弁護女子。~越谷の女性弁護士の日々~

越谷市の弁護士(離婚・親権・面会交流・養育費・財産分与・不貞問題等を主に扱っております)の生井澤葵の日々を綴ります。

利益相反・・・つまり敵です。

2016-07-27 | 弁護士のお仕事。
弁護士がお仕事を「受けられません」と申し上げる時に、

一般のご相談者の方から少し「???」と怪訝なお顔をされてしまう、

法律家ならではの問題があります


それは、利益相反 と言います

弁護士は依頼者の利益を守る立場で働きます

その依頼者と利益が衝突してしまう可能性がある方のご相談・ご依頼は、

受けることができないのです

だって、法律的に両方にいい顔ができないんですもの・・・。


もう少し分かりやすく説明しますね

こばとさん

こねこさん

こいぬさん

・・・の3人兄弟がいるとします

先日3兄弟のお母さんが亡くなってしまい(お父さんはもっと前に亡くなっていることにします)、

お母さんが自宅と、自動車と、別荘を遺産として残してくれました

こばとさん:「自宅が欲しいな」

こねこさん:「わたしも自宅が欲しいの」

こいぬさん:「わたしこそ自宅が欲しい」

こうやって、意見がまとまらないことを利益の対立・・・と言います

もし私がこばとさんの弁護士になったら、

こねこさんとも、こいぬさんとも、意見が合わないのですから、

対立関係になることはお分かりいただけますよね

・・・分かりづらい?

こねこさんと、こいぬさんは、相手方・・・つまり敵です!!!」

(こう申し上げると、ほぼ100%の方が分かってくださるので、

 敢えて刺激的な言葉を使いました)

敵に味方はできないので、

私はこねこさんやこいぬさんの弁護士には、もうなれません

今回はわかりやすいように利益が真っ向から対立する例を書きましたが、

利益が真っ向から対立していなくても、

法律的に対立する関係であれば、弁護士としてはお受けしないことが原則です。


私が利益相反の問題にぶつかるのは、

不貞の慰謝料請求と遺産分割が多いです

基本的に利益相反の問題がある場合には、

弁護士として就くことはしていません。

ごく稀に、当事者の方が強く希望をされた場合など、

利益相反の説明をしっかりさせていただいた後、

誓約書を書いていただき、就くことがないわけではないのですが  

こばと法律事務所では、

ご相談予約の際に、相談者の方のお名前と、相手方のお名前をうかがうように心がけています。

以前に相手方から相談を受けたことがある場合には、

ご相談をお断りしています。

うるさいようで申し訳ないのですが、

弁護士として依頼者の方(相談者の方)の利益を守るためには、

神経質にならざるを得ないのです。



こばと法律事務所
弁護士  生井澤 葵(なまいざわ あおい)

         【プロフィール】
       弁護士・中央大学法科大学院実務講師・JADP認定夫婦カウンセラー
       女性の弁護士ということで、夫婦の問題や、男女の問題についての相談が集まり、
       その分野の問題を多く取り扱っています(その他、交通事故・借金の問題等も取り扱っております)。
       ホスピタリティのある法律相談ができるように、カウンセラーの資格も取得しました。
       ある日、普通の方が、ふとぶつかってしまうような法律の問題を、
       分かりやすい言葉で、丁寧に説明することが得意で、
       法律事務所・弁護士に相談することのハードルを下げるために、情報を発信しています。
       法律相談・講演依頼等、お仕事のご依頼は、こばと法律事務所にご連絡ください。


            埼玉県熊谷市筑波2丁目56番3 渡辺総合ビル3階
            こばと法律事務所
            電話: 048-501-1777 (ブログを見たとお伝えいただくとスムーズです)
            HP : http://www.kobato-law-office.com/
            男性弁護士・女性弁護士のいる事務所です


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