春堤食堂

ささやかですがハッピーのおすそわけ♪
もっともっと太くなろう~!
見た目じゃなくて こころよ心☆

そんな自分に…

2008-02-05 18:52:24 | 思い出
(5)


 太郎さんが 「冬の合宿」という名の 練習に付き合ってくれた。 フォアサーブともう一度 向き合った。

 少しずつ 階段を上るように 緊張のスパイスも加えながら…。 徐々にいい感じがつかめてきた。 練習で入る。 最初の1本目が入る。 「ラストお願いします~」の1本で入る。 ← たったこれだけの緊張でも入らなかった。

 休憩の後の1本目が入る。 次の日の練習の1本目が入る。 でも 家に帰ると 次の日は 入らない自分が想像できて 手が震えた。

 オールの練習だと入る。 練習でもカウントを取ると 入らない。

 そうこうしているうちに キャサリンとのダブルスの試合の日が迫ってきた。


 もう少し・・・。 もう少しなのに 何がこんなに 自分を不安にさせるのか? 試合でのへんてこなミスが 脳に焼き付いて恐怖になってるのか?

 ミスはいけないのか? 思いっきりいいサーブだと信じて出したミスはよくて、 自信がなくて おかしな出し方をしたミスはよくないのか? ミスをすると 誰かに責められるのか? ミスをした人を自分は責めるのか? 卓球をするのもしないのも自分。 自分・・・。 自分・・・。

 頭の中が ぐるぐるしてきた。。。


 私のこの状態を知ったキャサリンは驚いていた。(何せ9ヶ月ぶりだから)  昔の話などもした。(学生時代の後輩だから・・・)
「部長とかやっていつもひとりでいろんなこと抱えてて苦しかったですよね…」
そんなことを 態度と図体はBIGな後輩に言われると 心がほんわかした。

 2回しかやらなかったダブルス練習は 全部 フォアサーブからだった。 でも、この調子を失うことが こわかった。 試合当日のバスに乗るまで ずっと悩んでいた。 フォアサーブで試合をするか? 1本でも チャレンジするか? 全部出すか? 出さないか?


 結局、ここで 失うことの方がこわくて、 試合ではフォアサーブを使わないことを決めた。 そのことを バスの中で告げると 「ずっとフォアサーブで練習していたのに~!!」 と キャサリンは笑って 「好きなサーブを出してください♪」 と 言ってくれた。


「失う?」     「何を?」


 過去の日記にも書いたが、 キャサリンは 9ヶ月ぶりの試合なのに 3位に入賞できた。 しかも、後でわかったことだが、彼女は右手中指を骨折していた。

 バックサーブは ドキドキしながら、 注意を受けながら、 なんとか出せた。 注意されたことは 恐怖ではなく、素直に聞き入れることができた。 

 ちょっと ひとつ 乗り越えた気がした。



 PTSDとも向き合った。 過去のつらい事とも向き合った。 なのに 他に一体何があるの?  なぜ こわいの?  何を失うの?  どうして・・・?



 この日の夜中だった。  突然号泣して 出てきた言葉・・・・・・・・・・。