今日はあまり面白味がなくブログの閲覧数も伸びない話。
生セルを使ってリチウムバッテリーを組むときに、セルが変に電圧暴走したり、誤った使い方をしても安全なようにBMSを取付ける。
ところがこのBMSというのはバッテリーに合わせて作るもので、そのリチウムバッテリーを生かすも殺すもBMS次第で、中々いいのがないのが実情。
生セルに汎用のBMSを取付けただけではバッテリー内の各セルの電圧バランスが取れにくい。
その為、セルのバランスを何とかして取ってやろうとバランサーを取付ける。
このバランサーもパッシブ型とかアクティブ型というのがあるが、詳しい話は他に譲るとして一般的に人気なのはアクティブ型というもの。
要は電圧の高いセルから低いセルに電気を再分配して、全てのセルの電圧を揃えてやるもの。
価格的にはこれだとアリエクで買っても1,000円台で買える。
今日はそのアクティブバランサーがセルの電位差によって、どれくらいのバランス電流が取れるのかを測ってみた。
測定には100AhのLiFePO4にBMSが付いたものに、外部に各セルからの配線を引き出してリポメーターにつなぐ。
充電して、セルバランスが崩れているものにバランサーを取付けて電位差とバランス電流を読む。
画像が今回の実験の様子。
バッテリーを充電して、バッテリー電圧を13.6Vくらいまで上げたらセルがバラついてきた。
充電電極を外して少しの間放置。
リポメーターはバッテリー電圧、各セルの電圧、最高と最低の電位差が表示できる。
これは電位差を表示したもの。
一番電圧の高いセルに電流計を取付けて、バランサーから流れる電流を読むという簡単なもの。
適当にグラフが書けるように読んだ。
セルの電圧差とバランス電流を読んだものをグラフにプロットしたもの。
セルの電位差は高いところで300mV程度で、バランス電流は50mV程度だった。
他のアクティブバランサーで試してみたが多少の差はあるがどれも似たようなものだった。
バランサーの説明にはバランス電流が2Aとか4Aとか書かれているが、普通に使う上ではそんな電流は取れない。
アクティブバランサーは電位差があればバランス電流が流れるので、バッテリー電圧に関係なくバランス動作を行う。
充電時はセルバランスが崩れていても一晩放置しておくと電圧バラツキはかなり小さくなる。
そのまま放置すると時間は掛かるが全てのセルの電圧バラツキは10mV以下に揃う。