メーガン妃 VS タブロイド紙の戦いに新展開|とある私立探偵の暴露
ヘンリー王子夫妻 vs. 大衆紙の争いはまだまだ続きそうだ。英タブロイド紙「サン」に雇われていた私立探偵が、メーガン妃に関する情報を違法に入手していたと暴露した。
【画像】メーガンを傷つけたことを懺悔する元探偵のダニエル・ハンクス
2016年秋、ヘンリー王子の新たな恋人として、メーガン・マークルの存在が明らかになった直後のことだった。
現在74歳の元私立探偵、ダニエル・ハンクスは、当時「サン」紙から、メーガンや彼女の家族、周辺の関係者について調査をしてほしいと依頼された。
そこで彼は、彼女の携帯番号や住所だけでなく、母親や不仲の父親、きょうだい、元夫に関する情報、さらには社会保障番号まで調べ、「サン」に渡した。
なかには、報道目的で使うことは許されていない違法なデータベースから取得したものも含まれていた。
ハンクスは有名な私立探偵であり、法執行機関に勤めていた経歴も持つ。性的虐待や売春斡旋の容疑で逮捕されたジェフリー・エプスタインに関する情報の追跡も行っていたという。
だが、彼の最大のクライアントはイギリスのタブロイド紙で、年間12万ドル(約1300万円)を受け取っていた時期もあったと米「ワシントン・ポスト」は報じている。
これに対し、「サン」の出版元である「ニュー・グループ・ニュースペーパーズ」は、メールでこう述べている。
「2016年、サンはハンクス氏に、メーガン妃の連絡先や住所などの個人情報について、合法的に使用可能なデータベースを使って調査するよう依頼した。
それには250ドルが支払われた」 加えて、「ハンクス氏は違法行為や、個人情報保護に反するような任務は課されていない。
実際、書面で合法的な行いをするよう定めており、彼はその書類に署名している」。
さらに、「彼が提供した情報は、違法行為をしたと思わせるようなものはなかった」と続く。 だが、契約書へのサインに関し、ハンクスは米「ニューヨーク・タイムズ」の取材にこう語っている。
「ある日、『サン』が手紙を送ってきて、違法な方法で人物を見つけ出したり、身辺調査をしたりしないようにという内容の書面にサインをさせられました。
でも、同紙の記者には、『もし仕事を続けたければ、いままでしてきたようにしてください』とウィンクしながら言われたのです」
タブロイド紙との果てなき戦い
ヘンリー王子とメーガン妃は、英国のタブロイド紙との関係に悩まされてきた。
ヘンリー王子は2月、米CBSテレビのトークショーに出演し、「英国メディアは私のメンタルヘルスを破壊していた」と語った。
彼らはこれまでに何度もタブロイド紙に対して法的措置をとっている。
メーガン妃は、自身が父親宛てに書いた手紙を掲載した「メール・オン・サンデー」紙をプライバシーの侵害で訴え、勝訴している。
また、ヘンリー王子は電話の盗聴を巡り、「サン」紙ならびに「ミラー」紙の出版社を提訴していると英「ガーディアン」紙は伝える。
今回の暴露のきっかけは、英国の報道機関に関するニュースを扱う英オンラインメディア「バイライン・インベスティゲーツ」の調査だった。
同メディアの編集者、グラハム・ジョンソンは、1年半前にハンクスに繋がり、彼がイギリスのタブロイド紙のために、メーガン妃を含め、さまざまな有名人の身元調査をしていることを知った。
ヘンリー王子夫妻の代理人は、この報道に関し、「メディア業界と社会全体が反省すべき重要なときです。
この調査結果は、野蛮な風習がいまだ続いており、家族や関係者に、取り返しのつかないダメージを与えていることを示しています」と声明を出した。
ハンクスはいま、自分の行いを深く悔いている。
夫妻とオプラ・ウィンフリーの2時間にわたるインタビューを見て、胸を痛めたと語り、「誰かを傷つけるのは好きじゃない」と「ワシントン・ポスト」の取材に答えた。
「バイライン・インベスティゲーツ」の記事にも、彼の謝罪の言葉が連なる。 「彼女の家族、特に父親を標的にし、メーガン妃とヘンリー王子には申し訳ないことをしました」 「メーガン妃に危害を加えるつもりはありませんでした。
こうした問題を引き起こすとわかっていれば、こんな仕事はしなかったでしょう」 「エリザベス女王にも心からお詫び申し上げます。私の行いが原因で、ご家族全体にご迷惑をおかけしました」
COURRiER Japon
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2021年03月26日 13時29分 TechInsight

メーガン妃の暴露本、英辛口作家による執筆が決定「妃を恐怖に陥れるだろう」の画像
メーガン妃の暴露本が、英国一の辛口作家トム・バウアー氏(74)によって執筆されることが決定した。バウアー氏は数十万ポンド(数千万円)の前金で同意、来年から執筆に取りかかる予定だ。徹底した調査を行うことで知られるバウアー氏による暴露本は、メーガン妃を恐怖に陥れるだろうと言われている。『The Sun』などが報じた。
『The Sun』は現地時間24日、英伝記作家トム・バウアー氏によるメーガン妃の暴露本執筆が決定したと伝えた。バウアー氏は2019年10月に執筆予定であることを認めていたものの、実際に取り掛かるのがいつになるかは未定だった。
