大同マルタ会の吉岡 悠 先輩からメールが入りました。転載します。
「大同マルタコレクション」と京都工芸繊維大学での展示会について
吉岡 悠 (繊維加工:大同マルタ会)
経緯
平成20年3月大同マルタ染工が閉鎖した時、重要且つ必要なものは原則、
多くの技術資料と共に生地見本も東洋紡及び黒川工業へ移管された。
しかし、永年蓄積された意匠見本室の製品見本は膨大な量で、
工場サイドの目でみて殆ど廃棄処分にされた。
この廃棄物の山の中から、古いほこりだらけの段ボールに詰まった見本
数箱が奇跡的にみつかった。
最近、JTCC会員の萩原理一氏(繊維加工)の協力を得て、
改めて一品々々調べて見ると、
大同染工最盛期のローラー輸出プリントと
その当時集めた世界中の珍しいプリント見本が341点も出てきた。
調べれば調べる程、この残されたブリント見本が散逸するには余りにも
惜しくなり、なんとか大学研究機関等に保管され、役立て、かっての
「大同染工」の名を残したいと考えた。
一年がかりで分類整理し、「大同マルタコレクション」の写真集・
明細書を作り、博物館・美術館・大学・関係研究機関へ発送した。
コレクションの内容
【生地サンプル】 【縫製品】
1.アフリカンプリント 106点 11点
2.インド周辺のサリー 47点 10点
3.インドネシアのジヤバ 37点 14点
4.中南米の民族衣装 70点 20点
5.ポリネシアの「タパ」 26点 0点
合計341点 286点 55点
発送先と反響
京都工芸繊維大学美術工芸資料館
国立民族学博物館民族文化研究部
神戸ファッション美術館
京都女子大学家政学部
神戸女子大学家政学部
各美術館、博物館、資料館、大学などからすぐ反響があり、
特に京都工芸繊維大学から大学として広く大同OB等の皆様にも見てもらえる
「展示会」をしたらという、一願ってもないお話を頂いた。
表題も「京都からアフリカへ-大同マルタコレクションに見る1970年代
京都の捺染産業-」とし、中心となるアフリカンプリントに併せ、
最盛期の大同染工の紹介と、その頃型をおこすため世界中から集めた
生地見本を「世界の民族衣装」として展示する。
最終日にギャラリートークも設定され、先生のトークの前座に、
大同マルタ会から4~5人出て座談会形式で当時の大同を語ってほしいと
要望されている。
大同マルタコレクションの展示会
「京都からアフリカへ―大同マルタコレクションに見る1960年代の
京都の捺染産業」
場所:京都工芸繊維大学工芸美術資料館2階展示室
会期:5月27目(月)~8月10目(土)
概要:「大同マルタ会」の「世界の民族衣装コレクション」を
展示することで、京都の捺染産業の変遷のなかにアフリカ染織を位置づけ、
あわせて世界から収集されたプリント資料に1960年代京都の捺染産業の
足跡を確認する。
関連企画1;大同マルタ会会員によるトークショー
平成25年8月10日(土)11:00~
京都工芸繊維大学美術工芸資料館1階ホール
関連企画2;ギャラリートーク
平成25年8月10日(土)14:00~
京都工芸繊維大学美術工芸資料館1階
以上