7日目は最初の個人タイムトライアルが登りを含む25.3kmという距離で行われ、優勝はTTスペシャリストのレムコ・エヴェネプールでした。区間2位のタデイ・ポガチャルに12秒という差を付けて、初参加のツールで初優勝となりました。流石にタイムトライアルの現世界王者という走りは見事でした。
空力モンスターとも呼ばれるエヴェネプールですが、身長は171cmと小柄な選手なのです。ジュニア時代はサッカーでワールドカップを目指していた高い身体能力と天性の体形が理想的なエアロフォームを生み、空気抵抗を極限まで低減し、フロント62Tという大きなギアを回す走りは圧巻です。ちなみにポガチャルのフロントギアは60Tでした。
3位はプリモシュ・ログリッジ、4位にヨナス・ヴィンゲゴーとビッグ4がそのまま1~4位を独占することになりました。わずか25kmでポガチャルには12秒、ログリッジには35秒、ヴィンゲゴーには37秒という差を付けているのですからTTでレムコに勝つのは相当に難しいでしょう。
ただ、登坂に関してはポガチャルやヴィンゲゴーに利があり、マイヨジョーヌはまだ先かもしれませんが、マイヨブラン(新人賞)は確実でしょう。ガリビエと最初の個人TTを終えてマイヨジョーヌを守ったポガチャル。33秒差の2位にレムコですが、昨年までの覇者ヴィンゲゴーには1分以上のタイム差を付けているのです。
怪我明けのヴィンゲゴーがどこまでポガチャルに迫れるのか、このままレムコの後塵を拝したままで終わってしまうのか?レッドブルに移籍し、ヴィンゲゴーと袂を分かったログリッジがどこまで肉薄できるのか?2024年のツールの第1週は残り1ステージです。
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