「ボブ吉」デビューへの道。

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菊地凛子さんの似顔絵。映画「バベル BABEL」

2007-05-04 01:09:55 | 有名人似顔絵【か行】


年に4、5本の娯楽映画しか観ない僕なので、気の効いた感想は書けませんが、
事前に情報を知らないと、どんな印象を持つ映画なのか、ありのままを
書いてみたいと思います(ネタバレ勿論あります)。
結論としては、観たくないシーンも、何箇所かありましたが、
非常に面白く観る事が出来ました。
それは、藤井隆のプロモ(※1)、小松彩夏のファンタのCM(※2)
という、ミーハーな僕の入り口が前半に見つかったから(笑)。

<物語>幼い子供2人を、メキシコ人の乳母に託し、
モロッコを旅行中のアメリカ人夫婦、リチャード(ブラッド・ピット)と、
スーザン(ケイト・ブランシェット)。
2人には哀しい過去があり、リチャードは、それが原因で壊れかけている、
夫婦の絆を取り戻そうとしています。
しかし、不幸にも、モロッコ人の少年の放った、1発の銃弾が、
スーザンに命中してしまいます。帰れなくなった両親、残された子供たち。
息子の結婚式に出席する為、仕方なく、その2人の子供たちを
故郷のメキシコに連れていく乳母・アメリア。しかしその乳母の甥の暴走で、
アメリアと2人の子供の運命も、次第に狂っていきます。
そして日本では、モロッコで使われた銃の、かつての持ち主・ 安次郎
(役所広司)と、その娘、聾唖の女子高校生・チエコ(菊地凛子)の物語が
展開していくというもの。
モロッコ、メキシコ、日本と、場面は次々に展開していきますが、
時系列が違ってるのに気付けば、頭に入ってきやすいです。

予告編CMによる、「安次郎の銃が、殺人未遂事件に使われた。」
くらいしか、物語の情報を持ってなかったので、
聾唖の女子高校生・チエコ役の、菊地凛子には驚きました。
チエコそのものになり切ってる演技力は、素晴らしいの一言ですが、
下着をつけない「氷の微笑」的なシーン、そしてフルヌードと、
盛り上がってたのは、こういう要素もあったのかと(汗)
ただ、若い男を誘ったり、歯科医にモーションをかけるといった、
その不可解な行動も、チエコの輪郭がわかってくると、
次第に理解できるようになりました。
読唇や筆談なんてすっ飛ばしたい、ウソのない部分で
確かめあってみたい、そんな気持ちではなかったんでしょうか。
この映画に描かれてるのは、言語の違いも含め、伝わらない想い、
そして同じ言語を持っていても、理解しあえない辛さ。
その象徴的な存在として、チエコが描かれていたような気がします。
チエコにとっては、肉体も、伝える手段のひとつだったのかなと。

そして想像力をかきたてる、全てを見せない手法は、
連ドラ慣れしてる、僕には新鮮でした。
●チエコが、刑事を誘った後、渡した手紙の内容。
●チエコの母親の自殺の理由。猟銃自殺というのも、普通では
ないものを感じます。
●猟銃を撃ってしまった、モロッコの少年の家族のその後。
●国境を強硬突破してしまった、アメリアの甥のその後。

個人的に、苦手なシーンもありました。
●上映1時間20分辺りのクラブでの光の点滅。
報道されてるように、音楽と相まって、かなり辛いシーンでした。
●ニワトリのシーン。
●モロッコの少年の○○○ーシーン。
全てを見せない手法と、余計かな?と思えるシーン。
でもこれらのシーンも、それが彫刻の一刀一刀のように、
この映画を、形作ってると思います。でも苦手な人は、目をつぶる準備を。

最後に、深読みかもしれませんが、
スーザンがヘリで移送される時、リチャードは大変世話になった、
現地のガイドさんに、お金を渡そうとしましたが、
ガイドさんは受け取りませんでした。
安次郎も、現地のガイドさんに、お礼として銃をプレゼントした。
日本人が、礼として銃をプレゼントするっていうのは、違和感があるものの、
プレゼントした銃が巻き起こした一連の事件、その収束のシーンに
お礼を拒否する人物が出てきてるのも、面白いなと感じました。

◆藤井隆(※1)
「OH MY JULIET!」(2005.10.19)Tommy february6プロデュース。
劇中の、J-POPというカフェで、この曲のプロモーションビデオが
流れてて、学生服で踊る藤井さんが、しっかりと映ってます。
エンドロールに、クレジットもありました。

◆小松彩夏(※2)
チエコが、マンションで見ているテレビで、ファンタのCM
「そうだったらいいのにな カメラマン編」が流れてて、
一瞬、水着姿の小松彩夏が映る。

小松彩夏 ダイアリー
http://www.ayaka502.com/diary.html
ご本人の日記にも、バベルに一瞬映ってると載っていました。
それが縁で、試写会に行ったとも。