~step by step~[ 側弯症ライブラリー]患者の皆さんへ

側弯症(側わん症/側湾症/そくわん)治療に関する資料と情報を発信するためのブログです

Scoliosis schroth(側弯・シュロス) で PubMed検索:トップ20の医学文献の和訳:中間報告5 (理学療法士の方へのメッセージも込めて)

2017-12-01 01:02:11 | 側弯症と体操療法
初回記載:2017年11月30日

Schrothシュロス体操と側弯症とに関する文献検索から 20本を選択し、これまでにNo 1,4,14,16,17,18,19,20 の8本をご紹介しました。この20本の選択は、PubMedにてキーワードから抽出されたトップ20であり、august03の何らかの意図的操作の入ったものではありません。

下記にこれら8本をNo1から順に改めてここに簡略記載しましたが、20本の文献中では、No1のプロスペクテイブ試験がもっとも最新、かつ人数は少ないのですが思春期特発性側弯症患者に対する臨床試験という内容で重要なものとなっています。しかし、コメントにも記載していますが、装具を用いた試験であって、体操単独ではありません。また比較対象者に選択バイアスがあると思われ、試験として有効性を示せるものとは言えないと考えます。

またNo4も同様に思春期特発性側弯症患者に対する臨床試験ですが、やはり装具を併用したものであって、体操単独ではありません。さらに試験結果からも、体操+装具が、装具単独と比較して、有効性を示せているわけではありませんでした。


同様にNo18も体操+装具のものでした。 つまり、8本のうち3本は、体操+装具ということです。

これら以外の文献は「大人の側弯」に対する体操療法において、「ひとりの女性」が長期間体操を続けたことで、コブ角が減少しえたことを示すものが2本ほどありました。


まだまとめきれてはいませんが、他の2,3,5,6,7,8,9,10,11,12,13,15の内容を簡単に示しますと

No2.文献のメタアナリシス (複数文献の統合的分析)
No3.特注型の装具に関するもの
No5.思春期特発性側弯症の女子9人に体操+装具
No6.3人の大人の側弯(21歳男性、29歳女性、25歳女性)に対する体操療法
No7.ひとりの23歳の女性に対する体操療法
No8.ひとりの76歳の女性に対する体操+装具
No9.ギリシアでの思春期特発性側弯症患者に対する装具療法の方法がミスしているとの文献
No10.ひとりの37歳女性に対する体操+装具
No11.ヨーロッパの7つの側弯症専門治療スクールでの体操方法の紹介
No12.思春期特発性側弯症の患者に「姿勢」の取り方を教育している文献データベース検索
No13.年齢15歳(リッサー不明)の機能性側弯の女子12人にシュロス体操を、同12人にはピラテス体操を実施したその結果比較
   3カ月間、週に3回、一回60分を実施したことで、約24°コブ角が約10数°に減少
   ☞ポジティブに見ると、これが唯一体操のみでの試験報告となります。
   ☞ただし、これは「思春期特発性側弯症の患者(構築性側弯)」に対してではなく、「機能性側弯」を対象としています。

No15.新しいスクリーニング方法の紹介
 
   
(comment by august03)
☞今回、こうして数多くのSchrothシュロス体操関連の文献を読み、私にとっても大変勉強になりました。
 要約しますと、

  ①進行リスクの高い「思春期特発性側弯症」にはSchrothシュロス体操だけで進行を止めることができた、という文献はなかった
  ②また、予防を意図したSchrothシュロス体操の実施、という文献はなかった。
  ③進行リスクの高い「思春期特発性側弯症」にはSchrothシュロスにおいても、装具は必須と考えている。
  ④進行リスクの高い「思春期特発性側弯症」にはSchrothシュロス体操プラス装具は、装具単独よりも効果が高いことを証明しよう
   としている。しかし、その証拠はまだ示すことができていない。
  ⑤真の側弯症ではなく、「機能性側弯」に対しては、シュロス体操を一日60分、週3回を3か月以上継続することで、
   コブ角を減少させうる可能性を示した文献は存在した。
   (☞ただし、24人を対象とした1本の文献だけであり、再現性が証明されているわけではないことに注意はすべきと考えます)
  ⑥「思春期特発性側弯症」で骨成長期が終了したが残余カーブがある大人の患者では、シュロス体操を継続することで、
   カーブの減少を達成できる可能性を示す文献はあった。
   (☞この文献をベースに希望を広げるならば、思春期特発性側弯症の患者では、大人になっても進行する側弯症は存在しますので、
     シュロス体操を「継続」することで進行を制御する可能性があるかもしれません。ただし、それを完全に証明したデータは
     まだ存在しません。)

記事の下段につねに記載していることとして、次の文章を書いてきました。
☞原因不明の思春期特発性側弯症、「子どもの病気」に民間療法者が関与することは「危険」、治療はチームで対応する医療機関で実施されるべき。整体は自分で状況判断できる大人をビジネス対象とすることで良いのではありませんか?



