2018年の「アメリカン・アイドル」シーズン16のファイナリストで、3位となったギャビー・バレットが、満を持してのセカンド・アルバムをリリースしました。リード・シングルの"Glory Days"も、じわじわとチャートを上がってきています。デビュー曲の "I Hope "がビルボード・カントリーエアプレイでトップまで登り、2020年のデビュー・アルバム「Goldmine」は女性による . . . 本文を読む
かつてナンシー・グリフィスが好きで、今もプレイリストを作って時々聞いている者にとっては、大変うれしいトリビュート・アルバムがリリースされました。アルバムには、ナンシーが共演したり、しばしばステージを共にしたアーティストたち(ジョン・プライン、エミルー・ハリス、ライル・ラヴェット、スティーヴ・アール、アイリス・デ・メント)、そして彼女の影響を反映した音楽を聴かせるアーティストたち(サ . . . 本文を読む
最近のグランド・オール・オープリーに出演していたエル・キングのパフォーマンスが興味深かったので、早速この今年発売の3作目、カントリーミュージックへ方向性を示したアルバムを聴いたところ、ポップ・カントリーでは味わいにくい、なかなか意志を感じる強いサウンドを堪能させてもらえたので、取り上げたいと思います。かつてサマーソニックで来日し、゛新ロックンロールの女王゛とも言われたアーティストの . . . 本文を読む
最近のカントリーのヒット・チャートを見ても、極端に女性アーティストが少ないという実に残念な状況の中、"Tennesee Orange"をビルボードのカントリー・エアプレイでトップ10に食い込ませて気を吐いているのが、この新人メーガン(ミーガン)・モロニーです。このタイミングでデビュー・アルバムをリリースしてくれました。レトロな雰囲気の少し風変りな、コケティッシュとも言いたいイメージ . . . 本文を読む
昨年、2022年に、CMAアワードの新人賞だけでなく女性ボーカリスト賞も獲得し、大躍進したレイニー・ウィルソン。そのCMAアワードの直前にリリースされた、メジャー2作目(その前に2枚インディのリリース有り)のアルバムです。前作「Sayin' What I'm Thinkin'」からの"Things a Man Oughta Know"がナンバー1となっていたものの、新人賞はともかく . . . 本文を読む
CMAアワードはもちろん、それ以上にグラミー賞カントリー部門でのノミネートの常連となっているほど、メインストリーム・カントリーの一角を担う存在となっている実力派アーティスト、アシュリー・マクブライド。その風貌などスターらしくない特有の存在感がありますが、そんな彼女が異色作というか、怪作(!?)、そして快作と言いたくなるアルバムをリリースしました。いわゆる、コンセプト・アルバムと言う . . . 本文を読む
今年のグラミー賞で、オールジャンルの新人賞を始め、3部門でノミネートされたイングリッド・アンドレスが、待望のセカンド・アルバムをリリースしました。自身の事を少し自虐的ぎみに゛3回のグラミー敗者゛と呼んでいるようが、゛ノミネートされた事自体で、人々は永遠にそのように紹介するようになるのよ゛と語る彼女は、やはりその事を励みにもしているようです。デビュー作「Lady Like」で触れたプ . . . 本文を読む
前作「Desert Dove(デザート・ダヴ)」収録の"By Our Design"の爽快でありつつ切ない歌声や、何ともいえない浮遊感のあるサウンドが気に入っていて、さっそくこの6月リリースの本作も楽しみにしていました。メインストリーム系のヒット・カントリーとは肌触りが違って、フォーキーなカントリー・ロックを指向してきた人ですが、現在はナッシュビルを活動の拠点としているインデペンデ . . . 本文を読む
牧歌的な風景の中で、少し華やかなワンピースに身を包み、何とも言えない表情でユーモラスなポーズをとる。と、ここまでで「この人何者?」と思ってしまうのですが、さらにアルバムの幕を開くインスト"Ad Astra Per Alas Porci"のタイトルの意味は「豚の翼で星へ」。おまけにその曲想はオーケストラのオペラ調となると、もう訳が分からない・・・となるのですが、その音楽はカントリーの . . . 本文を読む
アメリカでブラック・ライブズ・マター(BLM)運動が大きな広がりを見せた2020年以降、カントリー界で注目を浴びるようになり、CMAアワードやACMアワード、そしてグラミー賞のカントリー部門でも2年連続でノミネートされるようになったアフリカ系カントリー・アーティスト、ミッキー・ゲイトンです。しかし、彼女は最近突如現れたのではなく、ナッシュビルで活動を始めたのは2011年。同年のラジ . . . 本文を読む
今年春にリリースしたEPに新曲8曲を追加した拡大版アルバムがリリースされました。先の7曲入りEP、なかなかの佳曲ぞろいで良い印象だったのですが、EPにもかかわらず今年のCMAアワードのアルバム賞にノミネートされたのには驚きました。カントリー業界の彼女への期待が感じられます。EPではスローが多めだったのに対し、追加された8曲はカントリーらしい雰囲気のアーシ―なミディアムからアップ・テ . . . 本文を読む
2011年の「アメリカン・アイドル」で準優勝、ブレイクしてからはや10年になるローレン・アライーナ。といっても、まだ26才という若さなのですが、本人もインタビューで、゛25になった時、やばい、私は女性よ、という感じだったわ。私は成長し、大人になったの゛と語る通り、成長を感じさせるポップ・カントリー・アルバムをリリースしました。コロナ・パンデミックや義理のお父さんの死、そして何より2 . . . 本文を読む
60年代からの長いキャリアを通じて、カントリーミュージックと
は何たるかを定義付けてきた、アメリカの宝の一人とも言うべき
ロレッタ・リンが、何と単独アルバムとして50作目(アーネスト・
タブやコンウェイ・トゥイッティらとのデュオ作含めるとさらに
多くなる)をリリースしました。まもなく89才になろうかと言う
年齢など関係なし、と言わんばかりのタイトル、そして歌声を聴
かせ . . . 本文を読む
★2022年の「Bell Bottom Country」を取り上げました★
新鋭女性アーティスト、レイニー・ウィルソンが2月19日にリリー
スした、Broken Bow Records(BBR)でのデビューアルバムを取り
上げたいと思います。メジャー・デビューしたてとはいうものの、
ストリーミング・サービスの月のリスナー数は100万人を超えてお
り、既に中堅クラスの注目度 . . . 本文を読む
静かな年末年始に合わせてでもないですけれども、昨年暮れから折
に触れてよく聴いていた、ベテラン、メアリー・チェイピン・カ
ーペンターのとても穏やかな最新作です。今はヒット・チャート
とは無縁の存在となっていますが、90年代初頭の全盛期以降、30
年にわたり着実にアルバムをリリースし続けていて、根強い人気
を維持している事がうれしいです。
. . . 本文を読む