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ガザでは深刻な水不足が進行中

2023-10-16 12:30:12 | 時事


 イスラエルの厳重な包囲下にあるパレスチナでは、あらゆる生活物資が不足しており、中でも水不足は深刻なようです。井戸を動かすにも、浄水するにも、電力が必要ですからね。

 イスラエル軍は、そう公言はしませんが、住民ごとハマスを飢えさせる作戦かと疑われかねません。世界中、特にユダヤや中東の都市包囲戦では、歴史的に常習的に繰り返されてきました。

 ユダヤ人も、かつて何度も同じ目に遭っており、イエズス様が亡くなって33年後のユダヤ戦争では、エルサレムがローマ軍に厳重に包囲され、飢餓で大勢が亡くなり、ある母親は空腹のあまり、死んだ子を食べてしまった、と述懐したそうです。なので、自然にそんな作戦が選択されてもおかしくないかな、と思いましたが。

 この水不足は、15日(日本時間)になって、ようやくイスラエル政府が、ガザ南部に限って、一部給水再開を発表しましたが、以下に紹介しますが、その発表は画餅に過ぎず、中身や実現可能性をあまり伴っていないという批判が現地住民の間には強いようです。

 また、先日書いたように、米国は特にガザ在住アメリカ人への配慮から、エジプトへの脱出ルートを策定し、ついでにパレスチナ人も日に2000人脱出させたいという意向で、イスラエル政府もどうやら水面下で同意したようですが、エジプト政府が首を縦に振らないようです。既にこの何十年かで、パレスチナ人を含む移民を900万人、受け入れており、これ以上、難民を収容する国力はないのだとか。

 電力から水食糧から全ての物資の供給が止まる中で、ガザは不毛な乾燥地帯にもかかわらず、東京23区の半分の面積(365km2)に240万人もが密集しており、不自然な過密地帯になっています。環境的に冗長性がなく、補給が断たれると、たちどころに深刻な水不足や食糧不足が必至です。この状態が改善なく続けば、多くの死者が出てもおかしくありません。ガザの住民の半分は子供であり、要するに長生きできない土地柄なのでしょう。そこで、このようなやり方をすれば、どうなるでしょうか。

  一方で、欧米を除く世界各国は、イスラエルのガザ封鎖への非難を強めており、特に中東各国は激しいです。サウジアラビアは、進展していたイスラエルとの国交正常化交渉の打ち切りを発表しました。合わせて、非常にも猛烈にイスラエルを非難しています。

 サウジでさえこうならば、ガザと接し、難民の救済問題等で頭を悩ませているエジプトはなおさらでしょう。イスラエルとエジプトの関係も、ガザ問題が原因で、短期間のうちに急速に悪化するでしょうし、トルコはハマスと非常に親密です。よって、トルコも続くでしょうから、イスラエルは、1973年以後、中東に築いてきた友好国をすべて失い、再び中東で孤立することになります。イスラエルにとって、状況は50年前に逆戻りです。

 イスラエルや西側諸国にとっては不気味なことに、中国さえもが、イスラエルは「自衛の範囲を超えている」と批判声明を出しています。それも、サウジとの電話会談の中で、そう伝え、合わせて記者会見で発表しています。

 猫の額のような狭い面積のガザを手に入れたところで、その住民は、せいぜいその隣のエジプト領に難民集落を作るだけでしょうし、それでは、イスラエルにとって状況は殆ど変わりません。それと引き換えに、ここまで、外交関係を悪化させて、イスラエルには、一体、どんなメリットがあったと言うのでしょうか。イスラエルは、恐ろしく不利な選択をしているように見えますが・・・。



イスラエルによる封鎖下のガザにとって水は「死活問題」と国連が指摘
200万人以上のパレスチナ人が、清潔な水へのアクセスが制限されたままになっており、国連が警鐘を鳴らしている。2023年10月14日 Aljazeera

写真 2023年10月14日、ガザに8日連続で爆弾が落ちる中、ガザ地区南部のカン・ユニスでコンテナに水を入れるために列を作るパレスチナ人[Mahmud Hams/AFP]

