令和の時代は葬儀から始まりました。
近所の大先輩がなくなり、近所で受付を行うことになりました。
田舎なので、組合というものがあり、普通はその中の範疇なのですが、最近は家の移動や新規の方の 移住もあるにも関わらず冠婚葬祭の付き合い方について、協議することがなくなったツケが出るような形でしたが、近所とのお付き合いも良好だっので、受付も野辺送りも近所の方の積極的な参加で順調に執り行われました。
そんな受付の奮闘記が少しあります。
4人の男が受付を任されましたが、少しだけ担当会議をやると受付と最後まで帳尻を合わせる会計に分かれました。
会葬者は予想よりはるかに多く150人近くになったので、会計の電卓計算が合いません。
このままでは、通夜振舞に間に合いません。
紅君も参戦です。
「さっきの計算の数字はどれですか?」
「消しちゃったよ」
「えっ・・・!」
「それじゃ!とにかく現金を数えてください!」「とりあえず、もう1回計算しますね」「1.2.3…100件でこの数字ですね」「1冊目の100件は1回目の計算と9万円違いますね!」「えっと、2冊目の計算はないのですか?」
「そこの裏にあるはずだけど」
「2冊目の計算は同じですね」「一応、仮の合計金額を出しますから」
「現金は・・・おっ、あったぞ!!、こっちの金額だ!」
「・・・それでは、〇〇家の通夜の議を終了とさせていただきます」
『やった、ギリギリ間に合った』
通夜振舞に間に合い、隣の家の先輩が運転手を交代してくれたので、美味しいお酒で大先輩の旅立ちを偲ぶことが出来ました。
計算は2回して、あった数字はほぼ間違いないのです。
それを1回ずつして、自信がないので消してしまうなんて・・・『計算は2回して、数字を置きましょうね』