親に食べていただくために、妹が根菜の煮物を作る。
そして残った煮物をタッパーに入れて保存してとっておく。
あまり長くとっては置かないが、時々妹がそれを鍋に入れて煮る。
私が「なぜそんなことをするのか?」と聞くと、「こうやって火を入れると雑菌が死んで長持ちするんだ。」と、妹に教えてもらった。
それはいいことを聞いた。
私も親にアサリやシジミの煮汁を作るのだが、三日にいっぺんぐらい火を入れて、雑菌を煮殺す。
時々貝を買ってきて、貝の煮汁を作るのだが、こうやって作った煮汁をつぎ足す。
そんなあんばいで、継ぎ足し継ぎ足しでおいしい貝の煮汁ができて、親も喜んで飲んでくれている。
親が喜んでくれてうれしい限りだ。
が、必ず親が俺たちに勧める。
親の話だと、「おいしいものは自分で食べるより子供に食べさせたいのだ。」というのだ。
俺たちは親の体にいいものを作っているから、親に食べてもらいたいのに。
本当に親というものはありがたい。
そんなわけである。
以上ικμτ。