国連パレスチナ難民救済機関は、イスラエルが水の供給を停止したことで、ガザ地区の人々にとって水が「死活問題」となっていると述べた。

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は土曜日、200万人以上の人々が水不足の危険にさらされていると述べた。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によれば、ここ1週間、ガザへの人道物資の搬入は許可されていない。

ガザ地区では、浄水場と公共水道網が機能しなくなり、清潔な水が不足している。パレスチナ人は現在、井戸の汚れた水を使うことを余儀なくされており、水系感染症のリスクが高まっている。イスラエルは水曜日からガザで停電を実施し、水の供給にも影響を与えている。

一方、イスラエルが空爆を行う中、数千人がガザ北部から避難している。先週から100万人近くが避難している。

「今すぐガザに燃料を運ぶ必要がある。燃料は、人々が安全な飲料水を手に入れるための唯一の方法です。そうしなければ、人々は重度の脱水症状で死に始めるだろう。水は今、残された最後のライフラインなのです。人道支援に対する包囲網を今すぐ解除するよう訴えます」とラッツァリーニは付け加えた。

先週の金曜日、パレスチナの武装組織ハマスがイスラエルに奇襲攻撃を仕掛け、少なくとも1,300人が死亡した。

https://www.aljazeera.com/news/2023/10/14/water-a-matter-of-life-and-death-for-gaza-strip-says-un-agency


イスラエルによる給水は画餅に過ぎないとガザの人々:イスラエルは2023年10月7日以来、ガザへの空爆作戦で少なくとも2,329人のパレスチナ人を殺害している。 2023年10月15日(JST) Aljazeera

 パレスチナ人によると、イスラエルがガザ南部への給水再開を発表したのは、イスラエルの砲撃で多くの水道管が損傷したためで、実現可能性は殆どないという。また、電気がないため、タンクに水を入れるためのポンプも動いていないという。

 パレスチナ難民を支援する国連機関によると、イスラエルとの紛争が始まってから7日間で推定100万人のガザ住民が避難しており、援助団体は包囲された飛び地の状況は「壊滅的」だと述べている。

 イスラエルはガザとの国境フェンスに戦車と武器を配備し、容赦ない砲撃の中で軍事増強を続けている。

 少なくとも2,670人のパレスチナ人(その4分の1は子ども)がイスラエルの空爆で死亡している。ハマスの軍事作戦で死亡したイスラエル人の数は、兵士286人を含む1,400人に上る。

 イランのホセイン・アミール=アブドラヒアン外相はアルジャジーラに対し、テヘランはこの戦争にオブザーバーとしてとどまるつもりはなく、紛争がエスカレートすればイスラエルとアメリカは大きな損害を被ることになると警告している。

https://www.aljazeera.com/news/liveblog/2023/10/14/israel-hamas-war-live-us-moves-second-aircraft-carrier-to-mediterranean


イスラエルによる給水発表は「宣伝に過ぎない」とガザ住民 2023年10月16日 5:00 JST Aljazeera

 イスラエルがガザ南部の一部への給水再開を決定したことについて、包囲された沿岸部のパレスチナ人たちは、「過大に評価すべきではない」と言う。

 「これは画餅に過ぎず、目くらましだと思う。水を手に入れることができるのは、ごく少数の人々だけだろう。ガザ在住のライター、レファト・アル・アレールはアルジャジーラにこう語った。

 「イスラエル軍の砲撃で、多くの水道管が破損した。電気がなければ、ほとんどの家庭は水を得ることができない。

 アル・アリアは、パレスチナ人家庭の大半は、水道水は人間の飲用には適さないため、平均して1日に真水を買っていると付け加えた。

 イスラエル軍の砲撃のため、「淡水ステーションは閉鎖され、淡水タンクに水を汲み上げるには電気が必要です。

https://www.aljazeera.com/news/liveblog/2023/10/14/israel-hamas-war-live-us-moves-second-aircraft-carrier-to-mediterranean




ガザでは約70%の人々が医療サービスを受けていない: パレスチナ保健省 Aljazeera 2023年10月14日

パレスチナ保健省のアシュラフ・アルクドラ報道官は、国連難民救済機関UNRWAがセンターを避難させた後、包囲されたガザ地区の住民の70%が医療サービスを受けられなくなっていると述べた。

