現代カントリー・ミュージック界の売れっ子ソングライター、Jim Lauderdale。彼の楽曲は、George Strait、Dixie Chicks、Patty Loveless、Vince Gill、Mark Chesnutt らそうそうたるスター・シンガーにいつも取り上げられ、ヒットして来ました。その彼は、ライターとしてだけでなくパフォーマーとしても有能で、1991年のリプリーズ・レコードでのデビュー以来、コンスタントにアルバムをリリースし続けています。前作「The Bluegrass Diaries」などはタイトルどうりブルーグラス・アルバムで、今年の第50回グラミー賞では、カントリーゴールドで来日したCherryholmesを抑えて堂々Best Bluegrass Albumを獲得しているのです。
今作はJim Lauderdale and the Dream Players名義でのリリース。Dream Playersとは、このプロジェクトのために集まった大物ミュージシャン達~Emmylou Harris、Patty Loveless、ギタリストJames BurtonとドラマーRon Tutt(共にエルビス・プレスリーのバックメン)、ベースGary Tallent(ブルース・スプリングスティーンのE-ストリート・バンド)、ペダル・スティールAl Perkins(フライング・ブリトー・ブラザーズ)ら~ の事。いやはや、コレだけ集められるという処に、Jimのこれまでの実績の凄さが現れてます。この贅沢なサポート陣による音は、しかしミニマムの編成によるカッチリと引き締まったハード・エッジなカントリー。そこにJimのエモーショナルで実にルーズなテナー・ボイスが見事にマッチして、戦後期のクラシック・カントリーのような肌触りをも感じさせます。売れっ子ソングライターではあるものの、その一方でパフォーマーとしてはその個性的な声もあいまって、売れ筋お構いなし、あくまでアーティストたらんとする潔さを見せてくれるのがイカシてると思います。
オープニングから、オルタナ的なカントリー・ロック"Honeysuckle Honeypie"で気骨あるところを見せてくれます。Jimのボーカルもパンキッシュ。私のお気に入りがダウン・ホームなミディアム"Hittin' It Hard"。哀愁に溢れるペダルスティールに導かれたメロディアスでラフなJimのボーカル、そして特筆すべきがPatty Lovelessの素晴らしいバッキング・ボーカルです。Pattyのコーラスは本当に曲を劇的にグレードアップします。カントリー・バラードでは、"Molly's Got a Chain"での情熱的で切迫した歌声が心に迫ります。異色なのがモダンなピアノ・バラード"It's Finally Sinking In"。こういうメロウ調の曲がさり気なく配されているところが、多彩なメロディ・メイカーである彼の真骨頂です。決してヒット物のような親しみやすいサウンド・歌声ではありませんが、一旦その魅力にはまると病みつきになってしまう、ソリッドでプリミティブなサウンド、これもカントリーの一つのスタイルなのです。カントリー・ミュージックの懐の深さったら!
1957年ノース・カロライナ州Statesville生まれ。元々ドラム・プレイヤーだった彼は、最初はニュー・ヨークでの成功を目指しますが、初めて可能性をつかんだのはロサンゼルスで活動している時。Dwight Yoakamの盟友だったプロデューサーPete Andersonに認められ、コンピレーション・アルバムへの参加、そしてDwightやCarlene Carterのバック・コーラスなどからキャリアをスタート。1989年にはCBSでアルバムを1枚製作しましたが、お蔵入り。1990年代に入り、彼の楽曲が先に触れたメインストリームのカントリー・スター達に取り上げられるようになると、彼自身へも注目が集まり、Warner Brosを始めAtlanticやRCA などのメジャー・レーベルから自身の作品をリリース、ウルサ方の批評家から賞賛を浴びるのです。マイナーに移籍後は、さらに製作への自由度は増しブルーグラスにも食指を延ばして、2002年にRalph Stanley と共演した「Lost in the Lonesome Pines」で1回目のグラミー賞を獲得。それだけでなく、Americana Music Awardsでは、2002年の entertainer of the year を含め、3度もウィナーを獲得しています。
●Jim Lauderdaleの「Honey Songs」はコチラで楽しめます。
今作はJim Lauderdale and the Dream Players名義でのリリース。Dream Playersとは、このプロジェクトのために集まった大物ミュージシャン達~Emmylou Harris、Patty Loveless、ギタリストJames BurtonとドラマーRon Tutt(共にエルビス・プレスリーのバックメン)、ベースGary Tallent(ブルース・スプリングスティーンのE-ストリート・バンド)、ペダル・スティールAl Perkins(フライング・ブリトー・ブラザーズ)ら~ の事。いやはや、コレだけ集められるという処に、Jimのこれまでの実績の凄さが現れてます。この贅沢なサポート陣による音は、しかしミニマムの編成によるカッチリと引き締まったハード・エッジなカントリー。そこにJimのエモーショナルで実にルーズなテナー・ボイスが見事にマッチして、戦後期のクラシック・カントリーのような肌触りをも感じさせます。売れっ子ソングライターではあるものの、その一方でパフォーマーとしてはその個性的な声もあいまって、売れ筋お構いなし、あくまでアーティストたらんとする潔さを見せてくれるのがイカシてると思います。
オープニングから、オルタナ的なカントリー・ロック"Honeysuckle Honeypie"で気骨あるところを見せてくれます。Jimのボーカルもパンキッシュ。私のお気に入りがダウン・ホームなミディアム"Hittin' It Hard"。哀愁に溢れるペダルスティールに導かれたメロディアスでラフなJimのボーカル、そして特筆すべきがPatty Lovelessの素晴らしいバッキング・ボーカルです。Pattyのコーラスは本当に曲を劇的にグレードアップします。カントリー・バラードでは、"Molly's Got a Chain"での情熱的で切迫した歌声が心に迫ります。異色なのがモダンなピアノ・バラード"It's Finally Sinking In"。こういうメロウ調の曲がさり気なく配されているところが、多彩なメロディ・メイカーである彼の真骨頂です。決してヒット物のような親しみやすいサウンド・歌声ではありませんが、一旦その魅力にはまると病みつきになってしまう、ソリッドでプリミティブなサウンド、これもカントリーの一つのスタイルなのです。カントリー・ミュージックの懐の深さったら!
1957年ノース・カロライナ州Statesville生まれ。元々ドラム・プレイヤーだった彼は、最初はニュー・ヨークでの成功を目指しますが、初めて可能性をつかんだのはロサンゼルスで活動している時。Dwight Yoakamの盟友だったプロデューサーPete Andersonに認められ、コンピレーション・アルバムへの参加、そしてDwightやCarlene Carterのバック・コーラスなどからキャリアをスタート。1989年にはCBSでアルバムを1枚製作しましたが、お蔵入り。1990年代に入り、彼の楽曲が先に触れたメインストリームのカントリー・スター達に取り上げられるようになると、彼自身へも注目が集まり、Warner Brosを始めAtlanticやRCA などのメジャー・レーベルから自身の作品をリリース、ウルサ方の批評家から賞賛を浴びるのです。マイナーに移籍後は、さらに製作への自由度は増しブルーグラスにも食指を延ばして、2002年にRalph Stanley と共演した「Lost in the Lonesome Pines」で1回目のグラミー賞を獲得。それだけでなく、Americana Music Awardsでは、2002年の entertainer of the year を含め、3度もウィナーを獲得しています。
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