「ボブ吉」デビューへの道。

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伊藤淳史クンの似顔絵。「陰日向に咲く」

2008-01-29 14:44:15 | 有名人似顔絵【あ行】


昨夏「西遊記」を観に行けなくて、その時描いてた、
伊藤淳史クンの似顔絵流用で、申し訳ない。
・・と思ってたんですが、「陰日向に咲く」を観てて、この似顔絵が
「不思議な意味」を持った事に驚きました。
映画を鑑賞された方はわかると思うんですが、
気付けば、新旧の「西遊記」ですよね(笑)

お話は大きく分けると、こんな感じでしょうか。
◆ギャンブルから抜けだせない、借金まみれの観光バス運転手・
シンヤ(岡田准一)が、借金返済の為に、オレオレ詐欺に手を出す。
しかし偶然電話に出た老婆と、不思議な交流をしてしまうお話。
◆「モーゼ」と呼ばれるホームレス(西田敏行)と、
ホームレスになるうとするサラリーマン、リョウタロウ(三浦友和)のお話。
◆雷太(伊藤淳史)という芸人を愛した母親の為、
雷太の行方を捜す娘・寿子 (宮崎あおい)のお話、
それと、ストリッパー・ジュピター(緒川たまき)のお話。
◆アキバのがけっぷちアイドル・みゃーこ ( 平山あや)と、
みゃーこを支える、オタク・ゆうすけ (塚本高史)のお話。

原作は未読なんですが、おそらく原作ではそれぞれが短編になってて、
気付けば、それぞれの登場人物が関わりを持ってた、
そんな構成になってるんじゃないでしょうか。
映画では、オムニバスではなく、同時進行でお話が進んでいきます。
この映画の最大の特徴は、登場人物の不思議な「関わり方」、
「縁」です。
ただそれは「諸刃の剣」で、作者に都合よく「関わり方」のパズルを
完成させただけと、思う方もいらっしゃるでしょう。
それと、みゃーことゆうすけのお話は、メインであるお話と
ほとんど関わりがないんですよね。
で、個人的には、その「みゃーことゆうすけのお話」で、
一番ウルッときてしまったのが、皮肉なところです(笑)
最も単純で、わかりやすい展開だったからですかね。

設定、小道具、伏線などもよく練られていて、
よく出来た映画だなぁとは思いますし、個人的には
ドラマ「SP(エスピー)」最終回の余韻で、
気分が「岡田准一色(いろ)」だったので、充分楽しむ事が出来ました(笑)
あとは、どこまでその登場人物の「関わり方」「縁」が
許せるか、必然的なものを感じるか、でしょうか。
映画の途中で、「あ、この人が、あの人のアレね。」と予想もつきます。
それから「え、まさか、この人が、あの人のアレ?」と
「おいおい、それはちょっと・・」という気分にもなります(笑)
ジュピター(緒川たまき)とシンヤ(岡田准一)の「出会い」が
好みの分かれるところでしょうか。
あれは、モーゼが公衆電話で電話した後、シンヤがリダイヤルで
電話してしまったって事ですよね。
モーゼとシンヤが、同じ時間帯に同じ公衆電話を使う確率、
そしてシンヤがリダイヤルを使う確率(そこには必然があったけど)を
考えれば、「出会い」の可能性は凄い事になりますよね(笑)
そしてジュピターの部屋に居るシンヤに、
「なんで、あなたがここに?」と、何のツッコミも入れなかった、
寿子 (宮崎あおい)は、「ご愛嬌」なんでしょうか。