いま、こうしてSchrothシュロス体操に関する文献を読み、その内容をまとめてみて、改めてこの文章を患者の皆さん、民間療法者の方々、そして側弯症ビジネスに取り組もうとされている理学療法士の皆さんに考えていただきたいと思います。

「進行リスクと戦わなければならない思春期特発性側弯症」と「側弯症」とは分けて考えること、そのことをはっきりと患者さんに説明すること、そしてその上で、大人として自分のことを判断できる患者さんのみを、ビジネスの対象とすることで良いのではありませんか?




備考として:文献と言う時、そこには文献としての「ランク、レベル」というものが存在します。いわばノーベル賞クラスの発表を掲載する文献から、peerレビューさえも入らずに、著者がお金を払えば内容にかかわらず掲載してくれる文献まで、その品質の差は歴然としています。私は上記に「.....の文献は存在しました」と書きましたが、その文献(の品質)レベルはかなり低いものであることは、ここに記しておきたいと思います。

august03




番号  公表年                        
1 2017 Effectiveness of Schroth exercises during bracing in adolescent idiopathic scoliosis
       これは「医学文献の和訳:中間報告3」に詳細を記載。そちらをご参照ください。
 
・プロスペクティブ試験
背景: マイルドカーブに対してシュロスエクササイズが効果があるという証拠がある。この研究の目的は、装具を併用したシュロスエクササイズがハイリスク患者に効果があるかどうかを調べる。
方法:思春期特発性側弯症患者に、装具併用によるシュロスエクササイズを実施する。結果は、過去に実施された近似する装具療法のみの群の試験結果と比較する。
・両群とも、写真で示す同じブレースを用いた ・一日少なくとも18時間の着用を指導
・体操セッションは、
 -初期のプライベートセッションを2週間に1度、8週間継続 (計4回) ここで患者と両親に体操方法を指導訓練した
 -家庭での体操方法も指導訓練し、患者は2カ月に一度、(外来に来て)認定セラピストからチェックを受ける
 -患者ごとに合致した体操方法が、実地・パンフレット・写真等を用いて指導された (下記写真はサンプル)
 -家庭での体操の実施状況は両親がチェックし、外来訪問時に認定セラピストが点検した。
 -外来でのセッション、家庭での実施状況 (週に最低5日...時間記載ないが他文献では1.5時間)などが80%以上であることが期待された

     体操+装具群     装具のみ群
人数     24         24
年齢   12.3歳(10-14)     11.8歳(10-14)
性別   女19人 男5人     女19人 男5人
リッサー
 0~1    13人         19人
 2     7人         4人 
 3以上   4人         1人
胸椎コブ角  NA         NA
胸腰椎コブ  NA         NA
最終観察までの期間
   18.1カ月(±6.1)    38.75カ月(±11)

結果:
・体操+装具群の改善は17%でコブ角は6°以上改善した。悪化は21%で、コブ角は6°以上増悪した。変化なしが62%。
 truncal shift, ATR, SRS評価は改善した。
・対象群では改善が4%、悪化が50%、46%が不変。

結論: これはSchrothシュロスエクササイズ+装具を用いた、カーブ進行リスクのある患者に対する初めての試験である。この予備的試験により、体操+装具法は、装具だけよりも優れた成績を示すことが示された。また定められた体操プログラムの基準を遵守することで素晴らしい成績となる。今回の結果をもとにして、さらに大人数での試験を進めることができる。今回のこのランダマイズ試験により、Schrothシュロスエクササイズ法+装具は思春期特発性側弯症の患者の治療を保証することが判明した。