さらにバウアー氏の出版権を、米出版社「サイモン&シュスター(Simon & Schuster)」が入札で購入したと報じられた。同氏は数十万ポンド(数千万円)の前金で執筆することに同意したという。
元英BBC番組『パノラマ』のレポーターだったバウアー氏は、本人の許可を得ずに批判的な伝記本を書くことで知られる。これまでに音楽プロデューサーのサイモン・コーウェルやヴァージン・グループ創業者リチャード・ブランソン氏、英ボリス・ジョンソン首相など、多くの著名人の伝記を執筆。2018年に発表したチャールズ皇太子の伝記『Rebel Prince: The Power, Passion and Defiance of Prince Charles』では、皇太子がダイアナ妃の死をどのように乗り越えたかを綴っていた。
バウアー氏は来年から執筆を開始する予定で、今後12か月の間に証拠を集め、メーガン妃とヘンリー王子の友人や関係者などからも話を聞いていくという。『The Sun』では、かつてメーガン妃とヘンリー王子の元で働いていた“不満を持つ王室スタッフ”やさまざまな側近者、メーガン妃の実父トーマス・マークルさんを含む家族などへのインタビューも行われるだろうと推測している。
同メディアの情報筋は、バウアー氏が暴露本を執筆することについて「この本はメーガンが恐れるものとなるでしょう。トムは手加減しません。恐ろしいほどに徹底的に調査をする人です。あらゆる手を尽くして、隅々まで調べ抜きますよ」と明かし、このように続けた。
「トムは以前、暴露本の対象となる人物と一緒に仕事をしたり、彼らを追跡することにも時間を費やしました。しかしメーガン妃に関しては、このような選択肢がないことをトムは十分承知しています。」
「メーガン妃はこの件に関わりたくないのです。ここ数週間や数か月の出来事を考えても、この本は強烈で刺激的なものになるでしょう。トムはこれまでのことは氷山の一角に過ぎず、今後1年間でさらに多くのことが明らかになると考えています。」
この件について、出版社「サイモン&シュスター」の広報担当者はコメントを拒否している。
画像は『Oprah Daily 2021年3月6日付Instagram「In a newly released clip, @oprah recalls asking Meghan Markle for an interview before her wedding」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)
2021年03月17日 06時02分 デイリー新潮

デーブ・スペクター氏
■信憑性は……?
3月7日夜、アメリカの3大ネットワークCBSテレビは、「Oprah with Meghan and Harry: A Primetime Special」を放送した。
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反響は大きく、日本のメディアもすぐに報じた。例えば「TBS NEWS」は8日、「英ヘンリー王子&メガン妃 離脱後、初インタ『私は黙らせられた』」との記事を配信している。
司会のオプラ・ウィンフリー(67)は黒人女性。彼女の「オプラ・ウィンフリー・ショー」は、1986年から2011年まで放送された長寿番組として知られる。
日中のトーク番組で、人気だけでなく、質の高さでも知られていた。「史上最高のトーク番組」というアンケート調査では、今でも上位にランクインされる。
オプラは米大統領選の出馬すら取り沙汰されたこともあった。そんな名司会者が聞き手となり、メーガン妃(39)は、長男のアーチーくん(1)を出産した際、英王室内部から「どれくらい肌の色が濃くなるのかという懸念」が示されたと明かしたのだ(文末:註1)。
文字通りの爆弾発言であり、今でも世界中で議論を巻き起こしているのは言うまでもない。
その一方で、日本での報道は、問題の本質に迫ったものはない。海外の報道を翻訳したものでも、表面的な記事が多いようだ。
例えばAFP=時事は3月10日、「人種差別疑惑で英女王が声明 懸念と対処を表明」との記事を配信した。
■自己憐憫の固まり
記事の中には、エリザベス女王(94)の《回想の中には一部異なるものがある》や、《王室により内密に対処される》との発言が載っている。「メーガン妃の発言に信憑性があるのか」と疑問を示している部分もあるのだ。
だが、見出ししか読まない日本人の読者が、「メーガン妃の発言は事実らしい」と受け止めても不思議ではない。
欧米のメディア事情にも精通しているデーブ・スペクター氏は、この問題に関しては一貫してメーガン妃に厳しい指摘をしている。
例えば、「バイキングMORE」(フジテレビ系列・平日・11:55)での発言は、次のような記事として報じられた。
◆「デーブ・スペクターさんメーガン妃発言に『差別があったから米国に帰るなんて笑い話』『信ぴょう性がない』」(中スポ/東京中日スポーツ・電子版:3月11日)
改めてデーブ氏に取材を申し込むと、「メーガン妃の発言には、完全にウソと判明しているものが少なくありません」と解説する。
