西アフリカぶるきなふぁそ親爺暮らし

2003年、50歳にて西アフリカのブルキナファソに渡りボランティア。歳月を経ていまではすっかりブルキナ親爺になりました。

閉ざされ部屋の中で

2009-04-13 | Weblog
毎日40度を越す暑さの中。

この季節ブルキナファソは何故こうも暑いのかと当たり前の尽きることの無い愚問を抱きながらの生活をいたしております。
一昨夜日やっと地獄の太陽が沈み冷蔵庫からそれまでペットボトルに入れ冷やしておいた水道水、すなわち「ワガドゥグの天水」を一息に飲み干し体内に潤いを与え今日もよく我慢できたと自己納得をしながら一日の汗を流すべくシャワールームへと赴くわけでございます。

しかし待てよ。

もしシャワーをしているときに誰か侵入してきたら、と思いましてポケットから鍵を出して出入り口の扉を閉め、これで一安心。

暑さでお湯状態になっているシャワーの水は決して気持ちの良いものではありませんがそれでも無いよりはましで濡れた体を扇風機に当てるとこれまた涼しく快適なのです。

ひとしきり涼んでおりますと誰か外でドアを叩く音。

誰かと思って見るとお友達のルイさんです。

鍵を差し込みドアのロックをはずそうと回しますと内部のどこかが引っかかり回りません。

何回か力を込めてまわしますと中が本格的に壊れたのか空回りをしてとうとうロックが外れなくなってしまいました。

と同時にある心配が頭を過ぎり、ルイさんが入って来られないということは自分も外に出られないのでは、ということです。

ブルキナファソでは防犯用にあらゆる窓に防護柵を取り付けてありますので窓からは出ることが出来ません。裏にもドアがあるのですが家の脇の狭い通路には沢山いろいろなものがつんでありまして容易に撤去することが出来ません。

ルイさんが言うことにはもう修理屋は店を閉めているから明日の朝まで待たなければならない、というのでルイさんとは窓越しにお話をしましてお互いに苦笑を浮かべながらそれではまた明日ということで取り敢えずお別れいたしました。

仕方なく途方にくれた親爺は翌朝お手伝いのサンドリンが来るのを待って修理屋を呼んできてもらおうと今日のところはじたばたせずに午後8時半床に入ることにしました。

昨夜早く寝たおかげで朝の4時に目が覚めてしまいまして親爺はまるで動物園のチンパンジーのごとく部屋の中を行ったり来たり動き回るばかり。
やっと8時半にサンドリンの姿が見えたとき時これでやっと娑婆に出られるという嬉しさといったら他にございません。

予期せぬことで自由が無くなることの不安感を身をもって体験したのでありました。

というより親爺が如何に小心者かということでしょうか。

4月のOUAGADOUGOU

2009-04-01 | Weblog
4月のOUAGADOUGOU

朝から照り付ける灼熱の太陽は大気をも熱し

熱い風となって私の体を包む

最後の雨からはもう7ヶ月経つというのに恵みの雨はまだ遠い

乾いた熱い風がただ吹いているだけ

植物や動物達も生きるがために無駄なエネルギーは使わないように見える

そのような乾いた世界の中で毎日古着を売る少年がいる

少年は何枚かの古着を大切そうにかかえ次々と出会う人たちに見せて歩く

1枚1000フラン(200円)ではあるがなかなか売れそうにない

少年の顔を見るとなぜか悲壮感が漂っていない

音楽のなっているスピーカーの近くに行くと少年は小刻みに踊りだす

まるで自分はダンサーかの如く目をつぶり踊りながら陶酔している

周りの人たちはそれを見るでもなく普通に他の人たちと会話をしている

生きて行くことだけでも難しい環境の中で

人をどうこう批評するゆとりなどないのかも知れない

今度はオレンジを売り歩いている少女がスピーカーの前で踊っている