11月10日(土曜日)、静岡県保険医協会主催(東部地区)三島グランドホテルにて、講師深川優子先生(第一生命保険総合会社日比谷診療所・主任歯科衛生士)をお招きし、「知覚過敏を探る」の演題でサンメディカル共催の講演会が開催されました。
知覚過敏はただ硬い歯ブラシでごしごし擦ったから起こるというような、単純なことではなく、そのメカニズムは奥深いものでした。以前まだ痛みの原理がよく解らなかったころは、「エニグマ」不可解な、なぞめいたというドイツ語だそうですが、そのように表現されていたとのことでした。
この虫歯でも歯周病でもない「しみる・痛い」この象牙質知覚過敏をよく理解するために、まず口腔組織、エナメル質、象牙質、セメント質の歯質をよく理解することから講演は始まりました。
生体はすべて上皮によって覆われています。エナメル質は外胚葉由来の組織ですから、上皮と考えその表面はとても硬くそのエナメル質が歯ブラシや歯軋りなど、様々な刺激で喪失し象牙質が露出して痛みを感じるようになるわけですが、どうして象牙質が露出すると痛みをかんじるのか?ここには、この象牙細管に満たされている液体が動くことによって痛みが起こる動水力学説が広く受け入れられているということでした。
知覚過敏を治療する上で一番大切なことは、しみるという症状に対し、生活習慣を含めたあらゆる面からの質問と触診やエアー、振動による歯の限定をし、診断をしたら、セルフケアを中心とした保健指導を優先し、患者さんの生活習慣にあったアドバイスをしていきます。が、歯ブラシ指導や、歯磨剤など抑制、PHの低い食品を避けるなどの患者さんに自然治癒を期待して、1週間我慢してもらうよりMSコートなどの知覚過敏抑制剤を塗布することにより、象牙細管を閉塞し、患者さんのQOLの低下を防ぐためにも、まず痛みを取ってあげる事が大切と深川先生のチームは考えます。
最近、頻繁に行われるステイン除去やホワイトニングも、知覚過敏の発症と密接な関連があります。また、最近はやりのお酢の摂取なども、口腔衛生には逆効果であり、チュアブル錠やトローチ錠などの糖を口腔内からの摂取することによる薬害。
摂食障害や磨耗、不適切な歯ブラシ、食いしばり等、なども知覚過敏の原因になりかねない。それらに対しての対策などの話も含めて、1時間では消化できないほどの内容でした。
患者さんが、一刻も早くこの症状から開放され、QOLの低下を防ぐこと。
セルフケアからプロフェッショナルケアの順に拘らず、MIにフォーカスしたプロフェッショナルケア。歯ブラシや歯磨剤の特性を熟知し、患者さんの痛みを理解できる医療従事者になって欲しい。という深川先生の言葉で終わりました。
これから水が冷たい季節になりますが、今年の夏は例年より暑かったため冷たいものを食す機会が増え、例年以上に知覚過敏用の歯磨き剤が売れたという報告がありました。現在4人に1人は知覚過敏で悩んでいるということですが、知覚過敏の患者さんがこれ以上大切なエナメル質を喪失しないためにも、知覚過敏を理解してもらい、MSコートの力を借りながら、歯ブラシ指導に頑張らなければとと思いました。
知覚過敏はただ硬い歯ブラシでごしごし擦ったから起こるというような、単純なことではなく、そのメカニズムは奥深いものでした。以前まだ痛みの原理がよく解らなかったころは、「エニグマ」不可解な、なぞめいたというドイツ語だそうですが、そのように表現されていたとのことでした。
この虫歯でも歯周病でもない「しみる・痛い」この象牙質知覚過敏をよく理解するために、まず口腔組織、エナメル質、象牙質、セメント質の歯質をよく理解することから講演は始まりました。
生体はすべて上皮によって覆われています。エナメル質は外胚葉由来の組織ですから、上皮と考えその表面はとても硬くそのエナメル質が歯ブラシや歯軋りなど、様々な刺激で喪失し象牙質が露出して痛みを感じるようになるわけですが、どうして象牙質が露出すると痛みをかんじるのか?ここには、この象牙細管に満たされている液体が動くことによって痛みが起こる動水力学説が広く受け入れられているということでした。
知覚過敏を治療する上で一番大切なことは、しみるという症状に対し、生活習慣を含めたあらゆる面からの質問と触診やエアー、振動による歯の限定をし、診断をしたら、セルフケアを中心とした保健指導を優先し、患者さんの生活習慣にあったアドバイスをしていきます。が、歯ブラシ指導や、歯磨剤など抑制、PHの低い食品を避けるなどの患者さんに自然治癒を期待して、1週間我慢してもらうよりMSコートなどの知覚過敏抑制剤を塗布することにより、象牙細管を閉塞し、患者さんのQOLの低下を防ぐためにも、まず痛みを取ってあげる事が大切と深川先生のチームは考えます。
最近、頻繁に行われるステイン除去やホワイトニングも、知覚過敏の発症と密接な関連があります。また、最近はやりのお酢の摂取なども、口腔衛生には逆効果であり、チュアブル錠やトローチ錠などの糖を口腔内からの摂取することによる薬害。
摂食障害や磨耗、不適切な歯ブラシ、食いしばり等、なども知覚過敏の原因になりかねない。それらに対しての対策などの話も含めて、1時間では消化できないほどの内容でした。
患者さんが、一刻も早くこの症状から開放され、QOLの低下を防ぐこと。
セルフケアからプロフェッショナルケアの順に拘らず、MIにフォーカスしたプロフェッショナルケア。歯ブラシや歯磨剤の特性を熟知し、患者さんの痛みを理解できる医療従事者になって欲しい。という深川先生の言葉で終わりました。
これから水が冷たい季節になりますが、今年の夏は例年より暑かったため冷たいものを食す機会が増え、例年以上に知覚過敏用の歯磨き剤が売れたという報告がありました。現在4人に1人は知覚過敏で悩んでいるということですが、知覚過敏の患者さんがこれ以上大切なエナメル質を喪失しないためにも、知覚過敏を理解してもらい、MSコートの力を借りながら、歯ブラシ指導に頑張らなければとと思いました。