 また、病院に通じる道路が大規模に破壊されたため、救急車の隊員は犠牲者の避難に困難を極めていると述べた。

https://www.aljazeera.com/news/liveblog/2023/10/14/israel-hamas-war-live-us-moves-second-aircraft-carrier-to-mediterranean


サウジ、イスラエルとの正常化交渉を停止 情報筋 2023年10月14日 17:55 発信地:リヤド/サウジアラビア (AFP)

【10月14日 AFP】サウジアラビアはこのほど、イスラエルとイスラム組織ハマス(Hamas)との軍事衝突が激化する中、イスラエルとの国交正常化交渉を停止した。情報筋が14日、AFPに明らかにした。

 両国の交渉に詳しい情報筋によれば、「サウジアラビアは正常化をめぐる協議を中断する決定を下し、米国政府側に伝えた」という。

 パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するハマスは7日、イスラエルに大規模な攻撃を仕掛け、多数の民間人を含む1300人以上を殺害した。これを受け、イスラエルは報復攻撃を続けており、ガザでは1900人以上が殺された。地上侵攻も近いとみられている。

 一方、サウジアラビア外務省は13日、衝突発生以降、最も強い言葉でイスラエルを非難する声明を出した。「パレスチナ人をガザから強制的に退避させるという(イスラエル側の)要請は断じて認められない。ガザで無防備な市民を標的にし続けていることを非難する」としている。(c)AFP


中国外相「イスラエルは自衛の域超えた」 サウジ外相と電話会談 2023年10月15日 17:06 (AFP)

【10月15日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)とイスラエルとの武力衝突をめぐり、中国の王毅(Wang Yi)外相は、ガザにおけるイスラエルの行動は「自衛の域を超えて」いるとし、「ガザ住民への集団懲罰をやめる」べきだとの考えを示した。

 サウジアラビアのファイサル・ビン・ファルハーン(Faisal bin Farhan)外相との電話会談の際の発言で、15日に内容が公開された。

 中国外務省によると、王外相は、イスラエルは「国際社会と国連事務総長の呼び掛けに真摯(しんし)に耳を傾け、ガザ市民に対する集団懲罰をやめるべきだ」と述べた。今回の軍事衝突に関する中国の反応としては最も強い姿勢を示すものとなった。

 王氏は「全当事者は状況をエスカレートさせるような行動を控え、できる限り早急に交渉を再開すべきだ」とも語った。(c)AFP



ガザに闇が落ちる時、世界が私たちにも目を向けてくれることを願う 2023.10.13 Fri posted at 22:40 JST (CNN)

パレスチナ自治区ガザ(CNN) 爆発の衝撃で自宅が揺れ、ノートパソコンが吹き飛んで、粉々に割れたガラスや破片の上に落下した。点滅する画面に目をやって私はため息をつき、また1台のコンピューターに、そしてこの原稿に、死を宣告することも覚悟した。私はパソコンを床からそっと拾い上げると、何とか命を吹き返させた。そして執筆を続けている。

ガザにいる私たちはこの5日間、誰もがニュースにくぎ付けになり、攻撃と反撃が交わされ、境界の両側で死者が増えていく様子を信じられない思いで見守っている。暴力は毎回、違う始まり方をする。だがここでの終わり方はいつも同じだ。パレスチナ人が重い代償を負う。私たちは永久に悲劇的な結末を予期しながら生きている。

今、私は原稿を書いている。なぜなら執筆は生命線であり、この数日の間に底知れぬ闇が深まっていく現実からの、つかの間の逃避でもあるからだ。

電気は止まり、水は不足し、家の外の空気は濃い煙と火薬の刺激臭に満ちている。のどと目がヒリヒリする。パンを求めて外出するのはあまりに危険だが、内なる平穏、あるいは少なくとも一時的な気晴らしにはなるかもしれない冷たいソルトキャラメルマキアートという罪深い快楽が頭をよぎる。15年を超えた息詰まる封鎖の下、世界最大の天井のない監獄とも呼ばれるこの沿岸部の貧しい飛び地に暮らすガザのミレニアル世代にとって、それ以上、何が期待できるのか。

