西アフリカぶるきなふぁそ親爺暮らし

2003年、50歳にて西アフリカのブルキナファソに渡りボランティア。歳月を経ていまではすっかりブルキナ親爺になりました。

グ~グ~ガ~ガ~エムサ~サ~サ~

2008-05-29 | Weblog
ブルキナファソでは2年に1回「fespaco」という国際映画祭が行なわれます。フェスパコ国際映画祭(http://www.fespaco.bf/)には世界各国から様々な部門にエントリーされた映画がワガドゥグ市内にある映画館で上映され、市内は多くの外国人であふれ、国際映画祭の雰囲気が盛り上がります。次回の開催は2009年の2月28日から3月7日迄です。それもあってのことか、ブルキナファソの人々はとても映画が好きで、毎週金、土曜の夜などはお洒落をして映画館に行く人たちがとても多いのです。

さてさて、我が家にもDVDの再生機がありまして、映画好きの親爺は時間があれば映画を見ることがあります。ブルキナファソには面白いDVDが販売されているのです。なんと1つのDVDに24もの映画が収録されていて、そして、これが1,500フラン(約370円)で販売されているのです。もちろん無許可のコピー製品で画質は悪く、時々見えないこともありますので当たればお得だし、外れれば370円の損ということになります。

最近LITTLE MANというタイトルのDVDを購入しました。
この映画の内容は、刑務所に入っていた身長1メートルくらいの男が出所し、街の宝石店に友人と組んでバッグの中に入り足だけ外に出しバッグごとショウケースにある特大のダイヤモンドを奪うところから始まります。このダイヤモンドを巡り、ある若い夫婦のところに隠したダイヤモンドを取り戻すために小男が赤ちゃんに変装して家庭に潜り込み、いろいろな騒動を巻き起こすというものです。

これを我が家で上映しましたところ、4歳になるデニッサがえらく気に入りまして、それから毎日「グ~グ~ガ~ガ~見たいよ~!」と言い出しました。はじめは何時か飽きるだろうとデニッサに付き合って見ていましたが、さすがに1週間、10日と経つうちにウンザリしてきまして、デニッサは飽きるどころか1日2回も3回も見たいと言い出す始末。
まるで中毒症状です。

この症状は今でも続いているのですが、いつ飽きてくれるのやら、、、。
もう既に映画のストーリーや話は全部暗記してしまうほどです。
最近はデニッサが来ると出来るだけ映画のことは避けて他に注意を逸らすようにするのですが、親爺は目が合うのが恐ろしいのであります。
いやはや、子供が本当に興味を示した時は凄まじいものだとつくづく思い、デニッサは今日も叫喚しているしだいでございます。




珍しい訪問者

2008-05-27 | Weblog
親爺の住んでいる家には年間約10人くらい日本からの訪問者があり、学生さんや看護士さんそのほか会社員と様々な方たちが訪れて、途上国の様子をいろいろと調べたり、体験したりしますが、先日はちょっと変わった訪問者がありました。

その名はイシコさん。
イシコさんはフリーライターで新聞社や幾つもの雑誌社に連載や投稿をされている方なのです。
その後、いろいろと話を聞くと日本人はもちろん外国の友人もたくさんいて特に舞台関係の友人が多いとか。今、彼の使命は1都市1週間1年間に渡り訪問することだそうで、タイトルは「セカイサンポ」なのだそうです。

というわけでイシコさんはブルキナファソを訪れたわけですが、さてさて1週間、ブルキナファソに是といって観光名所は無く、どうしたら良いもんかと考えておりましたが、親爺の心配も無駄だったようで子供たちや近所の人たちと英語でもなくフランス語でもなく、日本語でコミュニケーションを図っているのです。

彼の性格はブルキナ親爺の固い頭とは違って非常に柔軟で固定観念にとらわれないところがとても素晴らしいと感じました。

親爺も含め、日本という文明国で生まれ育つと、たとえば旅行をするときには旅行会社や旅行雑誌を見て、そこに載っている情報を出来るだけ調べ、調べたとおりの景色に自分が写っている写真を取り、調べたとおりの食べ物を食べ、調べたとおりの土産を買い、調べたとおりのことをするという実に悲しい習性を持っております。決してそれも悪くは無いのですが、私が思います旅行とは、そこに訪問したときに訪問先の人たちとどのようなコミュニケーションを図れるかが先なのでは、と思うのです。

語学は出来ないより出来るに越したことは無いのですが、かえって余り言葉に頼ると真意がぶれてしまうことがあるのです。それよりも簡素に態度や表情で伝えるほうが良い場合もあるのです。
ある語学学者は言葉でのコミュニケーションは全体の25パーセント程度でしかないといっているとおり、言葉が出来なくても75パーセントもコミュニケーションを図ることが出来るのであります。

話を元に戻して、イシコさんはそのような方なので1都市1週間どころか、なんと3週間になってしまったのです。
なぜブルキナファソのような何も無い所が良かったのか分かりませんが、私の憶測ではブルキナファソの人たちが良かったのかな~、と思っています。
要するにブルキナファソには観光名所は無いけれど、感幸明人はたくさんいるのです。

よく言うではありませんか、周りの雰囲気で旨いものもまずくなるし旨くもなるって。

イシコさんも、きっと周りを良い雰囲気に変えていくことの出来る心の持ち主なのかな、と思いました。

そして、イシコさんが空港で別れる時のことばは「必ずまた戻ってきます。」
この言葉を聴いたときに、とてもとても嬉しかったのは、やっぱりね~私はブルキナ親爺なのだ。と確信したのでございます。

ちなみにイシコさんの「セカイサンポ」の詳しい情報はセカイサンポのHP(http://www.sekaisanpo.jp)にてご覧くださりませ。

もうすぐウキ雨季

2008-05-22 | Weblog
昨日はやっと雨らしい雨が降りました。

最後の雨から約9ヶ月ぶりです。
今まで東のニジェールから吹き寄せる埃混じりの熱風が収まり、西のコートジボアールから吹いてくる湿った風に変わってくると雨季の到来です。

親爺はこの季節が一番好きです。

これまで人々はもちろん草や木や他の動物は、少ない水を糧に灼熱の太陽にじっと耐えて来たそのエネルギーが雨の潤いによって一斉に目覚め、生き物の気配が感じられなかったセピア色のサバンナがほんの数日の間に薄緑から緑色へと変化して、家畜は忙しそうに草を食み、農民は固くなった農地を耕す準備を始め、すべてがダイナミックで生命のエネルギーが一機に大地に満ち溢れます。
たった3ヶ月の雨季ではありますが、長い間心待ちに待っていたからこそ嬉しくなるのでしょうか。

人生も苦あれば楽ありとかいいますが、苦しければ苦しいほど楽になったときの喜びは一入なのでしょう。
凡夫の親爺はもちろん楽しいほうが好きで、いつも何か楽しいことはないかと犬のように探しまわっています。
きっと楽しさに出会えるまでの瞬間が好きなのかなとなんとな~く思っています。