反メーガン妃派の英司会者「彼女をまだ信じる必要が?」 番組の後任決定も主張維持
英民放ITVが放送する朝番組「グッド・モーニング・ブリテン」の元名物司会者ピアーズ・モーガン氏。その鋭い舌鋒でメーガン妃批判を展開してきたが、ヘンリー王子夫妻インタビュー番組に関する否定発言をきっかけに降板した。発言に多くの抗議が寄せられた一方で、支持派の署名活動が行われるなど、混沌とした状態に。そんな中、番組の新司会者が決定。さらにモーガン氏は現在も批判を展開している。 【写真】メーガン妃に向けられた“批判的な報道”を画像で検証 ◇ ◇ ◇
モーガン氏の圧倒的な存在感を引き継げるかについて疑問の声も
長年司会を務めてきた朝番組「グッド・モーニング・ブリテン」で“反メーガン妃”の姿勢を貫き、一部の視聴者から圧倒的な支持を受けていたピアーズ・モーガン氏。だが、ヘンリー王子夫妻インタビュー番組の放送後に状況は一変した。 同氏が妃の主張に対し「すべてを信じない」と断言すると、英国でテレビやラジオを規制する機関Ofcomには苦情が殺到し、妃側も「メンタルヘルスを患う人たちへの無理解に通じる」と文書で抗議。同氏は局の経営陣から謝罪を要請されたがきっぱりと拒否し、自らの主張に殉じる形で番組を後にした。 英大衆紙「メール・オン・サンデー」(デイリー・メール日曜版)は現地時間20日、モーガン氏の“後任”はベン・シェファード氏だと報道。同氏は46歳のジャーナリストですでに同番組の週末を担当しており、「スタッフにも好評の人物」だという。同紙は「最も安全な人事」と称し、9月までの月曜日から水曜日にモーガン氏と名コンビだったスザンナ・リード氏と組むとした。 ITV側はこの報道を英メディア「エンターテイメント・デイリー」に対して否定したが、シェファード氏は現地時間22日の月曜日から出演。猛烈な毒舌で視聴者の支持を得たモーガン氏の圧倒的な存在感を引き継げるかについては、疑問の声も上がっている。 一方、番組を去ったモーガン氏は、現在も反メーガン妃派の姿勢を崩していない。妃がインタビューで明かした、ロイヤルウェディング3日前のプライベート結婚式に関して、「サン」紙がその矛盾点を指摘。入手した結婚証明書を根拠に“正式な結婚”はウィンザー城で挙式が行われた2018年5月19日だったと報じると、「我々はまだメーガン(妃)を信じる必要があるのか?」とツイッターでつぶやいた。
森昌利/Masatoshi Mori
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著者:森 昌利
タグ: メーガン妃, ヘンリー王子, 森昌利, ロイヤルファミリー
ヘンリー王子夫妻のインタビュー番組に対し、世界ではさまざまな賛辞と批判が飛び交っている。英国では有名司会者ピアーズ・モーガン氏が徹底したメーガン妃批判を展開。妃の主張を「すべて信じない」と発言し、妃が当時の自殺願望を明かしたメンタルヘルス問題も含めて否定した。このため一部の視聴者から抗議が殺到し、番組を降板する事態に。そして今度は、オーストラリアに“モーガン級”の妃批判を展開する番組司会者が現れ、話題になっている。
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「あの放送で完全に支持を失っただろう」と視聴者に語りかけた
英大衆紙「デイリー・ミラー」が掲載した記事によると、オーストラリアでメーガン妃批判の火の手を上げたのは、元同国ラグビー代表コーチで現在は「スカイニュース・オーストラリア」のプレゼンターとして知られるアラン・ジョーンズ氏だ。同氏は辛口で知られ、舌禍騒動を起こしたこともある人物。妃に関しては父親に対する扱いなどについて、インタビュー番組放前から批判を述べていた。
今回の同氏は自身の番組で「この国でも大勢の人がメーガン・マークル(メーガン妃)とヘンリー王子のインタビュー番組を観たと思うが、もし2人を支持する人間がいたとしたら、あれ(番組の放送)で完全に支持を失っただろう」と視聴者に語りかけ、その憤激をあらわにした。
またインタビュー番組で妃は「肌がどれだけ黒く生まれてくるのか」と人種差別的な発言をした王室メンバーがいると明かしたが、その人物の特定を避けた。ジョーンズ氏はこれに対し「それが彼女のやり方」と前置きして「個人を特定しなかったことで、王室全体に人種差別主義者だというレッテルを貼った。これは価値のない人間の戦略だ」と痛烈に批判した。