私は原稿を書く。そして世界は、暴力、流血、闇が私たちを包み込む様子を見つめている。私たちは前例のない、恐ろしい時の中にいる。だが私にとって、そして多くのガザ住民にとっては、何十年にもわたって平和と安全、尊厳を求めながら停滞していた闘いが、また再燃しただけのようにも感じられる。私が西側メディアの報道に見る光景――イスラエルの占領も、封鎖も、私たちの苦しみもかき消した光景――は、私の自宅の窓から見える光景とは、似ても似つかない。

ガザの人たちは不確実な未来を思い、外の空気は張り詰めた予感と不安に満ちている。私たちはこの展開の末にどれほどの未来があるのか予想しようと試みる。食糧と水を断つという命令に加え、イスラエルが私たちに振るう集団暴力から避難するための備えとして、コツコツと備えておいた非常用品の中身を比べ合う。

私たちはこれまであまりに多くの衝突をくぐり抜けてきたので、常に余分な缶詰やナッツ類を非常用に購入する。水が不足し、断たれる中で、鍋やフライパン、瓶など液体が入るものには何でも水をたくわえ、底を突かないようにと願う。

近隣の住民は必需品について話し合い、余った物があれば何でも交換する。予備のおむつを見つけた家族もあれば、たくさんのパンを見つけた家族もある。多くを語る沈黙のやり取りの中で、彼らは全て口には出さない共感の言葉を通じて、商談と同じくらい大切に思える取引を演出し、互いに助け合った。彼らは最も効率良く避難できる計画と避難場所について戦略を練る。現実には、逃げる場所も避難する場所もどこにもないと、強く感じながらも。ガザ地区には、イスラエルの爆撃から私たちが逃れられるシェルターも防空施設も存在しない。

私は、これまでもそうしてきたように、おとなしくし続けるべきかどうか迷っている。私の人生を通じ、そしてその何十年も前から連鎖してきた内と外からの抑圧の層の下に、恐怖と不安を鎮めるのがこれまでの条件だった。世界は私たちの窮状を見て見ぬふりをし、私たちの人間性を否定し、私たちに対する抑圧を私たち自身の責任と非難する。私は自分が異次元に閉じ込められ、自分の正気や自分の魂を失うことなく周囲の状況に対応しようともがいているように感じる。

西側政府の偏見や選択的憤りは、今に始まったことではない。私たちが何年も、何十年も、イスラエルの占領と暴力と差別に苦しむ中で、彼らは私たちに目を向けたことも、気にかけたこともなかった。

問題は、私たちがここからどこへ向かうかだ。

自己検閲と外部の抑圧という地雷源の中を進みながら、私はパレスチナ人が暴力を非難し、ただ平和を希求することの価値を考えている。私たちの叫びを無視する世界の中で、私は自分の言葉が届くかどうかを問いかける。もし届かなければ、それは多分、自分がパレスチナ人だからだろうとは十分に分かっている。

暴力がエスカレートするたび、米国のメディアはイスラエル寄りの偏見をあらわにし、パレスチナ人の声の大部分をはかりから差し引く。ニュースで伝えられる人命の損失は恐ろしい。だがイスラエルが集団暴力を行使し、パレスチナ人が死傷する事態が過去何十年にもわたって繰り返されても、西側のジャーナリストや政治家が示す懸念ははるかに小さい。

世界が私たちにも目を向けてくれることを私は願う。私たちの声を聞き、私たちの人間性と、ほかの全ての人たちと同じように自由で安全に暮らす権利を認めてほしい。力の力学や政治的勝利が論議される中、ありのままの人間性や心の痛みに向けられる余地はまだあるだろうか。もしあったとすれば、私たちはとうに自由になっていたはずだ。

容赦なく残忍なイスラエル軍の攻撃も、境界が封鎖された抑圧的な状況も、私の正気をくじくことはできなかった。この数十年の間にイスラエル軍の占領が私たちの存在のあらゆる側面をゆがめ、私たちの土地と人々を打ち砕いたことは、忘れることも、無視することもできない。

