つれづれな日々のつぶやき♪

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『ヴァイブレータ』

2014-06-16 | 映画/DVD

映画『私の男』公開記念とやらで、先日からニコニコ生放送で、「禁断の愛と絡み合うエロス映画無料生放送」と銘打って映画を放送中。タイムシフト予約をして随時、視聴予定。
今回は、『ヴァイブレータ』を視聴。

公式サイトはこちら →  「禁断の愛と絡み合うエロス映画無料生放送」

『ヴァイブレータ』
2003年 95分
【監督】廣木隆一
【脚色】荒井晴彦
【原作】赤坂真理
【キャスト】
寺島しのぶ、大森南朋、田口トモロヲ、戸田昌宏、高柳絵理子、牧瀬里穂 ほか
【ストーリー】
自分の頭の中に氾濫する声に悩まされ、不眠や過食、食べ吐きを繰り返すアルコール依存症の31歳のルポライター・早川玲。
ある雪の夜、コンビニでひとりの若い男に目を留めた彼女は、「彼を食べたい」と言う直感に従い行きずりの関係を結ぶ。男は岡部希寿と言うフリーの長距離トラック運転手。翌朝、そのまま岡部のトラックに揺られ次の仕事先である新潟へと同行した玲は、彼と言葉や肌を重ねながら徐々に心癒されていくのであった...


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※ネタばれがありますので、ご注意くださいませ。

原作は未読。公開当時、寺島しのぶさんの全裸シーンなどで話題だったことを思い出す。気にはなっていたので、今回はちょうどいい機会だったかと。
31歳フリーのルポライター玲と28歳の長距離トラック運転手岡部が、大型トラックでコンビニから始まって川口、新潟、またコンビニへと移動し続けるロードムービー。
もっとドライでエロスな感じかと思っていたら、実は心の話だったというのが意外だった。最初から中盤までは、なかなか玲の心理描写が観ていてひりひりとする。
玲は自分自身を罵倒する心の声(幻聴ではなく)や不眠に悩み、疲弊し、それらから逃れるために、アルコール依存症(アルコホリック)、過食嘔吐(ブリミア)にはまったままの女性。
かたや、岡部は義務教育の中学すらまともに行ってない不良、ヤクザになったこともあるやばい系の過去をもつ男性。
そんな二人がたまたまコンビニで出会ったとはいえ、「旅は道連れ、世は情け」の道行きになったのは、二人とも心にぽっかりと開いた空洞を埋めたかったのではないのかな。。と。実は似たもの同士。同じ匂いをお互いに嗅ぎ分けたのだろう。

「彼を食べたかった。彼に食べられた」
ラスト、玲の心のつぶやき。そのときには、もう、頭の中で自分を罵倒する声は聞こえなくなっていた。
玲は、岡部を精神的に食べ、食べられ、心の空洞を少なからず埋めることができたのだろう。


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玲を観ていたら、アルコホリックで摂食障害だったアーティスト木村千穂さんを思い出した。この作品が公開された頃と前後して、NHKで特集番組が放送されており観た記憶がある。
木村さん曰く、「描いているときだけは、自責感や恥辱感から解放されていた」と。リンクしているなぁ。。と。
そういえば、最近、読んだ記事(なんだったかは失念)に、「表現とはなんなのか?」というような内容で、木村さんが「絵と文を描く・書くことで吐き出していたら、最近は描けなくなった」とあった。表現とはそういうものなのか。。


ちなみに、こちらが検索して見つけてきた木村千穂さんの画文集「中庭の少女」。表紙絵からインパクトが大きいけど。。

 


まだ、何作品もタイムシフトで予約してあるので、順次、視聴していこうかな♪ 

 


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