ただ「事実は小説よりも奇なり」と申しまして、最後に
僕の数奇な「出会い」のお話をひとつ。
1999年僕は、経験した事のない人生のどん底にいました。
寂しくて仕方なく、気力を振り絞ってインターネットを始め、
似顔絵ホームページを開設しました。
同時にメル友掲示板で、メル友を求めました。
1人のメル友が出来、メールの交換をしていました。
そのメル友には「大の親友」がいて、その親友の話も
メールで聞いていました。
でホームページを始めて、1ヶ月くらいですかね、
僕のホームページを見て、似顔絵を気に入ってくれた人から
1通のメールが届いたんです。
名前・出身地で「おや?」と思う事がありました。
最初に出来たメル友の「大の親友」と、妙に符合するんです。
予感は的中していました。
偶然にも、最初に出来たメル友の「大の親友」が、検索で
僕のホームページにたどり着き、メールをくれたのでした。
僕は、その二人のお陰で、再び似顔絵を描くようになりました。
その二人はイラストレーターだったんです。
僕は似顔絵だけに留まらず、イラスト、キャラクターも
描いていきました。
似顔絵、キャラクターの、仕事が頂けるようにもなりました。
映画を観ながら、僕の「出会い」も、凄いものだよなと思ってましたよ。

あ、そうそうそのメル友二人の愛犬・ボビーをキャラクター化したものが
僕の描いてる「ボブ吉」です。

※原作者の劇団ひとりさん、そして伊藤淳史さんのGIFアニメも
ご覧ください。


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17 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
TB&コメントありがとうございました (ミチ)
2008-01-29 16:49:58
こんにちは♪
何のかかわりも無かった登場人物たちが出会う「偶然」をどれだけ許容できるかどうかが問題になりますよね~。
私は原作を読んでいるのですが、映画はかなり偶然を強行していたように思います。
私はあまり「偶然」とは関係ないユウスケのお話が気に入りました~。
返信する
運命 (kossy)
2008-01-29 18:24:15
天文学的確率での再会・・・これだけ偶然も重なれば運命的なものを感じずにはいられませんよね。わざとらしすぎるけど、観客も期待してることだし、しょうがないですよね(笑)
そういえば「まんがの達人」なる分冊誌も登場しましたけど、これでイラストレーターも増えてくるのでしょうか?!
返信する
いい話ですね♪ (紫(むらさき))
2008-01-29 21:38:39
こんにちわ。

>新旧の「西遊記」

そうかぁ!気がつきませんでした、そういえばそうですね(笑)!!

私はブログを書く前(今もですが)、とある映画情報サイトにレビューを書いておりまして、そこでお知り合いになった方に「上京時に逢いたい」を何度も繰り返されまして。異性だったこともあるし、あまりの積極性に辟易し、結局その後もどなたも現実にはあったことがありません。

でも、この歳になると趣味のお友達は新しく出来づらいので、バーチャルでもブロガー仲間が出来ることは嬉しいし楽しみです。
・・・これからも宜しくお願い致しますね!
返信する
コメントありがとうございます。 (SHINGO。)
2008-01-29 23:28:48
☆ミチさん、こんばんは。
>映画はかなり偶然を強行していたように思います。
文字で読むと、許容範囲は拡がるように思うんですが
どうでしょう?
映画として見ると、「出来過ぎ」感は
強くなるような気がします。
でも、「出来過ぎ」を期待してしまうところもありますよね。
言葉はわるいけど、「お手軽感動」を求める気持ちも
あったりします。

☆kossyさん、こんばんは。
また、よくぞ来てくださいました。

>わざとらしすぎるけど、観客も期待してることだ
「出来過ぎの関わり方」と、物語の持つ強さの
せめぎあいになりますよね。
物語の持つ強さが勝てば、「出来過ぎ」た部分も
流せると思うんです。
この映画の場合、引き分けかな(笑)

>これでイラストレーターも増えてくるのでしょうか?!
その前に、パソコンの普及で敷居は低くなったと思います。
パソコンがあれば、「仕上がり」の美しさが
簡単に手に入りますもん。
僕もパソコンがなければ、仕事はもらえなかったでしょう。

☆紫(むらさき)さん、こんばんは。
>結局その後もどなたも現実にはあったことがありません。
あぁ、なるほど。
ネットの場合、実際に会いたいって言ってくる人、
いますよね。
僕の、この2人のメル友さんは、実際には会ってないんですよ。
だから正確には「出会い」じゃないのかも(笑)
実際に会わなくたって、信頼関係は築ける。
僕はそう思ってますし、この2人は特別の存在ですね。