そしてヘンリー王子に関しては「メーガン(妃)による信用できない被害者としての主張にただうなずく人質のようだった」と発言。さらにはロイヤルウエディングの前にカンタベリー大主教と「3人だけの結婚式を挙げた」との主張に対しても「ウェディングはフェイク(偽物)、そしてあのレディ(メーガン妃)もフェイクだ」と続けた。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)
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【動画】アラン・ジョーンズ氏がメーガン妃を批判する実際の映像 米FOXニュースで紹介された件を自身の番組で紹介している FOX側のキャスターも批判派のローラ・イングラハム氏
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メーガン妃インタビューを英政治家が一刀両断 「被害者だと訴えるための演技」
著者:森 昌利
タグ: メーガン妃, ヘンリー王子, 森昌利, ロイヤルファミリー
メディアが「爆弾」と称したヘンリー王子夫妻のインタビュー。混乱が続く英国内では、賛否や困惑などさまざまな意見が飛び交っている。その影響は英政界にも波及し、有名政治家のナイジェル・ファラージ氏は先日、夫妻のインタビューを「fabrication」と一蹴した。この言葉は「嘘を作り出す」「でっち上げ」といった意味で、同氏が夫妻の主張を一刀両断した形だ。この数日前には、英有名司会者のピアーズ・モーガン氏が「まったく信じない」と発言し、番組を降板する騒動も発生していた。
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「被害者であることを人々に訴える」ための「演技」とも言及
英大衆紙「デイリー・メール」が掲載した記事によると、英政治家のナイジェル・ファラージ氏は現地時間10日、米のニュース専門放送局「FOXニュース」にリモート出演。司会者のローラ・イングラハム氏に対し、インタビューについて「すべてはでっち上げだった」と断言した。また、メーガン妃については「被害者であることを人々に訴える」ための「演技」とも言及した。
反メーガン派で知られる英有名司会者のピアーズ・モーガン氏は現地時間8日に、「メーガン妃がインタビューで語ったすべてを信じない」と発言。自殺を考えたとするメーガン妃の訴えも含めて否定したことは行きすぎとされ、翌9日には6年間にわたり司会を務めていた英民放ITVの朝番組「グッド・モーニング・ブリテン」を降板している。
しかしファラージ氏は、モーガン氏の状況を知った上でも断固として妃を非難。英連邦の君主としてアフリカ諸国とのつながりも強いエリザベス女王は「生涯を通じて人種差別撤廃に貢献してきた」と語り、王室に人種差別主義者がいるとした夫妻の主張に真っ向から反論した。また、モーガン氏の件には直接触れないながらも「メンタルヘルスに問題を抱えていると明かした人間を攻撃すると突然悪者にされる」と述べた。
ただし、ファラージ氏は1992年まで保守党に属し、右翼政党である英国独立党の党首を務めた人物。2019年からはブレグジット党(現・リフォームUK)の党首として、英国のEU離脱(ブレグジット)を推進した超保守派だ。ロイヤルファミリー擁護の立場を一貫しており、今回のインタビュー番組に強い嫌悪感を示したのも当然の反応だと言える。また、イングラハム氏も米国では政治的右派で知られており、番組ではファラージ氏に同調して夫妻を非難した。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)
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【動画】英有名司会者ピアーズ・モーガン氏 番組内で共演者と口論の末に一時退席する実際の様子 この日の夜に降板が発表された
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【動画】英政治家ファラージ氏と米司会者イングラハム氏 夫妻インタビューへの批判を展開する実際の映像 英米それぞれで右派として知られている