2008年の締めくくりといたしまして、今年ご紹介したアルバムの中で、昨年終盤から今年の間にリリースされたものを対象として、「ダイアリー」的ベスト5をランキングしたいと思います。このブログで紹介させていただいているアルバムは、トラディショナル~ホンキー・トンク系、ポップ~AOR系、ロッキン・カントリー系、そして時々オルタナティブ~アメリカーナ系(ヒット関係なしのルーツ嗜好サウンド)と、実に幅広く、しかもそれらが交錯しているカントリー・ミュージックの中で、私なりに日本の洋楽ファンの方々に親しみやすそうで話題性や訴求力があり、音楽的クオリティも平均以上だと思うものを、務めてバランス良く選んだ作品です。幅広いカントリーの魅力をショーケースし、どこか一部にハマっていただけたら、それで嬉しいと思っています。だから安易にコレよりアレが良い!などとは言いたくないのが本音です。キャリー・アンダーウッドよりもアラン・ジャクソンの方が良いですね、などと比較できる話ではないです。だから、あくまで私個人の好みでのランキングと受け止めていただけたらありがたいです。
1. Jamey Johnson ジェイミー・ジョンソン 「That Lonesome Song」
ザックリ言うとトラディショナル系になるのでしょうが、今のカントリー界でこのバンド感とディープネスの両立したサウンド・デザインは画期的だったと思います。ジャケットもそう。確かに”今”を表現してる。そして、これがチャート上もそこそこ成功した事も驚きました。こういうスタイルのアーティストがあと一人、二人はいても良いと思います。
2. Sugarland シュガーランド 「Love on the Inside」
元々ロッキン~ポップ・サウンドで人気を確立した彼らが、オーガニックなアコースティック・サウンドとルーツ回帰を垣間見せて、大ヒットした作品。キャッチーなメロディ・センスもたたえるべき物と思います。ワンセグのビルボード・ステイションでも"All I Want To Do"がヘビー・ローテーションになってましたね。何とかジェニファー・ネトルズが日本でブレイクしないですかね。かなりクセのある声かと思いますが、ソウル・ファンの皆様、どうよ!
3. Zac Brown Band ザック・ブラウン・バンド 「The Foundation」
この人たちの登場も、個人的には嬉しい収穫でした。カントリー~ブルーグラスを中心に南部音楽をクロスオーバーするとこんなにプリミティブで躍動的なサウンドが生まれるのだと教えてくれました。クロスオーバーと聞くとどうしてもポップな売れ筋に媚びるかのようなイメージが有りますが、その手とは全く質の違うクロスオーバー。自分達のお気に入りの音楽を楽しみながらミックスしている様が、ただただ痛快です。
4. Patty Loveless パティ・ラブレス 「Sleepless Nights」
90年代からストレート・カントリーを聴いてきた人間には、パティの声は特別です。そして最近の、旦那エモリー・ゴーディJrとの仕事ぶりは、カントリー・ミュージックとしてあるべき姿をクリエイティブに探求していて、敬意を表したいと思います。このアルバムは、その一つの到達点。
5. Josh Turner ジョシュ・ターナー 「Everything Is Fine」
活躍の印象としては、ベテランのアラン・ジャクソン「Good Time」やランディ・トラビス「Around the Bend」が強かったし、ストレート・カントリーとして質的にも甲乙付け難いですが、これからの若手ジョシュの極上アルバムをランク・インさせたいと思います。なぜか今年は華やかな話題が少なかったようですが、来年への期待もこめて。
個人的好みという事であれば、マルティナの「Live In Concert」など忘れがたい名ライブDVDでしたし、一方、このブログのページ毎のアクセス数で見れば、もう圧倒的にテイラー・スウィフトがトップだったりします。それにテイラーは、今の日本の音楽ファンへの人気の高まりも考えて「Fearless」のランクインも考えました。"Breathe"が素晴らしかったですしね。とはいっても、元々ロック(このブログのタイトルは、懐かしい(私達の時代は)ロック雑誌「ミュージック・ライフ」からインスパイアされました)、ソウル・R&Bと聴いてきて、カントリーらしい音楽を聴きたくてカントリーを聴き始めた人間ですので、選べ!となると上のとおりとなります。どんなもんでっしゃろ!
カントリーというあまり注目されにくいジャンルを扱っていますが、見ていただいている方は現在も少しづつ増えてきているようで、大変嬉しく思っております。本当に有難いことです。来年ですが、もしかしたらラジオ関係で必要な作業が入る可能性があり、これまでどおりブログへエネルギーが割けなくなるかもしれません。ペースは落ちるかもしれませんが、それでも着実に新しい記事をアップしていきたいと考えていますので、今後も見守っていただけるようよろしくお願い致します。それでは皆様よいお年をお迎えください。
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こういう場所が、こういう風に素敵な音楽の情報が、静かに的確に得られる場所が欲しかったのです。
まったく、文字通り日参しながら、新たなページが更新されているとわくわくしながら読んでいます。
本当に、いつも丁寧で分かりやすい紹介をありがとうございます。年の瀬ですので、御礼を記します。46歳、男性。
これからは、お忙しくなるようですが、ぜひ最新のカントリー情報を発信していただけますようお願いいたします。
来年も宜しくお願いいたします。
今年も良いカントリーミュージックと出会える
年でありましように。
今年も宜しくお願いします。
今後もこちらで勉強させて頂きます。
お忙しくなるとの事ですが、
どうかお体には・・・。
皆様のお声が何より力強いです。こちらこそ今年もよろしくお願いを致します。