>これからも宜しくお願い致しますね!
こちらこそ、よろしくお願いします。
また訪問させてください。
返信する
原作と微妙に違いますね。 (みのむし)
2008-01-30 15:12:36
原作を知っているのですが、
原作と微妙に設定が違ってますね。
母親を探しにきたというあおいちゃんの設定と
バスの運転手だという岡田君の設定・・・。
岡田君は駅員さんですし、あおいちゃんは
お母さんを探してるのではなくて、伊藤君
そのものを探してたんですよ。
そっか。おもしろそうかも・・・。
見てみたくなりました。
ただみゃーこのくだりに何もリンクがないってのは
可哀想だなぁ・・・。
返信する
見に行きましたよ~ (ミマム)
2008-01-30 23:58:21
こんばんは。
この前までSPで体を張っていたあの岡田くんが…
と思うと、シンヤが情けなく見えてしまいました(笑)
ゆうすけとみゃーこのエピソードには私も共感。
伊藤くんの将来像は結びつけるのが難しかったです(苦笑)
絵が動いている~!SHINGO。さん、すごい!
返信する
コメントありがとうございます。 (SHINGO。)
2008-01-31 15:22:12
☆みのむしさん、こんにちは。

>岡田君は駅員さんですし、あおいちゃんは
>お母さんを探してるのではなくて、伊藤君
あ、いえいえ、映画でもお母さんの為に、
伊藤クンを探してますよ。
岡田クンの運転手の設定は、浅草に関係を
持たせるためかもしれませんね~。。。

>岡田君は駅員さんですし、あおいちゃんは
お母さんを探してるのではなくて、伊藤君
最初に、岡田クンと塚本クンの出会いは
あるんですけどね。ただ、単にすれ違う程度ですが。

原作を読んだ方は、映画は気になると思います。
映画を観た人は、割愛されてる短編もあるようですし
原作が読んでみたくなると思いますわ。
評論家さんなどには評判よくないようですが
楽しめる作品だとは思います。

☆ミマムさん、こんにちは。
>伊藤くんの将来像は結びつけるのが難しかったです(苦笑)
消去法で、あの人しか居ないだろうなと思ってました。
ただ、シンヤが電話で交流を持った人が、
あの人ってのは、無理がある・・かな(笑)
一応、状況設定はそれなりに、作ってはありますけどね。

ミマムさんの感想、拝見しましたが、
正直なところ、そういう感想になっちゃいますよね。
僕は自分の色んな事に重ね合わせながら、
けっこう感動してました(笑)
返信する
偶然の不思議。 (dk)
2008-02-02 11:28:55
TBありがとうございます。

確かに偶然が都合いいようにつながってましたね。でも、俺としてはしっくり感動しちゃいました。
いろんな想いで生きているんだなーって感じました。

劇団ひとりの似顔絵、すごく似てますねw
返信する
☆dkさん、こんばんは。 (SHINGO。)
2008-02-02 22:54:00
コメントありがとうございます。

>確かに偶然が都合いいようにつながってましたね。
いわゆる映画通の方々には、評判よくないんですよね。
出会いの都合良さが、受け入れられないのかも
しれません。
地味に、宮崎あおいの弁護士もちょっと出来過ぎでしたよね(笑)
でもそこを楽しむ映画ですし、それがなかったら
映画として成立もしなかったはず。
難しいところです。
でも伏線・設定などは上手かった。
「ジュピター」の意味も、なるほどね、と思ってしまいましたよ。

>劇団ひとりの似顔絵、すごく似てますねw
ありがとうございます。
昔描いたものですが、苦労して仕上げたものです。
返信する
TBありがとうございました (sakurai)
2008-02-04 08:47:55
伊藤君。。。痛かったですよねえ。
ぜひ、痛さを書いていただきたかった。
本は、さっぱり期待もせずに読んで、意外なやられた感がよかったのですが、映画見るときは、皆さんハードルあげるしょうからね。
売れた本を映画化にする難しさだと思いました。
ま、岡田君目当ての私は、ジュル!でしたが。
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