。
おそらく、その結果は、上記の確率に近似した数値を示すことでしょう。
私は、民間療法のすべてが悪いと言っているのではありません。
心身にとって、運動することは有意義です。側弯症患者さんも怖がらずに
運動、体操をしたほうが良いと思います。でも、それは○○療法だから
側弯症が治る、のではない。ということを理解したうえで、運動療法、体操療法
を実践されることをお勧めします。
(御願い:本ブログ内で使用している「整体」とは、特発性側弯症を医学的根拠を
示すことなく治療できると宣伝し、特発性側弯症という原因不明の病気で苦しんで
いる患者さんとそのご家族を「ビジネス」のために利用している一部の整体のこと
を示しています。そのような整体のために、多くの良識ある整体の方々が同列で
呼称されることは本意ではないかと思いますが、その点に関しては整体という業界
内で解決されることを期待しております。業界基準と倫理規定を持たれているカイロプラクティックの方々は、もちろん含むものではありません)