続きです。
通常、ヒトの視野は正面を見た場合単眼の視野は、
上方約65°、下75°、内、65°、外95°となってます。
しかし、疾患などで視野が狭くなっている場合があります。
網膜色素変性症などでは、周辺の視野が欠けていきます。
ちょうどレンズの入っていない望遠鏡をのぞいたような感じです。
今回のお話は、そんな見え方ではなく、左右とも右半分づつ「盲」になっている状態のことです。
昨日書いた視覚路がまた出ますが、視野異常の種類によって
「視覚路」のどの部分に問題があるかと、見当をつけることが出来ます。
例えば左目の「視神経」に病変があれば「左眼盲目」になります。
「視交叉」に病変があれば、両耳側が半分盲、という具合に10種類以上に分類できます。
今回のケース(仮にAさんとしておきます)の場合、両眼とも視力自体はよく出ます。
しかし、両眼とも右半分が「盲」の状態で、網膜の黄班部という視力がよく出る部分は回避している。
…ということは、頭頂葉後方と後頭葉の「視放線」に問題かな…と考えることが出来ます。
眼鏡屋として大事なのは、そんなことを特定することではなく、そこから先の話になります。
ややこしくて申し訳ありませんが、もう少し続きます。