オリジナル投稿は 2007-08-25
整備: 2017年11月7日
米国にある優秀な医療機関で、医学では世界でもトップクラスにあることで有名なジョンズ,ホプキンス病院のHPに装具中の皮膚のケアについて書かれたものがありましたので、和訳してみました。
装具の基本は23時間であるとのこと。
皮膚の保護
皮膚の損傷(例えば、ヒリヒリする、赤くなる)を防ぐことはとても大切です。
ブレースの下の皮膚、特にブレースが直接強く圧着している部分を頑健にする必要があります
皮膚を保護するために:
• 毎日入浴する
アルコールを手につけて、腰のあたりを中心にすりこみます。アルコールをつけ、さらに手でマッサージすると皮膚は強くなっていきます。この方法を皮膚が強くなるまで続けます。ブレース装着開始した後、通常は2週間から3週間ほどです。
•ブレースがもっとも強く圧着している辺りの皮膚が赤くなっていないかに注意する必要があります。赤色になった皮膚も、ブレースをはずして30分程で元の色に戻ることを確認して下さい。
• ブレースの下には、常にわき縫いのしていない綿のアンダーシャツを着ます。
ピマ綿あるいはガード綿でできた特製のアンダーシャツを着ている患者もいます。
ブレース全長をカバーする長さで、しわがよらず、ブレースを開閉する箇所だけに縫い目がくるように特製シャツを作ることもできます。これによって、シャツの縫い目によって皮膚がこすれることも防ぐことができます。
• ストラップのないアンダーシャツも、コットンチュービィングから作ることができます (ブレースのフィッティングに用いられるものと似ている)これは暑い夏にはとても効果があります。
身体にぴったりとあうようにチューブ状に縫い、それからブレースの長さに十分みあう長さでカットします。もし必要ならば、マスキングテープでチューブをブレースに貼り付けることもできます。
• ブレースはできるだけきつく(強く)装着しなければなりません。
緩いブレースは皮膚をこすり、トラブルの原因となります。
•コーンスターチは、暑い季節やアルコールに肌が弱いときに役に立ちます。ブレース装着しはじめたときにクリーム、ローション、パウダーを使用してはいけません。これらは皮膚を柔らかくするので、皮膚が破れることに繋がります。
•もし皮膚が破れる (痛い、赤くなる、皮膚がむける)ようであれば、治癒するまでブレースを装着してはいけません。治るまで通常は数日ほどかかります。もし皮膚のトラブルが発生した場合は、医師の診察をうけ、治療してもらいます。
もっとも重要なことは、ブレースがちゃんとフィットしているかをダブルチェックしてもらうことです。
•ときに、お尻から腰にかけての皮膚が黒ずんでくることがあります。これはよくあることで、皮膚のトラブルではありません。ブレース治療が終了すれば、この黒ずみは消えます。
ブレースは痛みや傷つきの原因ではありません。フィッティングと調整がしばしば必要となります。特に成長期には大切です。ちょっとした調整が効果をもつのです
ブレースの手入れ :
ブレースを清浄に保ってください。石鹸と水で毎日洗います。一週間に一度、アルコールでふきとります。ストラップは次第にすり減ってきますので、交換が必要となります。
(装具メーカーの洛北義肢さんのHPがさらに参考になります)
http://www.rakuhokugishi.co.jp/customer/010.html