今日のひとネタ

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尾崎亜美「プリズミイ」の参加ミュージシャンの話

2019年12月07日 | 尾崎亜美

 久しぶりにレコードを引っ張り出したので、歌詞カードもじっくり眺めました。そこでその参加ミュージシャンの話。これは亜美さんの4枚目のアルバムで、1978年11月5日の発売で当時の一線級のスタジオミュージシャンが参加してますが、その顔触れは以下の通り。

E.Guiter:鈴木茂、松原正樹
A.Guitar:Ted.M.GIBSON
Bass:後藤次利、宮下恵輔
Key:坂本龍一、佐藤博、
Drum:林立夫
Percussions:斎藤ノブ
Alto Sax:Jake Conception
Percussions&Flute:浜口茂外也
Harmonica:松尾一彦
Harp:山川恵子
Chorus::オフコース

 歌詞カードのクレジットを信用しての話ですが、ギターはほとんど全部が鈴木茂さんで「白夜」という曲のみ松原正樹さん。私はこの曲のギターが大好きで、その甘いトーンとボリューム奏法にうっとり。もう「あげてもいい…」という世界です(?)。

 アコギはTed.M.GIBSONというクレジットなのですが、こんな名前の人がいるわけはないのでどなたかの変名だと思ってたのですが、検索してみると吉川忠英さんのWikiがヒットしました。そこに詳しい解説はないのですが、この人の本名は「ちゅうえい」ではなくて「ただひで」なんですね。それで「Ted」なんでしょうか。

 Bassはほとんど全部後藤次利さんで、「テンダーレイン」のみ宮下恵輔さんです。後藤さんは有名ですが、宮下さんはハイファイセットのバンド「ガルボジン」で松原さんや松任谷正隆さんとなどと一緒にやってたんですね。ふむふむ。当時わからなかったことが、インターネットのおかげで色々判明して助かります。

 Keyboardは坂本教授と佐藤博さん。教授がピアノを弾いてるのは「コズミックブルー」「テンプテーション」「私は愛を唄わない」、佐藤博さんはというと「気分を変えて」でエレピを弾いてるだけでした。

 ただ、Keyboardに関しては「あなたはショッキングシャイン」「気まぐれ予報」「テンダーレイン」「少年の日のメリーゴーランド」「白夜」の5曲は全部亜美さんが弾いてます。そして教授はピアノとエレピ、佐藤博さんはエレピだけなのですが、今回使用されているシンセのPolymoogとOberheim 8 Voiceは全部亜美さんですね。

 Polymoogが発売されたのは1975年だそうで、それまでシンセは単音しか出ないのがネックでした。それで70年代前半にはソリーナとかクラビネットが重宝されたような気がしますが、私は当時の音楽雑誌の「楽器フェア」の取材記事が楽しみで、Oberheim 8 Voiceの写真を初めて見た時は「でかい!」と驚きました。とはいえ、もちろん現物を弾いたことはないのでどんな音が出るのかは想像の世界。

 この「プリズミイ」ではシンセは大体両方使われてるのですが、唯一「私は愛を唄わない」のみPolymoogだけです。とはいえ、これは特にシンセが目立つ曲ではないので、その違いはわからない気はします。まぁこの次のアルバムの「リトルファンタジー」ではプロフェット5がメインになってる思うので、そこはあんまりこだわりませんが。

 それにしてもここでの「あなたはショッキングシャイン」の間奏のソロはかっこいいし、「少年の日のメリーゴーランド」の分厚い音も好きだし、私は結構シンセは好きなんですのよ。

 ということで、気になる人はこのアルバムをチェックしてみて下さい。CDは新品では買えないようですがダウンロードでは販売してます。曲もいいし、演奏もいいし、やはりいいアルバムですわ~。