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シアターコクーン・オンレパートリー2013 『祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~ 蜷川 version』

2013-02-01 | 舞台/DVD

Bunkamuraシアターコクーンにて、シアターコクーン・オンレパートリー2013  『祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~ 蜷川 version』 1月31日(木) 開演18:30を観てきました。

※若干のネタバレがありますので、ご注意くださいませ。

公式サイトはこちら → 『祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~ 蜷川 version』

【作】ケラリーノ・サンドロヴィッチ
【演出】蜷川幸雄
【美術】中越司
【照明】大島祐夫
【音響】井上正弘
【キャスト】
勝村政信:ドン・ガラス
森田剛:トビーアス
染谷将太:ヤン(流れ者)
宮本裕子:マチケ(三女)
三宅弘城(ナイロン100℃):パキオテ(白痴)
中島朋子:テン(次女)
石井愃一:ヤルゲン(執事)
大石継太:アリスト
満島真之介:パブロ
野々すみ花:レティーシャ
新川将人:ローケ(仕立屋)
富岡弘:コロス長
渡辺真起子:エレミヤ
伊藤蘭:メメ(メイド長)
橋本さとし:ダンダブール
村杉蝉之介(大人計画):ペラーヨ
原田美枝子:バララ(長女)
三田和代:ジャムジャムジャーラ、ドンドンダーラ
古谷一行:グンナル(司祭)
ほか

【ストーリー】※フライヤーより
北回帰線と南回帰線の狭間にある架空の町に、祖母と二人で暮らす内気な青年。町を牛耳っているのは強欲で好色な市長。彼の三人の娘は、それぞれに複雑な事情を抱え、やがて町を揺さぶる大事件に発展する。
市長の後妻と百歳を越える母親、子供を亡くした使用人夫婦、テロを企てる市民たち、怪しげな教会の司祭、謎の錬金術師と白痴の助手、そしてよその町からやってきた放浪の若者。幾多の登場人物が壮絶に絡み合う一大クロニクル。

【上演時間】
1幕 1時間32分
 ( 休憩 15分 )
2幕 1時間
 ( 休憩 15分 )
3幕 1時間18分
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 合計 4時間20分


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昨年末にKERAバージョンを観劇したので、今回の蜷川バージョンと比較しつつ書いてみますね。
KERAバージョンの記事はこちら♪

客入れの音楽等はなし。
舞台美術は舞台上にさらに長方形の舞台をしつらえ、墓地、船室、邸内などになります。後方に天井から可動式で教会、船内、全面鏡張りが現れます。
率直な感想は、舞台美術は圧倒的にKERAバージョンが素晴らしいです。映像も駆使して繊細で美しく、造りもしっかりしていました。蜷川バージョンはこう言ってはなんですが、上下に可動する関係からか、見るからに安っぽくぺらぺらな印象を受けました。特に、邸内の大階段の手摺は娘たちが掴むと揺れておりましたし。
舞台両脇の上方に映像で、ラップ調でコロスたちが説明する台詞が映し出されます。KERAバージョンを観てなくて、蜷川バージョンが初めての方々には親切かと。
衣装は三姉妹はほぼ同じ印象ですが、コロスたちが男女共に黒紋付です。演出の意図はよくわかりませんが、始めは奇異に感じました。すぐに慣れましたけど。
劇中音楽に、「心の旅」(チューリップのカバー by.KERA/ナゴムレコード)、映画「ブラザー・サン シスター・ムーン」エンディング、パッヘルベルのカノンが使われておりました。「心の旅」はKERAさんへのリスペクトでしょうか。
美術、音楽、映像はどれをとっても、KERAバージョンがスタイリッシュで美しくかっこいい♪ 蜷川バージョンの独特な雰囲気も好きなんですけどね♪

全体の印象は大雑把に言うと、KERAバージョンは捻じれた幹と枝をもつ落葉樹、蜷川バージョンは真っ直ぐな幹の針葉樹 という感じです。わかりずらいですかね。。(苦笑
KERAバージョンはこうなんていうのか。。真綿で首を締められているような圧迫感とざわざわした感じ。蜷川バージョンは、さらり‥と群像劇を観せている感じです。
KERAバージョンは1階席中程センター、蜷川バージョンは2階席サイド、さらに、蜷川バージョンはストーリーと登場人物の関係を把握しての観劇なので、単純に比較はできないと思いますが。。
後半でヤンとトビーアスが殺されるシーンでは舞台上に雨が降りました。結構長い時間でした。最前列と2列目の客席の方々には、休憩中に水除けのシートがスタッフさんから配布されておりました。これから観劇でこのお席の方々はご覚悟を。
三姉妹が、ゴルゴンの三姉妹の一人であるメドゥーサのように揃って石になってしまうのは、それまでの経緯やらストーリー展開からみても、やっぱりあっさりしすぎているように思えてなりません。こう、肩すかしを食った感じで。KERAさんの意図がやっぱりわからない。。

キャストさんたちについては。。
ドン・ガラスは生瀬勝久さん、三姉妹は蜷川バージョンの方々(特に三女は実力の差が歴然)、エレミヤは峯村リエさん、ダンダブールは橋本さとしさん、ジャムジャムジャーラ・ドンドンダーラは木野花さん のほうがよかったかと思います。
トビーアス、パブロ、パキオテ、ペラーヨ、メメは引き分けかな?

カーテンコールは1回。

余談。
後でいいよね~とたかをくっていたら、どちらのバージョンもパンフレットを購入し損ねてしまいました(泣 上演時間も長いし、終演後に物販しないんですよね。


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フライヤーの表紙。




中を開けたところ。




フライヤーの束から例によって気になる公演など。






 


 

 



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