天の下では、何事にも定まった時期があり、
すべての営みには時がある。
生まれるのに時があり、死ぬのに時がある。
植えるのに時があり、
植えた物を引き抜くのに時がある。
殺すのに時があり、いやすのに時がある。
くずすのに時があり、建てるのに時がある。
泣くのに時があり、ほほえむのに時がある。
嘆くのに時があり、踊るのに時がある。
石を投げ捨てるのに時があり、
石を集めるのに時がある。
抱擁するのに時があり、
抱擁をやめるのに時がある。
捜すのに時があり、失うのに時がある。
保つのに時があり、投げ捨てるのに時がある。
引き裂くのに時があり、
縫い合わせるのに時がある。
黙っているのに時があり、話をするのに時がある。
愛するのに時があり、憎むのに時がある。
戦うのに時があり、和睦するのに時がある。
(旧約聖書・伝道者の書3章1節~8節)
年度が変わる季節です。
卒業したという報告。
結婚式ラッシュ。
新しい進路への確信、
春の花々が出番を待ち、
間違いなく、春分の日をまたぎ、
日ごとにゆるむ季節を
息を詰めて見つめる喜び。
時があると、伝道者は語ります。
「伝道者の書」は、旧約聖書の21番目に置かれた書物です。
作者は、古代イスラエル王国で、
もっとも隆盛な王であったソロモン(在位BC971~931年)だと言われています。
世の栄華のすべてを手に入れた王ソロモンの、
透徹した目が、
美しさや繁栄に浮かれ、
滅びを悲しむ人の人の心に
するどく突き刺さります。