ノアの小窓から

日々の思いを祈りとともに語りたい

路上パフォーマー

2020年02月28日 | 観る
 ある夕方町に出ると、駅からデパートの通じる高架の広場でパフォーマーが出ていた。
 きびきびした動きと、無言で掲げる「通知」から、アクロバティックな動きをウリにしているとわかる。
 リズムのきいたBGM、腕立て伏せや側転、ヒップホップダンス風の動きを交え、
 時に、小さな小道具を取り出して目先を変える。

 新型コロナ騒ぎの最中であり、黒山の人だかりとは言えなかったけれど、
 なぜか、私は立ち止まり、ほぼ正面で見学していた。
 
 やがて、彼は、男性観客を三人、引っ張り出し、並べて、
 横に並んだ三人の頭越えに横転をすると、予告をする。
 すこしずつ緊張が高まって、観客もいくらか増え、その動きに乗せられて、
 なんだか、終わりまで見たくなっている。
 最後の演目の前に、彼は少しだけ口を開き、手振り身振りをまじえて、
 終了の後に帽子を回しますと宣言する。
 投げ銭をよろしく!

 ゆっくり立ち去る人もいるが、なんだか立ち去りかねて、
 さいふを取り出した。
 彼は、投げ銭をくれる一人ひとりに、真顔でていねいに頭を下げた。

 その場を立ち去りながら、体のどこかが痛い。
 硬い舗装道路の上に着地した時の、彼の靴音と気合の声が耳に残って
 もう、彼の祖母世代かもしれない自分は、「ケガしないようにね。祈っているよ」


   ★★ ★★ ★★


 往来でパフォーマンスする人って、すごいと思う。

 その① 人に見られるのが目的。
 その② 人をくぎ付けにしなければいけない(プレッシャーがあるはず)。
 その③ その場で観客の評価が分かるこわさ。
 その④ 結局、集金ができなくてはいけない。

 これらは、どれも、自分にとっては、到底できないことだから。
 ほんとに、すごい! 
 と思うけど、


 でも、ケガしないでね。
 
 

 


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