★2020年の当ブログ・ベスト・アルバムをアップしています★
今年の後半以降、カントリーの新作CDを早々に買って聴く、ということがなかなかできない状況になりまして、このブログの更新もままならなくなってしまいました。ということで、例年になく数が聴けてない中(マルティナやミランダの新作もまだ聴いてない・・・・)なのですが、基本的に私的なピックアップがコンセプトなので良かろう!ということで、恒例のベスト・アルバム特集だけはやらせていただきます。ただし、数聴いてないので、”ベスト”という事では3枚にして、チョッと触れておきたい番外偏として2枚をピックアップいたしました。年末ギリギリの投稿で恐縮です・・・
【1】The Band Perry バンド・ペリー - The Band Perry
カントリー・アルバムとしての出来も良かったし、とても気に入ったアルバムと言うだけでなく、当ブログのレビュー記事へのアクセス数がダントツに多かった事も考慮すると、やはりこれがベスト1かな。2010年のリリースですが10月以降のリリースなので、今年のベストに入れます。アメリカ本国でもブレイクしたし、我が国でも耳の良い洋楽ファンの心を掴んだようです。それは必殺の"If I Die Young"の力によるものでしょうが、キンバリーのハスキーな声が素晴らしい。
【2】Ashton Shepherd アシュトン・シェパード - Where Country Grows
3年前のデビューアルバム「Sounds So Good」から注目している、若手実力派アーティスト、アシュトン・シェパードのセカンド。アルバム・タイトルからも分かるとおり、伝統的なホンキー・トンク~ストレート・カントリーにこだわった音と歌詞が展開されています。かつてのシャナイア風のフィドル・サウンドが印象的な"More Cows Than People"(そういう世界がアメリカにはあるのです)や、"Beer On A Boat""Tryin' To Go To Church"などなど、タイトルにカントリーらしさが溢れています。バラード"While It Ain't Rainin'"の美しさには夢心地になりますね。今の時代にPRする新しいサウンド・スタイルが生み出せてないので、も一つ実力相応にはブレイクしてませんが、メジャーMCAで頑張り続けて欲しいものです。何と、日本盤が出ていますね!
【3】Sunny Sweeney サニー・スウィーニー - Concrete
注目のRepublic Nashvilleから、実に魅力的なカントリー・ボイスを持つ女性シンガーのデビュー(彼女としては2枚目)・アルバムです。その声は、少し鼻にかかったような甘め系ながらアーシーな姉御風の響きがナイス。そしてこのアルバムの魅力を倍増させているのが、ウェスト・コースト・ロック風を基軸とし、粘りとコクのあるトワンギー・ギターとダウンホームなフィドルでガッチリと固めたサウンドです。現代のクロスオーバーの時代において、最も理想的なカントリー・サウンドを構築していると思います。それぞれの楽曲は小粒なんですが、何よりパフォーマンスが印象に残りました。
【番外偏1】Gene Watson & Rhonda Vincent ジーン・ワトソン&ロンダ・ヴィンセント - Your Money and My Good Looks
WARNING:Contains REAL Country Music ~ ジャケットに記されたこの言葉で全てが表現されています。70年代のカントリー・スターで、私にとっても"Love In the Hot Afternoon”や"Where Love Begins"などお気に入り曲が多いジーン・ワトソンと、アリソン・クラウスがアメリカン・ミュージックのヒロインとなった今、ブルーグラス界随一のスターとなったロンダ・ヴィンセントという、ビューティフル・ボイスを持つ二人によるデュエット・アルバムです。とにもかくにも、ロンダがカントリーを歌うってのは貴重!ということで購入した次第ですが、御年68歳(!)になるジーンの綺麗なテナー・ボイスにも驚きました。サウンドは、全くもって正統派のカントリー・サウンド。クリアーなギターやフィドル、ペダルスティールがソロを交換し、ブルーに咽び泣きます。つまり、かつてのベイカーズ・フィールドサウンドのそれね。何も新しい事はしていないけれども、どんなに時代変わって行こうとも、こんなスタイルが確実に守り続けられるのがカントリー・ミュージックならではです。
【番外偏2】Taylor Swift テイラー・スウィフト - Speak Now World Tour Live
今年、日本を含むスピーク・ナウ・ワールド・ツアーが成功を収め、何と2回目のCMAアワード、エンターテイナー賞をさらってしまったテイラー・スウィフト。すかさずツアーのハイライトを収めたライブCD&DVDをリリースしました。DVDの方は、演劇的な趣向を凝らした楽しい演出(お金かかってそうでため息)もたっぷり見れて、ライブを見たファンには何よりのプレゼントになるでしょう。DVD版の画質は普通でそれほどクリアでないかな。サウンドは基本、スタジオ・レコーディングと同じスタイルで、大会場での演奏のせいか、若干角が取れた感じで聴こえます。それより何より、このライブ・レコーディングで一番の聴きものは何かというと、ファンによる大合唱です。これこそが、テイラー始め製作者が表現したかったものであり、彼女とファンの間で築かれた信頼関係や、そして彼女のメロディの素晴らしさを見事にアピールしていると思います。アジアでの人気も定着しており、私は香港版を120HK$で買いました。中国は60RMBくらいで既に店頭に並んでました。日本は??
来年も、可能な限り新しいカントリーミュージックの魅力を紹介していきたいと思っています。皆様良いお年をお迎え下さい。
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