☞この審査の中でも指摘されていたことですが、患者背景として、体操+装具群のリッサー0~1が13人54%, 対象の装具だけ群が19人79% というこの差は無視しえるもの、となっていましたが、骨未成熟の患者のリスクが大きいことは既知の事実です。 
 対象は、過去のデータを利用しているわけですから、データを選択する際に、両群に同じリッサーレベルの人を同じ人数だけ採用する
 ことは可能でしょうし、またそういう努力をすることで臨床試験の成績の妥当性、信頼性は確保されるものです。 
 これが日本のPMDAであれば、対象群の選択にバイアスがありすぎる、として試験自体を却下することもありえるでしょう。

☞この試験報告書のどこにも、またpeer reviewの中でも、両群の初回検査時でのコブ角、装具着用時のコブ角、装具療法終了時の
 コブ角、さらにはフォローアップ期間(1年、18カ月、38カ月など)でのコブ角 一切のコブ角データが示させていませんでした。

☞コブ角が提示されていませんので、この場合は直接的な影響はないのですが、そもそもなぜ38カ月なのでしょうか?
 38カ月といえば、患者さんによつてはカーブが少しづつ進行してくる人も想定されます。 もしかすると、体操+装具群を今後38カ月
 までフォローアップしたデータと比較しようとしているのかもしれませんが、でも、その場合、体操(エクササイズ)は、38カ月(3年間)
 週に5日 1.5時間/日、ずっと継続しているのでしょうか? それとも、1年間だけこの特殊な体操(エクササイズ)を行えば、その効果
 は、38カ月持続する、というものなのでしょうか?
 そのあたりのことは どこを読んでも、見つけることはできませんでした。

☞「6か月後」データのときもそうですが、体操(1年間以上 週5日 1.5時間/日)+装具 の成績は、装具のみ群と「差」はない。
 または装具のみ群のほうがすぐれていた。と推測されるのですが......

☞なぜこれらのコブ角を示さないのでしょうか? 側弯症の評価は、患者さんが理解する上でも「コブ角」は最低限 必要な情報のはず
 と思いますが。






番号  公表年 被験者数  平均年齢  初診時コブ角   最終調査時コブ角  フォロ期間
4    2016
(論文本体を入手)
☞このNo.4は、「中間報告2→6か月後のコブ角報告発見」でご紹介したものと同一でしたので、詳細はそちらをご覧下さい。
☞表中のグループ 0 は標準装具群を、グループ1は体操+装具群を示します。しかしながら、前回の報告と人数に矛盾があるように思われました。 先の報告では、体操+装具群は23人(このうち17人が装具併用)、標準経過観察と装具群が24人(このうち17人が装具)。このことから、私は、この研究調査は、「体操療法のみ6名」「体操療法+装具 17名」「経過観察のみ7名」「装具療法のみ17名」のアウトカムを見るものと考えたのですが、どうも、そうではなかったようです。

いずれにしましても、この表中で、開始時のコブ角と6か月後のコブ角を比較することができます。

          標準装具群  体操+装具群
 開示時平均コブ角   27.9°     29.1°
            ↓       ↓
 6か月後平均コブ角  29.1°     27.7°


・同文献によりますと、結論として、体操+装具群は 1.2° 減少した。一方、標準装具群は 2.3°増加した。
 この1.2+2.3=3.5°は 統計解析上、有意な差がある。 ゆえに、体操+装具群は優れている。とのこと。

☞一方は装具のみで 29.1°、 一方は、6か月の間 週に5日の体操をして、かつ装具をしていて、27.7°
 この差にどれだけの意味があるのか.....? かつ、これは6か月のフォローです。骨成熟後まで観察を続けなければ、本来のアウトカムはわかりません。あるいは、半年で、3.5°の差があるのだから、1年後も当然、「差」が広がっているはず、というのでしょうか?
☞コブ角の測定では、5°の測定誤差がありうる、と言われています。この5°を加味したら、どういうことになるのでしょう。
 3.5°の差などは、打ち消されてしまうと思うのですが、文献中にそのことに触れた説明を見つけることはできませんでした。




番号 公表年 被験者数  平均年齢  初診時コブ角  最終調査時コブ角  調査期間
6   2016  女性5人    NA

(本文と表との間に矛盾あり)

本文中の記載
・対象 胸椎カーブを有する女性患者 5人
・リッサーサイン 3 以上
・コブ角 40°以上
・以前に装具療法をしていた患者はこの研究には含んでいない
・全ての患者にはトレーニング法が教育された 
 - 一週間に 3回 x 60分/回 x 12週間(3か月)
結果
・胸椎部での 平均TRA (trunk rotation angle) が 11.86±3.32° から 4.90±1.91° に減少
・コブ角の平均は、42.4°±7.86° から 26.00±3.65° に減少
・肺活量の平均が 2.83±1.23 から 4.04±1.67 に増大
・これらの差は統計的に有意であった

