デジカメよりもカメラのほうを使う機会を意識的に増やすようになって、フィルムでもモノクロフィルムを使うことが多くなってきました。フィルムを持ち出す際に、およそ2/3がモノクロ、といったところが実感です。
初めて「モノクロフィルムで写真を撮って、仕上がってきたときの感動」は、リバーサルフィルムで撮影してきた画像の現像が終わって、リバーサルフィルムならではの鮮明な画像を見たときよりも大きかった、というのが、利用する機会が増えた原因かもしれない。
『引き算の美学』って言葉があります。撮影するとき、その主題を引き立てるために、背景の余計なものをなるべく写さないようにする(「写さない」というのは例えば被写界深度を狭くして背景をボケさせる、あるいは被写体に接近して文字通り「写さない」など)のですが、気づいたのは「『色』も引き算しちゃう」のも引き算の美学に入るんだろうな、ということ。
インスタグラムで高演色系の画像を見た瞬間は「おおスゲェ」と思っても、そういう写真を目にする機会が多くてイイネ!がたくさんついているのを見ると、食べ物と同じで飽きてくるのは性格の災いするところかもしれない。
でも「色が無いぶん、見る側が想像してそれを補う」という言葉の通りモノクロだから味気ない、ということは絶対に無いと考えています。だから出来はともかくモノクロ写真を撮りに徘徊を続けているんだと思います。
先日、数日に分けて東神奈川から山下公園周辺で撮影してきたの。カッコ書きは使った単焦点レンズ。
P20Liteで撮った廃橋
と、Fuji NEOPAN ACROS Ⅱ と、ズイコーの50mmで撮ってきたの
「色は付いてなくても『錆は錆としてわかる』よねぇ」。
ハンマーヘッド脇の公園で休んでいた”ブロンプトン”(28mm/f3.5)
みなとみらい駅のエスカレーター。今回はフィルムで撮影。
しかも三脚据えて。(24mm/f2.8)
赤レンガ倉庫(24mm/f2.8)
大桟橋入り口にある”エキスプレスビル”。(24mm/f2.8)
普段使っているのは、富士フィルムで出している NEOPAN ACROS ですが、これが36枚撮りしか出ていない。ここのところ撮影の際は、カメラでの撮影を踏まえてデジカメで「ロケハン」して感触を確かめてから再訪して撮ることが多くなりまして、フィルムの消費がかなり抑えられるのが良いのですが、36枚使いきれないという事態が起きています。使いきれないとなると、現像するのに未撮影のフィルムがもったいないから結局「残弾処理」に行く必要がある。以前のように12枚撮りがあればそういった問題が解決するのになぁ、と思います。
12枚撮りを切望する理由はほかにもあって、ちょっと顔を出してませんが ZEISS IKON TENAX1 という24mm×24mmフォーマットのカメラを持っていまして、それで36枚のフィルムを使うと50枚近く撮れます。これだと「撮り切れないし当然プリント代もかさむ(5,000円↑)」ためスナップ撮影などに持ち出すのにコストがかかるという本末転倒ぶりです。12枚撮りだと17枚撮れる計算になるので、「ちょっと撮りに行くか」となるんですけどね。(ちなみに24枚撮りだと36枚になる)
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