★2020年の「Born Here Live Here Die Here」レビューと近年の足跡をアップしました★
実に魅力的な男性シンガー・ソングライターの登場です。その名はLuke Bryan。一足お先に、Billy CurringtonのNo.1ヒット"Good Directions"でソングライターとして注目をされ、実にタイミングの良いデビューとなりました。パワフルなサウンドに乗ったそのテナー・ボイスは、ソウルフルなBilly Curringtonとは違い、正統派ストレート・カントリーのそれ。どこまでも伸びるかのようなその声は、本当に聴いてて気持ちいい。このアルバム、ビルボード・カントリー・チャートで初登場2位(Taylor Swiftに阻まれた・・)、ポップチャートは24位がピークでした。
オープニングはリード・シングルとしてヒットの"All My Friends Say"、 最近の潮流に倣ったラウドなギター・リフがサウンドのコアとなるロッキン・カントリー。コーラスの部分のギターとフィドルがユニゾンするフレーズがなかなかのアクセントで楽しい、病み付きになるパーティ・ソングです。このアルバムのサウンド・イメージを見事に凝縮した1曲。しかし、Big & Rich的な領域までは足を踏み入れてなくて、あくまでストレート・カントリー・ベースの音。タイトル・ソング"I'll Stay Me "からしてストレート・カントリーだし、"Country Man" のようなパワフルなホンキー・トンク・シャッフルもちゃんとあります。それにしても、11曲中10曲でLukeがソング・ライティングに関わっており、その楽曲・メロディが実に粒ぞろいの素晴らしさなのが頼もしいです。さらにバックのフレーズも魅力的なのが多く、ココらも聴きもの。"Pray About Everything "、"Over the River "や"You Make Me Want To "のイントロなどは、いやが上にも期待を高めさせます。あえて贅沢を言わせていただくと、アルバムを通じてサウンドが常に”押しの一手”なんで、所々に”引き(抑え)”を入れたサウンド構成だったら、ほとんど名作アルバムの域に達していたのでは?とも思いましたが。とにかく曲やバックが良いので、このメロディはもうチョッとしっとり、あるいはディープに聴きたいな、等と思ったり・・・・その中でバラード"The Car in Front of Me"、"First Love Song"は貴重。 なんて細かい事を書きましたが、ポテンシャルは高いアルバム、聴く価値大有りですよ。いやいや、アルバム・トータル云々より、シングル・ヒット量産を狙ったからこうなったのかな?
ジョージアはLeesburgという小さな町の育ち。家はピーナッツや肥料を扱う農家で、小さい頃から両親のカントリー・コレクション、 George Strait、Alan Jacksonや Merle Haggardを聴いてカントリーにドップリ親しんだようです。特に母親には、街に買い物に車で連れて行ってもらう時、George Straitを散々歌わされた思い出があるそうです。高校生の頃までローカル・バンドで活躍、ファンや家族の励ましもあって卒業後にナッシュビル行きを決意したものの、その出発の日に最大の支援者であった兄が交通事故で亡くなるという事件が。がっかりした彼はナッシュビル行きをあきらめ、Georgia Southern Universityへ。それでも音楽はあきらめずソングライティングは続けており、ほとんど自作曲のCDも製作しています。周囲がナッシュビル行きを進めるもののLukeは頑なに拒否、卒業後も父親の農場を手伝っていました。しかし遂に、その父が彼の才能を信じて農場をクビにしナッシュビル行きを勧告。2001年のことでした。ナッシュビルでは出版会社と契約し活動を続けていたところ、オリジナル曲をプレイする彼のパフォーマンスがCapitolの目に留まり、この2007年のデビューとなりました。
LukeのMySpaseはコチラ → http://www.myspace.com/lukebryan
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