エントリーの内容に対するタイトルが適当でないかもしれませんが、ちょっと真面目に、小生の現職の業界について、ちょっと思うことを綴ってみます。
(ちょっと「チキン」になっていますが…)
各社とも、総合職・一般職共に、採用枠を大幅に増員しています。
いわゆる『団塊世代の大量定年退職』に対応すべく、人員確保に躍起になっている背景があるようですね。
4月に弊社も含め、各社で入社式が行われ、研修期間を経て、既に新入社員の配属先も決定しているメーカーもあることでしょう。
弊社も、先月5月1日付けで総合職採用新入社員の配属先が、5月16日付けで、一般職採用の新入社員の配属先がそれぞれ決定し、一般職採用の社員は「プラントオペレーター」として活躍しています。
そんな中、総合化学大手5社(決算期が9月である昭和電工も含めると6社となりますが…)の昨年度の決算が、5月10日に出揃いました。
三菱ケミカルホールディングス以外の4社は増収増益で、過去最高益を更新したところもあるようです。
経常利益も、この4社共に昨年より増加で推移し、当期利益になると、非財閥系の東ソー以外の4社が、昨年を上回る業績だったようですね。
総合化学4社、最高益を更新 製造業の需要高く(朝日新聞) - goo ニュース
このことは、上のリンクから記事が読めますので、是非ご一読下さい。
ただ、単に数字だけで、一喜一憂してはいられないような気がします。
そこで、改めて2007年度の新入社員の入社式で、大手企業各社の社長の新入社員への訓示をちょっと調べてみましたところ、興味あることを見出したので、紹介したいと思います。
各社の社長の訓示を比較しながら拝読すると…
「この企業は、これからも伸びそうだなぁ~」
と思う反面…
「この会社で働きたいと、改めて思ってくれるだろうか」
という疑問も、同時に出てきます。
これから先は、企業名は伏せて話を展開します。
先ず前者の、「この企業は、社長が面白いことを言っているので、伸びそうだ」と思う企業について…。
A社の社長は、新入社員の入社式で、こんな面白い訓示を残しています。
*************************************
これからは、「ギブ・アンド・テイク」の時代。
何か『変だ』と思ったら、腹にためずに口に出して主張すること。
大きな声で挨拶と、それができる「元気」が「若さ」の特権で、「新しい息吹」となる。
『出る杭』は打たれるが、『出すぎた杭』は決して打たれないと思って頑張って欲しい。
*************************************
良い訓辞ですよね。一番感動しました。
ただ、一箇所苦言を呈するなら、「ギブ・アンド・ギブ」だと思うのですが…。
小生自身、『若さ』の発散というエントリーでも述べたし、nanaponさんも、WHYを積み重ねることというエントリーでも述べているし、これは、田坂 広志 氏がご自身の数多くの著書でも、何度も読者に訴えていることにも通じますよね。
このA社…小生が社会人となった時と比較して、株価が3倍以上に値上がりしています。凄いことです。
B社の社長は、こう語っています。
*************************************
「モノづくり」に興味を持ち、一緒に「化学のちから」で「夢のあるもの」を作ろう。
そのために…
①『WHY』を続け、自ら考え、自発的に行動する。
②『自分らしさ』を決して見失わないこと。『自分の尺度』を持って考え直そう。
③『人』による組織力を最大限に引き出すため、フェース・トゥ・フェースで、本音で議論しよう。
*************************************
やっぱり出てきました。キーワードの『WHY』。
プロ棋士の片上 大輔 五段を例えに出して、小生自身でも本音を語ることで芽生える『強い意志』と題して記事をエントリーしましたが、本音でぶつかることの大切さを感じています。
思わず、やる気みたいなものが沸々と湧いてくる、訓示ですね。
C社の社長は、こう語っています。
*************************************
長い会社生活で思い通りにならないこともあるとは思うが、社会のために「初心忘れるべからず」の気持ちで、高い「志」を、会社という「場」を利用して達成して欲しい。
それが、当社の歴史を作ることになるのだから。
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「新入社員も財産」という考えが根底にないと、この訓示はありえません。
これは、遠山 雄亮 四段の振り返るとというタイトルのエントリーが象徴的です。
ファンの姿が根底あるからこそ、存在しているエントリーですよね。
D社の社長は、こう語っています。
*************************************
「挑戦」,「約束」,「協働」,「完遂」,「貢献」の『5C』を心に刻み、『情熱』を原動力にして欲しい。
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殆ど、気合だけで乗り切っている小生には、心に響きました。
言葉に、力がありますね。
E社の社長は、こう語っています。
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「変化を恐れぬ勇気」,「高い目標への挑戦」,「目標達成への理念」,「共感を広げるコミュニケーション」を胸に、自信と誇りを持って欲しい。
*************************************
新入社員に敢えて高い目標を設定する事を、暗に匂わせています。
ですが、これは、社長の新入社員への「期待値」がストレートに表れているからこそ、生まれた訓示だと思います。
ファイトを燃やして、この会社で良い仕事をして欲しいものですね。
ここまでは、どちらかといえば、褒めたい内容です。
逆に、「この会社はちょっと…」と、思わず疑問を感じずにはいられなかった訓示もあります。
F社の社長は、こう語りました。
