ダメだ、やっぱり直らない。残存した写真をアップしてからリカバリーすることにした。
これは常宿ホテル2Fにある現地旅行代理店前の等身大ポスター。光の加減でナニカ幽霊のように写ってしまった。彼女に「これはゴーストだ」とジョークを言ったら「ゴースト ワタシモ ミタコトアル」とマジで受けとめた。彼女に限らずフィリピーナは皆、現実から超越的なもの~幽霊や占いが死ぬほど好きで信じている。
ズーと以前、フィリピン人妻と離婚した知人がいた。そいつの奥さんは旦那が浮気している夢を見ると神のお告げだと信じ、それでいつも夫婦喧嘩が絶えず、結局、本当に浮気をして別れた。現実よりも夢の出来事を信じる怖ろしいフィリピーナだった。
さて、本題。
アパートを借りてエンジェルが真っ先に購入したのがサムソンの液晶TV。その日の夜に納入した。そんなにテレビを見たいのかと思いきや、一緒にカラオケ機とマイク2本を買っていた。そう、彼女の趣味はカラオケ、深夜まで妹と2人で熱唱していた。しかし、姉妹の歌唱力はコワイほどヘタクソ、思い出すと軽い眩暈を覚える。
アパートの近くに合気道の看板があって気になっていた。看板の近くにある自転車屋の2Fに小さなアート・スクールがあり、曜日ごとにデザイン・楽器・ダンス・歌・合気道・他のレッスンが開催されていた。主催者は地元で有名なアーティストらしい。
当初、マニラで仕事のカラオケ・パブを辞めさせて、レガスピへ移り住み、彼女の希望で英会話の学校へ行く予定だった。ところが、このアート・スクールを見つけて予定を急遽変更、ここで歌とダンスのレッスンを受けることになった。そう、彼女の趣味はカラオケだ、しかも身震いがするほどヘタクソな歌唱力の持ち主なのだ。
果たして来月の渡航でレッスンの成果はあるだろうか、どうでもいいけど。
彼はフィリピン最大手のテレビ局「ABS-CBN」レガスピ支局のTVディレクター、ドンちゃん。エンジェルの親友。先月渡航の際は、レガスピ市内の案内から銀行口座開設のサポート、今月はアパート探しと契約、何から何までお手伝いしてくれた。人柄も申し分のない彼に滞在中できなかったPC購入とプロバイダの契約を依頼した。
ドンちゃんはTVディレクターなれど写真やビデオ撮影から編集、企画、営業まで一人でこなす才人。しかも我が写真を見て「オオ、グッドセンス!」とホメてくれた。ところが、そのグッドセンスの写真をエンジェルはPCから無残にディレトしてしまった。
おお、実にセンスのいい写真だ。
ドンちゃんとエンジェルは、何年か前にここレガスピ・エリアで開催されたミス・コンテストで出会ったらしい。彼女がミスに選ばれ、ドンちゃんはミスコンの取材を担当していて、それから家族ぐるみの付き合いになった。そのビデオを見たが・・・う~ん、宝塚歌劇団の衣装とメイクだった。しかも、オソロシイほどの歌唱力を秘めたミス・レガスピだったのだ。うへへへ、まあ、いいか。