「あの特番の本質は、自己憐憫の固まりと化したメーガン妃が、『私って可哀想でしょう?』と全世界に向けてアピールしたに過ぎません。仮にも英王室の一員となるならば、イギリスの伝統や文化に従うべきだと誰でも分かります。分かっていなかったのはメーガン妃だけだったのです」
■忍耐力の欠如
メーガン妃は1981年生まれの39歳、ヘンリー王子は84年生まれの36歳。彼女には離婚歴がある。
ヘンリー王子と結婚する前は女優として活動し、国際女性デーにスピーチを行ったり、慈善活動にも熱心だったり、日本で言う“意識高い系”の女性だという。
「率直に言って、女優としては二流でした。少なくともイギリス国民が、ヘンリー王子の結婚相手としてイメージしていた女性とは、相当なギャップがあったのは事実でしょう。王室との軋轢は、肌の色は関係ないと思います。彼女が白人であっても、この結婚はミスマッチだったのです」(同)
眞子さま(29)の婚約者である小室圭氏(29)とは言わないまでも、女優の松居一代(63)を彷彿とさせるキャラクターのようだ。
デーブ氏は英王室を「ルールの固まり」と形容する。日常生活で公務が占める割合は決して少なくない。必要があれば、イギリスの地方都市に赴き、小さな除幕式にも出席しなければならない。
「アメリカ人でもイギリスに惹かれ、現地に住む人はいます。しかし、メーガン妃はそういう女性ではありませんでした。彼女はイギリスに対する“愛国心”を全く持ち合わせていないのです。そんな女性が王室に嫁ぐとなれば、まずは自分が無知であることを自覚し、ある程度は我慢すべきでしょう。メーガン妃は忍耐力が足りなかったと言わざるを得ません」
■ファクトチェック
おまけにメーガン妃と英王室の“ミスマッチ”によって、ヘンリー王子も王室を離脱することになってしまった。
「『メーガン妃だけが王室を出るならまだしも、ヘンリー王子も巻き込んでしまった』という指摘は、彼女にとって最も弁解のできない“弱点”です。そのため彼女は、何としても夫婦の王室離脱を正当化しなければならなかった。インタビューの内容は、たとえ事実だったとしても、かなり大げさにして発言したのだと考えられます」
デーブ氏が一貫して「メーガン妃の発言にはウソが多い」と指摘しているのは、氏の推測ではない。イギリスでは、彼女が出演したインタビュー番組の“ファクトチェック”が行われているのだという。
「イギリスの高級紙などが、メーガン妃の発言が事実に基づいたものか調査しています。一例を挙げれば、番組で彼女は『自由に海外渡航ができないよう、英王室はパスポートを取り上げた』と語っています。これは完全なウソで、彼女は結婚してからも自由に海外旅行を満喫していますし、英王室でパスポートがなくとも国外へ出られるのはエリザベス女王だけです。つまりメーガン妃のパスポートは、セキュリティの必要上、王室の担当者が預かったというだけに過ぎないのです」(同・デーブ氏)
■“黒人女性”の影響
デーブ氏は「バイキングMORE」で、「差別があったから米国に帰るなんて笑い話で、米国のほうが目に見える差別が多い。信憑性がないと思う」と指摘したのも、こうした報道があるからだ。
インタビュー番組を放送したCBSテレビは、アメリカ3大ネットワークの1つに数えられている。同局のドキュメンタリー番組「60 Minutes」は放送50年を超え、多くのスクープ報道で知られる。
「もし『60 Minutes』にメーガン妃が出演したのなら、厳密なファクトチェックが行われたと思います。オプラ・ウィンフリーも立派な司会者ですが、ややエンタメ寄りです。とはいえ、メーガン妃の発言は番組としてチェックすべきだったと思います」
メーガン妃の発言にファクトチェックが行われなかったのは意外な印象も受ける。トランプ前大統領には、多くの米メディアがチェックを行っていたからだ。
だが、トランプ大統領は白人の男性であり、メーガン妃は黒人の女性だ。アメリカ社会は差別に厳しいだけあり、“逆バイアス”がかかってしまったのかもしれない。メーガン妃には被差別者という“イメージ”があり、ファクトチェックが行われなかったと見るべきのようだ。
■メーガン妃のいじめ問題
今回の騒動で、イギリスの朝の情報番組「グッド・モーニング・ブリテン」の司会を務めていたピアース・モーガン氏(55)が降板したことも大きく取り上げられた。
モーガン氏は一貫してメーガン妃を非難。今回のインタビューに関しては「メーガン妃の言葉は一言も信じない」「彼女が天気予報を伝えても、信じることはできない」などと言い放ったという。
番組には4万件以上の抗議が寄せられたほか、メーガン妃の代理人が抗議文を提出したとの報道も注目を集めた。
だが、メーガン妃の発言は今、信憑性が疑われている。デーブ氏は「結局、彼の指摘が正しかったわけです」と言う。
「彼は大衆紙の編集長を務めたこともあり、歯に衣着せない発言で人気でした。日本で言う炎上芸人に似たところがあります。ただ、メーガン妃に対する発言が降板の直接的な原因ではありません。彼の過激な発言が複数のトラブルを巻き起こしており、こちらが主因でしょう。日本と同じようにイギリスの視聴者も、過激なキャスターは敬遠するようになっているのです」
■夫に無礼な発言?
