雀のチータンたち

雀は言語を持っていて社会生活をしている。縄張りがない。
他の鳥の子を助けもする。雀は鳥たちの影の指導者なのだ

11/4 似ていた 第4話

2024-11-05 10:23:24 | 動物の心理

11/4 似ていた 第4話


優子は京太郎が好きだった。

男として好きだった。

しかしながら京太郎は優子に接近してくることがなかった。


赤いスイトピーに半年もなるのに手も握らないってせいこちゃんの歌があるけど

優子と京太郎は出会ってから半年どころかだいぶ経つ。


でも考えてみると2人だけで外出したこと、あるわ

何度も。


でもいつも優子がまだ知らないことを教える感じだった。

京太郎は紳士でワインなど優子のグラスにそそいでくれるし

椅子を弾いて優子が座るのを待ったり。


優子の身につけているもの、

コワフュールとか、

その日の服装が似合うとか、

こうするとベターだとか

いろいろ言ってくれた。

そのうち優子は京太郎は女として優子に興味がないのだろうと

思うようになった。


しかし、ある夕食のあとのことだった。

レストランを出て、車に戻ったとき

優子は食事の美味しさ、レストランの美しさなど感想を話したあと

給仕の若者について

あの人ステキねっと言った。

京太郎の目が光ったとあとから優子は思い出すたびに思った。


京太郎は声を荒げたわけではないけど

あなたは何をしにレストランへ私と来るのですか?

と改まった口調で言った。


優子の手が冷たくなった。

もう少しで嗚咽が出るところだった。

優子の言い訳も待たずに京太郎は車を出した。


帰宅後、少し落ち着くと初めて京太郎の怒りを感じた。

嫉妬深い?

別に若い給仕を好きになったわけでもないのに。


優子はなんかウンザリした。

優子の押しの俳優やタレントのことを京太郎はどう反応するだろう。


幾日か音信不通になった。

優子はあまり京太郎と話したくなかった。

家族の意見を聞こうかなとも思ったけど、

口に出したくもなかった。

京太郎からもなんの連絡もなかった。


家族は優子になにかあったと感じてはいたけど

何も質問はしなかった。


数日後夕飯に父がいたとき

優子、京太郎さんは元気かと突然聞かれた。


優子はもうおさえることができなくて、あの晩のことをしゃべった。

そういうことだったのねと母が言った。

父はA4の封筒を優子の前に置いた。

あとで読むといい。


部屋に戻って優子はすぐ封筒を開けた。

それは京太郎に身辺調査レポートだった。

なんで? なんで父はこんなことをしたんだろう?

読む前にまず思った。

私はまだ何も決めていないのに・・・・


京太郎はバツイチだった。

結婚したのはかなり若いときで、子供も2人いたけど

今は独身だった。


離婚の原因は性格の不一致でそれ以上のことは降れていなかった。

別に私は結婚のことなんか考えていないのに・・・・

優子は父は何を考えているんだろうと思った。


父は母に深入りする前に知ったほうがいいと思ってと言っていた。


母が数日後、優子に父の考えを伝えた。


さらに数日後、京太郎から連絡があった。

優子はスマホを持って話しながら自分の部屋に行った。

京太郎は考える時間が必要だったと言ってから

優子に先日のことを謝罪した。

僕はまるで嫉妬深い亭主みたいだった。

本当に申し訳なかった。

それから少し話したいけど、結論は自分で出してと言った。


京太郎はまだアルバイト時代、職場で知り合った2つ年下の女と結婚して、

2人目の子供が生まれてじきに離婚したと言った。

養育費は出しているとも言った。

離婚の原因はいろいろあったけど、世間でいう性格の不一致というところかもと言った。


本当のことは言わなかった。


優子は京太郎を誠意のある人と思いこんだ。

正直な人とも思った。

そんなことはもっと進展してから言ってもいいのにとも思った。


優子は話してくれてありがとうと言ってから

少し考えますと言って電話を切った。


そうしてくださいと京太郎は言った。


優子の京太郎への気持ちは動かなかった。

バツイチでもバツニでもいい、かまわないと優子は思った。


子供はもう大きいし。

子供はもう優子の年だった。

そんな優子の気持ちに曇空が横切ったのは翌々日のことだった。


優子は友人たちと繁華街を歩いていた。

就職1年目、それぞれが新社会生活に滑り出して久しぶりにあった

友人たちと話したいことは山ほどあった。


車道の向こう側の通りに派手な数人を見た。

あれタレントのなんとかじゃない?

そうよ、と他の子が言った。

優子もその方角を見たけど、タレントではなく一緒にいつ一人の男に

気づいた。

京太郎ではないか!

いつもとまったく違う雰囲気で知らない人が見たら人気タレントたちの

一人に見えた。

あれ京太郎よ、と一人が言って他の友人たちも京太郎だと騒ぎ出した。

誰、それ? 有名なの?とあせる気持ちを押さえて優子が口を開いた。

知らないの、優子? あれ坂本京太郎よ、タレントじゃないけど

タレントをリクルートして世に出している人よ。

若い走りのタレントはみんな京太郎の目につくよう工夫しているわ。


そうなんだ、優子は心の中でつぶやいた。





第5話





11/5 この市場、いろんな思い出がある

2024-11-05 08:22:26 | 動物の心理

11/5 この市場、いろんな思い出がある

クリスマスの近づいたころ、買い物に行ったら

肉屋の店先に豚の頭だけがいくつも並べられていて

ギョギョとして何も買わずに帰った。


当時何かで知り合いになったおばあちゃんに話した。

そうしたらスーパーで買いなさいって言われた。

そうした。


レ・アールという市場(シジョウって読んで)に行ったとき

何気なく大きな建物の中に入った。

そこには体を半分、縦に切断された牛や豚の体がつるされていた。

ショックで夢にまで見た。

ダリというスペインの画家の記憶の残骸という絵を想像して。

その中にあの牛や豚がつるさがっていて・・・・

忘れられないコシュマールだ。


レ・アールはパリでは小さいということで

パリの郊外に移転した。

築地がどっかに移転したみたいに。

思い出した。

ランジスってところで、オルリー飛行場の横。

築地なんかよりはるかに昔の話だ。


ランジスの市場は飛行場が横だから世界中の商品が届く。

輸出してもいる。

豊洲(この字?)は輸出入している?





11/5 ドジが来た でもすぐ去った 後で原因がわかった

2024-11-05 08:21:35 | 動物の心理




11/5 ドジが来た でもすぐ去った 後で原因がわかった


ノンがチーパンを食べていた。

1個なくなっていた。

ドジ、青くなって逃げた。

おびえたのがわかった。

初めて見たネズミだったのだ。

チーコたちから聞いていた可能性もあるのだけど。


あのドジ、もう来ないかも。

来た。

今、チーパン食べていた。