【ロンドン=佐藤昌宏】
1912年4月に北大西洋で沈没した豪華客船タイタニック号で、同号の楽団首席奏者の男性が沈没時まで演奏していたバイオリンが19日、英国内でオークションにかけられ、90万ポンド(約1億4200万円)で国内の収集家に落札された。
このバイオリンはドイツ製で、男性が婚約者から贈られたもの。死亡した男性と共に海上で発見されたとされるが、その後行方不明となり、2006年に英国内の民家の屋根裏で見つかった。専門家が数年間かけて鑑定を行い、今年初めに「本物である」と認定したという。
男性の楽団は船が沈没する際、救命ボートで脱出する乗客らがパニックを起こさないようにと甲板で演奏を続け、全員が死亡した。
円ジョイが、映画タイタニックに、一番泣いた場面が、沈没しかけた船客が、パニックにならないよう最後まで演奏し続けたくだりだ。
円ジョイは、この場面を主題にした戯曲を考えたことがある。
タイタニックの上客は、富豪やブルジョアで、船旅でも高級レストランの「肉喰いたい」のである(笑)
そして沈没の時は、命と供に宝石や金貨など財産を持って逃げたい。しかし、そんな重いもの持って逃げられず、欲深いブルジョアは、深い海に沈んでいき、命より大事な楽器を棄ててまで逃げたくない演奏者は、死んでも最後まで演奏したのである。
しかし皮肉なことに、逃げた客は水没して、逃げなかった演奏者は、木製弦楽器の浮力で楽器に掴まり助かるストーリーにしたのである。
でも実際は全員死んでしまったのね…
この話のオチは、 タイタニック号の「2等船室」にはミュージシャンの細野晴臣氏の祖父である細野正文氏が乗船し、唯一の日本人生還者だったのだ(事実)。生きていたからこそ世界のテクノミュージック「YMO」が産まれたんだ。
この舞台は、全編、ケルト音楽からYMOまで流れる音楽劇です。上演してくれる方がいたら円ジョイに連絡下さい。
コメディバージョンも出来ます(笑)