本文中では、女性5人とあったが、表中では10人 (このうち女性6人)となっている。

表の内容は、
・平均年齢 22.60±1.83  ← この年齢は、骨未成熟の思春期特発性側弯症の患者とは言えない
・コブ角 17.03±0.54   ← このコブ角は、マイルドカーブ (軽度側弯)
・リッサー 3.23±1.04   ← このリッサーサインは、ほぼ骨成熟が完了している段階

リッサーサイン3以上で、年齢22歳ということは、このブログで取り上げている小学生から中学生、高校生での思春期特発性側弯症の患者ではなく、マイルドカーブのままで、ほぼ安定期に入った患者さんということ。


Table 2は同文献より引用


表の内容は、
・コブ角 42.40±7.86 が この12週間(3か月)の体操により、26.00±3.65 に減少を示しています。
つまり、本文中で示された数値は、この表2を用いているわけです。


(comment by august03)
表2には、対象患者数が記載されていません。想定されるのは、10人(女性6人)の中の ひとりの女性のデータ
 ということです。

この女子学生(推定年齢 20~23歳の間)が、思春期特発性側弯症から胸椎カーブ40°にまで進行し、
 それを3か月間、毎週3回 (60分/回)の体操を継続したことで、26°前後にカーブを減少させたことは、すべからく
 この女子学生の努力の成果だと思います。この女子学生は、体操の方法を学んだことで、これからも自分の状態を
 確認しながら体操にはげむことで、健康を維持していけるのだろうと思いますし、維持していただきたいと心から
 願います。

☞しかし、医学的データとして、この症例報告を見た場合に言えることは、


  ・患者群として集めた 10人(このうち女性6人)は、思春期特発性側弯症の軽度側弯(マイルドカーブ)で、
   その中の ひとり は40°の患者がいた。

  ・骨成熟を終えたそのひとりの患者が、3か月間の体操を継続することで
   26°までカーブを減少させえた。

  ・残りの9人は、軽度側弯のまま、進行することはなかった。つまり、軽度側弯の90%は、装具が必要となるような
   25°にも、また手術が必要な50°以上にも進行しない、という医学データ上の確率をここでも証明していること
   になります。






番号  公表年 被験者数  平均年齢 初診時コブ角  最終調査時コブ角  フォロ期間
16   2016  NA     NA     NA       NA         NA
(アブストラクトしか入手できなかった為、内容の詳細は不明)



番号  公表年 被験者数  平均年齢  初診時コブ角   最終調査時コブ角  フォロ期間
17   2016  36(女33)  14歳   胸椎37°腰椎34°    NA          NA
(アブストラクトからの情報として)
・36人の思春期特発性側弯症外来患者に用いるエクササイズ療法の短期成績の調査。
・週5~7日20時間マルチモデルエクササイズ
・平均年齢は 13.89歳、
・平均コブ角は胸椎36.92°、腰椎33.92°。
・結果: FVC,FEV1,CE,側弯角度計(スコリオメーター)の計測で良好な改善がみられた。
・結論:外来患者に用いたSBPプログラムにおいてFVC,FEV1,ATR,CEの短期成績は期待を抱かせるものであった。
 我々は今後、長期試験を実施する。




番号  公表年 被験者数  平均年齢   初診時コブ角   最終調査時コブ角  フォロ期間
18   2016  23(女19) 14歳(リッサ2.5)  40° (20~88°)    NA      NA
(アブストラクトからの情報として)
・思春期特発性側弯症の兆候を有する患者に、体操療法プラスGensingenブレースを用いた装具矯正評価
☞体操のみではなく、体操プラス装具療法
☞ただし、アブストラクトからは、どこまでフォローしたのか、最終成績がどうであったか不明




番号  公表年 被験者数  平均年齢  初診時コブ角   最終調査時コブ角  フォロ期間
19   2015  NA     NA      NA         NA         NA
(アブストラクトからの情報として)
☞文献レビューの形式であるが、データ類の記載がなく、内容は不明




