「田中さん、理解できた?」「う~ん・・」
エンドロールの後、僕の後方に座ってた大学生らしきグループから
そんな声が上がり、「僕だけじゃなかったんだな。」とちょっと安心(笑)
「カリブの海賊」という、ディズニーランドのアトラクションから生まれた
映画という事で、「呪われた海賊たち」「デッドマンズ・チェスト」は、
まさに「観るアトラクション」といった印象で、手放しの面白さでした。
特に「デッドマンズ~」の、骨で出来た球形牢獄、水車上での殺陣なんかは、
なんて素晴らしいアイデアなんだ!と、感激したものです。
でも「ワールド・エンド」は、前2作とは少し違い、展開が複雑で、
前2作からの流れ、登場人物の背景などが、キチンと整理されてないと、
170分という長丁場(笑)、ちょっと厳しいかなと思います。
特に、「呪い」や「伝説」というものが絡む物語は、脚本家の
「さじ加減」ひとつで決る、最たるものじゃないですか。
途中で展開の意味や、わからない言葉が出てくると、
ずっと理解出来ないままになってしまいます(笑)
物語は、エリザベス(キーラ・ナイトレイ)、バルボッサ、
ティア・ダルマらが、デイヴィ・ジョーンズ・ロッカー(海の墓場)から、
ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)を救い出すために、
「ワールドエンド(世界の果て)」への航路を示す「海図」を求め、
サオ・フェン(チョウ・ユンファ)の元へ、出向くところから始まります。
先に訪れて囚われてた、ウイル(オーランド・ブルーム)も救い出し、
海図を手にする事は出来ますが・・ここからが辛い(笑)
もちろんジャックを救い出す事は出来るんですが、選ばれし9人の
海賊からなる「評議会」、「女神・カリプソ」、そのカリプソと
デイヴィ・ジョーンズとの関係、そしてカリプソの正体、
カリプソの解放、そこへ絡んでくる東インド貿易会社、それぞれの思惑と、
それらを、体系だてて説明してみろと言われても無理です(笑)
ここら辺の流れは、感覚で楽しみ、後からパンフレットなどで
確認すべきでしょうね。僕も前2作をもう一度見直し、今作も再び鑑賞して、
記事を新たに作りたいと思っています。
僕が個人的に感じてるのは、この世界観が素晴らしいのと、それを
作り上げてるスタッフ。CGなんてもう違和感なく、とても自然。
特にあのデイヴィ・ジョーンズの、イカかタコかは知りませんが、
触手の動き・質感は最高ですね。聞きかじりで申し訳ないんですが、
あの色と質感の基となったのは、ゴミ箱の捨てられてた、
汚れたコーヒーカップだそう。
そう思って見ると、感慨深いものがあります(笑)
今回は、時間の都合もあって、字幕版にしましたが、吹替版の方が
より理解が深める事が出来そうです。
それとスタッフロールの後にも、映像があるので、お見逃しのないように。