セタッシー
「師匠!屋台でたこ焼き買ってよ」
師匠
「ダメ!そんな反社会的勢力の露店」
師匠
「お!ココで一休みしよう!」
セタッシー
「もう!呑み屋じゃん!」
ある露店商が著者に語ったところによれば、テキヤは「七割商人、三割ヤクザ」であるという。これは、反社会的組織の一員になっている者が三割という意味と、気質として三割は「ならず者」だという気分が込められている、と説明されている。
いずれにせよ、テキヤの七割は地道に商いをしているわけだ。
そもそもテキヤたちは、近世江戸近郊でお香の原料を行商していた「香具師」の系譜に連なり、「神農」という職業神を精神的よりどころとする地縁的商人集団である。
そこでは古くから「組」や「一家」など「親分子分関係」という血縁のない他人同士による結びつきがなされ、前歴を問わず、やる気のある者を受け入れてきた。
※世田谷区では反社会的勢力の屋台や露店は出店できません!