番号  公表年 被験者数  平均年齢  初診時コブ角   最終調査時コブ角  フォロ期間
20   2015  23 vs 24  12~14   24~33°
(論文本体を入手)
・ランダマイズコントロール試験
・思春期特発性側弯症の患者に対して、シュロス法プラス装具群 vs 標準法(経過観察と装具)群との比較
・方法 自宅にて30~45分/毎日。これを6か月継続。
6か月後のコブ角のデータについては、今後論文を作成して報告する予定である。

☞(comment by august03)
・この試験は、「体操療法のみ6名」「体操療法+装具 17名」「経過観察のみ7名」「装具療法のみ17名」のアウトカム比較をしようとしたもののようです。 患者背景はコブ角も含めてそれぞれの群で近似しています。
・この報告のなかでは、患者自己評価の結果は述べられていますが、6か月後のコブ角の結果は提示されていません。この結果は、将来報告書を作成する、ということのようです。
・患者数がそれぞれ 6名、17名、7名、17名 ですが、この母数で有意差を見ることができる ?
・従いまして、この文献が体操療法の効果を示したとは、まだ言い切れない内容でした。

☞この文献のなかで、過去の体操療法の報告が幾つか引用されていましたので、アブストラクトのみですが、それらについても下記に参考としてご紹介します。

同論文中の引用文献30 :Mooney V, Gulick J, Pozos R. A preliminary report on the effect of measured strength training in adolescent idiopathic scoliosis. J Spinal Disord. 2000;13:102–7. 被験者12人 筋力を強化することで改善したという報告。
☞ 症例数12人。コブ角評価無し。また長期フォローはない。


同論文中の引用文献31 :Otman S, Kose N, Yakut Y. The efficacy of Schroth s 3-dimensional exercise therapy in the treatment of adolescent idiopathic scoliosis in Turkey. Saudi Med J. 2005;26:1429–35..
・対象50人、平均年齢14歳±1.69、外来にて 5回/週、1回4時間(不明確) を 6週間を自宅で実施 
・初診時コブ角は平均26.1° 6週間後 23.45°   6か月後19.25° 1年後17.85°
☞平均コブ角の記載はあるが、SDが不明 最小コブ角は? ~ 最大コブ角は?
☞1年後からその後は不明


同論文中の引用文献33 :Noh DK, You JS-H, Koh J-H, Kim H, Kim D, Ko S-M, et al. Effects of novel corrective spinal technique on adolescent idiopathic scoliosis as assessed by radiographic imaging. J Back Musculoskelet Rehabil. 2014;27:331–8.doi:10.3233/BMR-130452. アブストラクトのみ
・三次元テクニック(CST)とこれまでのテクニック(CE)との比較
・対象32人、10~19歳(14±2.6)
・60分/日、2~3回/週 平均30週実施 (7.5カ月)
☞ コブ角測定したと書いてあるが、アブストラクトには未記載のため不明。コントロールも用いているが、こちらも詳細は不明

同論文中の引用文献34 :Monticone M, Ambrosini E, Cazzaniga D, Rocca B, Ferrante S. Active self-correction and task-oriented exercises reduce spinal deformity and improve quality of life in subjects with mild adolescent idiopathic scoliosis. Results of a randomised controlled trial. Eur Spine J.2014;23:1204–14.
アブストラクトのみ
・マイルドカーブ 25°以下が対象
・110人 (experimental group55人、トラディショナル体操55人)
・12カ月フォロー
・experimental groupは5°以上の改善があった、一方コントロールは変わらず
☞ コブ角測定したと書いてあるが、アブストラクトでは詳細は未記載のため不明。 コントロールもいるが、これも詳細は不明






☞august03は、メディカルドクターではありません。治療、治療方針等に関しまして、必ず主治医の先生とご相談してください。
 医学文献の拙訳を提示しておりますが、詳細においてはミスが存在することも否定できません。もしこれらの内容で気になったことを主治医の先生に話された場合、先生からミスを指摘される可能性があることを前提として、先生とお話しされてください。
☞原因が特定できていない病気の場合、その治療法を巡っては「まったく矛盾」するような医学データや「相反する意見」が存在します。また病気は患者さん個々人の経験として、奇跡に近い事柄が起こりえることも事実として存在します。このブログの目指したいことは、奇跡を述べることではなく、一般的傾向がどこにあるか、ということを探しています。
☞原因不明の思春期特発性側弯症、「子どもの病気」に民間療法者が関与することは「危険」、治療はチームで対応する医療機関で実施されるべき。整体は自分で状況判断できる大人をビジネス対象とすることで良いのではありませんか?


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