メーガン妃の発言に問題がないか探るという“防御策”だけでなく、王室が積極的な“反撃”に転じたとの報道もある。メーガン妃の“旧悪”が調査対象になっているのだ。
「3月2日、イギリスの高級紙『タイムズ』は、メーガン妃がスタッフに“いじめ”を行っていたと報じました。被害を訴えたのが1人とか2人なら眉唾と疑われても仕方ありませんが、現時点で10人近くのスタッフが被害を訴えています。こうなると、信憑性がないと切り捨てるわけにはいかなくなってきます」(同)
やはり、メーガン妃の「差別的な扱い」という発言こそ疑うべきようだ。
「彼女は発言の主を明らかにしていません。となれば、王室の全員が“容疑者”となり、それこそウィリアム王子(38)とキャサリン妃(39)の二男であるルイ王子(2)さえ疑う必要が生じてしまいます。これほど全世界の関心を集めた発言である以上、メーガン妃は誰に言われたのか名前を言う必要があるはずです。それが不可能なら、発言を撤回すべきでしょう」(同)
ヘンリー王子は赤毛だ。少なくとも欧米社会では、赤毛を魅力的と見なす人と同じくらい、差別や嘲笑の対象とする人も多い。
「妊娠中の妻や夫が、『生まれてくる子が赤毛だったらどうしよう』と冗談を飛ばすことは、非常に良くあることです。差別に厳しい現代でも、この冗談は問題ないとされています。同じ類のものに『生まれてくる赤ちゃんの肌の色はどうなんでしょう』があります」(同)
■信じるアメリカ人
メーガン妃は発言の主を明らかにせず、なおかつ、その発言が行われたのは1回だけとも言われている。他愛もない冗談を大げさにしたという疑惑は拭えないのだ。
「更に『自殺も頭をよぎった』という発言も問題だと思います。なぜならば、これはヘンリー王子に対して失礼な言動だからです。彼女の発言を真に受ければ、妻が自殺を考えても夫は何もしなかったことになってしまいます。おまけにヘンリー王子は、母親を失ったショックからセラピーを受けていたことを包み隠さず公にしているのです」(同)
イギリスの一般的な健康保険でセラピーを申し込むと、受診まで2年待ちは当たり前だという。
「一方、王室では、メンタルヘルスに関する窓口は、しっかりと整備されています。またメーガン妃は身内と絶縁を繰り返していることでも知られていますが、娘を溺愛する母親とだけは良好な関係を維持しています。その母親も、ソーシャルワーカーのキャリアを持っているのです。自殺を考えたメーガン妃は、その気になれば、王室の窓口や母親に相談することができたはずなのですが、彼女は行動に移したでしょうか?」(同)
現状では、メーガン妃の主張をアメリカ人の相当数が「カメラの前で言ったのだから本当だろう」と受け止め、イギリス人は厳密なファクトチェックの報道もあって信憑性は低いと思っている、という図式のようだ。
■今後の展開は?
メーガン妃は今後、自分の“ファン”が多いアメリカ人向けの活動を行うことになるのだろう。とはいえ、デーブ氏は「差別という、ある意味で究極のカードを切ってしまいました。もう彼女に残されたカードはないでしょう」と指摘する。
「冷静に考えてみれば、彼女が現在、享受している豪華な暮らしは、英王室の一員となったからこそ得られたものです。王室を離脱したのなら、サセックス公の爵位も返上すべきです。それができないのなら、彼女は信頼できない。こう厳しく考えている人も、少なくはないのです」
註1:「メーガン妃告白、女王夫妻無関係 米CBSテレビの司会者」(共同通信:3月9日)
デイリー新潮取材班
2021年3月17日 掲載