私は彼が亡くなる報道まで英ロック歌手、デビッド・ボウイさんは全く知らなかった。朝日新聞は彼が69歳でガンで死亡したと大きく報道し、次の日は哀悼特集を組んだ。
・デザイナー山本寛斎さん(デザイナー:ステージ衣装を依頼された)
・横尾忠則さん(美術家:画集に興味をもってくれ「パンク」と評した先駆者だった)
・巻上公一さん(音楽家:評論 滑らかで艶のある低音とけいれんする天上からのファウルセット”俗に裏声、天上からのシャウト”叫びと評価)
以上3氏の「デビッド・ボウイさんを悼む」追悼文を掲載した。
さらに次の日、ニューヨーク特派員からの記事「ボウイさん お別れの贈り物」という記事で、“「私は天国に」ーー遺作の歌詞に注目“ と、10日に死去した死の直前に発表したシングル 「ラザルス」とアルバム 「★」(ブラックスター)(と読む)が改めて注目を集めていると報じた。それが上と下の2曲である。
所属するソニー・ミュージックは追悼文を載せている。そこにも「ラザルス」が紹介されている。ラザルスの歌い出しは「上を見てごらん、私は天国にいる、私は見えない傷跡を負っている」、曲の最後は「ああ、私は自由になる、いかにも私らしいだろう」と。ボウイさんがクローゼットに入り、内側から扉を閉める画像で終わっている。
David Bowie - Lazarus
彼の69歳の誕生日だった8日に公開された「★」は、ほかにも死を意識したと思われる歌詞が多く、インターネットではファンがその意味を巡って議論を交わしている。と。
長年彼と活動したプロデューサーは、フェイスブックで「彼の死は彼の人生と全く変わらなかったーー芸術作品だった。彼は「★」を私たちのために、お別れのギフトとして作った。このようになると1年前から知っていた」と投稿した。と載っていた。
なるほどと頷ける画像だったので貼ってみた。閲覧数はすぐ億単位に達するだろう。
David Bowie - Blackstar
ここまで哀悼されると気になって、映画「人生の約束」を見た後、CDショップ「HMV」へ寄ってみた。2枚のCDがそれぞれ3枚ほどづつ平置きで置いてあった。
「ヒ―ザン」(heathen:異教徒)2002年作品、と「リアリティ」2003年作品の2枚だった。2枚も買えないので受付へ行き、ベストアルバムでもないか検索して貰ったが見つからなかった。
店員は「亡くなってから最近よく出ます。私の親の世代のファンが多いです」と言っていた。「リアリティ」のレーベルには傑作「ヒ―ザン」につづきその翌年にリリースされた・・云々とあり、「ヒ―ザン」を購入して帰った。
「ヒ―ザン」は案に相違してロック調でなくバラード調の曲が多く、車を静かに走らせるBG音楽にはいいようだ。「ヒ―ザン」のレーベルには”異教徒であり続けたボウイが放つ黄金期の再来を感じさせる自信作という書き出しだった。