(宮下奈都著)
★★★(ベアの満足度)
2012本屋大賞ノミネート作品。
レストラン「ハライ」を予約した6組。
彼らが予約するまでのストーリー。
コンビニのバイト、認知症の母、幼なじみ、
引きこもりの兄、オムレツ係、
不幸の臭いがわかる女性。
立場は全然違うが、
それぞれ皆「誰かが足りない」と思っている。
その不足感が、今の私には痛いほどわかる。
それは、今の自分を認めていないからだということも。
足りないものを追いかけるのではなく、
足りているものに目を向けた時
人は強くなれ、ちょっと前に進める。
視界が少し広くなる。
失敗とは、ただの失敗。
絶望さえしなければいい。
失敗は笑い飛ばしちゃえばいいんだよ。
そこに気づいた時に、持っているものの多さにも
気づけるのかもしれない。
予約の取れないレストラン。
そこに行った時に、不在感が消えるのかもしれない。
自分をまるごと受け止められるようになりたい!
そうしたら、足りないものもなくなるから。