私たちの刃を鈍らせ、最も明るい光を暗くしようとする世界の中で、夢見ること、痛みを感じることは、どれほど限られていようと、私たちの多くにとって最大の力になっている。今も私は声を上げ、読み続け、書き続け、そして希望を持ち続ける。



オマール・グレイブ氏はガザ地区を拠点とする作家、人道活動家、ジャーナリスト。Xのアカウントは@Omar_Gaza。記事の内容は同氏個人の見解です。





米国は2隻目の空母を地中海に展開させる 2023年10月14日 Aljazeera

 イスラエル軍の戦車部隊は、ガザとの国境フェンスに展開を始めた。イスラエルがガザ北部の110万人の住民に、迫り来る地上攻勢の中、南への避難を命じたため、何万人ものパレスチナ人が避難している。
 イスラエルによるガザへの空爆で、これまでに724人の子どもを含む少なくとも2329人のパレスチナ人が死亡し、約9700人が負傷した。ハマスが先週末にイスラエル南部への攻撃を開始して以来、イスラエルでの死者は1,300人、負傷者は3,400人を超えている。
 イスラエル軍は、ヒズボラ戦闘員によるミサイル攻撃でレバノン領内で死者が出たため、レバノンの標的を攻撃していると述べた。
 米空母ドワイト・D・アイゼンハワー空母打撃群は、先に地中海に到着した空母ジェラルド・R・フォードと合流し、イスラエルへの支援を示す。
 イランは、イスラエルがガザに対する「戦争犯罪」を停止しない場合、抵抗の激震が起こると警告した。




イスラエル、ハマス攻撃計画を発表 ガザ市民の避難促す狙いか 毎日新聞 2023/10/15 09:24

 イスラエル軍は14日、パレスチナ自治区ガザ地区を支配するイスラム組織ハマスに対し、陸海空の3方向から広範囲に攻撃する計画を準備していると発表した。イスラエル軍は、ガザ北部の住民110万人に対して14日午後4時(日本時間同日午後10時)までに南部へ避難するよう勧告していた。期限は過ぎたが、市民の避難は続いており、イスラエル軍は侵攻計画を示すことで、市民に早期の避難を促しているとみられる。

 ガザでは人道危機が深刻化している。国連によると、イスラエルが避難勧告をした12日以降、北部から数十万人が避難を開始。だが地元記者によると、多くの市民は避難先がなく、病院や学校の敷地内に宿泊しているほか、路上で夜を過ごす人もいる。またイスラエルの「完全封鎖」によって飲み水がなくなったため、不衛生な井戸水を飲んでおり、伝染病が広がる可能性があるという。

 国連や人権団体はガザへの人道物資の配布を強く要望。バイデン米大統領は14日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話協議し、国連や近隣諸国と連携して南部に物資を配布することについて議論した。またバイデン氏は同日、パレスチナ自治政府のアッバス議長とも電話協議し、ガザ市民の支援に尽力する意向を示した。

 一方、ハマスの指導者ハニヤ氏は14日のテレビ演説で、「我々はガザの土地に深く根ざしており、決して離れない」と述べ、市民に改めて避難を拒否するよう呼び掛けた。ハマスは道路に障害物を置いて市民の避難を妨げているとみられ、イスラエル軍のハガリ広報官は14日、「ハマスは(戦闘で)多くの市民が死傷する姿を世界に見せようとしている」と非難。イスラエルの攻撃で民間人の犠牲が増えた場合、ハマスの責任だとする考えを示した。

 イスラエル軍とハマスの戦闘による死者は14日、3500人を超えた。イスラエル側が1300人、ガザ側は2215人。イスラエル軍は14日、北部の国境付近でも、レバノンを拠点とするイスラム教シーア派組織ヒズボラと交戦。シリアからもロケット弾が着弾し、イスラエル軍はシリア北西部の空港を空爆したとみられる。【エルサレム三木幸治】

https://mainichi.jp/articles/20231015/k00/00m/030/025000c




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