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「良き産業人」となるために、「貪欲に知識を吸収」…すなわち、「学問に励む」ことを怠ってはいけない。
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「良き産業人」とおっしゃいますが、どういう基準の人のことを「良き産業人」というのでしょうかね。
これから社会人としてのスタートを切るのに、全く具体性がない、イメージもし難い話では、訓辞を受ける新入社員たちも、思わず眠たくなってしまうでしょうね。
悪く捉えると、「会社人間になりなさい」とも取れます。
これは、ちょっと違う気がするのは、小生だけでしょうか。
G社の社長は、こう語りました。
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競争に勝ち、世界に通用する革新技術への取り組みや、一歩先を見つめ、会社としても個人としても、大胆にチャレンジしていく姿勢を望む。
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あのぅ…質問して宜しいでしょうか。
「大胆にチャレンジ」は良いと思います。
けれど、「競争に勝ち」とありますが、誰と競争するのですか。
一人勝ちして、一体何になるんでしょうか。
A社の社長の訓示でも述べましたが、これからは「ギブ・アンド・ギブ」の時代と、シンクタンクの代表の田坂さんもおっしゃっていますよ。
「競争して勝つ」ことが、「社会貢献」っていうことですか。
小生は、ちょっと違うと思っています。
nanaponさんの最近のエントリーにありました、究極のプロフェッショナル・サービスというエントリー…こういうところに、「顧客満足度」があると思うのですが…。
違いますかね。
新入社員の入社式に見る、社長の訓示を改めて整理すると、各社の特色とか、体力みたいなものが不思議と現れていて、これが、見事に株価と相関しているんですよね。
顧客は、本当にシビアです。
小生も、総合化学大手に籍を置いているので、こういうこと念頭に置きながら、自戒も込めて「顧客満足度」という単語に挑んで行きたいと思っています。
そのためには、『WHY』を積み重ねることです。
そうです。nanaponさんのおっしゃるとおりです。
田坂さんの著書である、『これから何が起こるのか』で語られている「75の変化」が、確実にこれから起こることを意識しながら、前に進みたいと思います。
ちなみに、AからG社の中に、小生が籍を置いている会社…実はあります。
どの会社でしょう。
読者の皆さんのご想像に、お任せしますね。
(ちょっと「チキン」になっていますが…)
各社とも、総合職・一般職共に、採用枠を大幅に増員しています。
いわゆる『団塊世代の大量定年退職』に対応すべく、人員確保に躍起になっている背景があるようですね。
4月に弊社も含め、各社で入社式が行われ、研修期間を経て、既に新入社員の配属先も決定しているメーカーもあることでしょう。
弊社も、先月5月1日付けで総合職採用新入社員の配属先が、5月16日付けで、一般職採用の新入社員の配属先がそれぞれ決定し、一般職採用の社員は「プラントオペレーター」として活躍しています。
そんな中、総合化学大手5社(決算期が9月である昭和電工も含めると6社となりますが…)の昨年度の決算が、5月10日に出揃いました。
三菱ケミカルホールディングス以外の4社は増収増益で、過去最高益を更新したところもあるようです。
経常利益も、この4社共に昨年より増加で推移し、当期利益になると、非財閥系の東ソー以外の4社が、昨年を上回る業績だったようですね。
総合化学4社、最高益を更新 製造業の需要高く(朝日新聞) - goo ニュース
このことは、上のリンクから記事が読めますので、是非ご一読下さい。
ただ、単に数字だけで、一喜一憂してはいられないような気がします。
そこで、改めて2007年度の新入社員の入社式で、大手企業各社の社長の新入社員への訓示をちょっと調べてみましたところ、興味あることを見出したので、紹介したいと思います。
各社の社長の訓示を比較しながら拝読すると…
「この企業は、これからも伸びそうだなぁ~」
と思う反面…
「この会社で働きたいと、改めて思ってくれるだろうか」
という疑問も、同時に出てきます。
これから先は、企業名は伏せて話を展開します。
先ず前者の、「この企業は、社長が面白いことを言っているので、伸びそうだ」と思う企業について…。
A社の社長は、新入社員の入社式で、こんな面白い訓示を残しています。
*************************************
これからは、「ギブ・アンド・テイク」の時代。
何か『変だ』と思ったら、腹にためずに口に出して主張すること。
大きな声で挨拶と、それができる「元気」が「若さ」の特権で、「新しい息吹」となる。
『出る杭』は打たれるが、『出すぎた杭』は決して打たれないと思って頑張って欲しい。
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良い訓辞ですよね。一番感動しました。
ただ、一箇所苦言を呈するなら、「ギブ・アンド・ギブ」だと思うのですが…。
小生自身、『若さ』の発散というエントリーでも述べたし、nanaponさんも、WHYを積み重ねることというエントリーでも述べているし、これは、田坂 広志 氏がご自身の数多くの著書でも、何度も読者に訴えていることにも通じますよね。
このA社…小生が社会人となった時と比較して、株価が3倍以上に値上がりしています。凄いことです。
B社の社長は、こう語っています。
*************************************
「モノづくり」に興味を持ち、一緒に「化学のちから」で「夢のあるもの」を作ろう。
そのために…
①『WHY』を続け、自ら考え、自発的に行動する。
②『自分らしさ』を決して見失わないこと。『自分の尺度』を持って考え直そう。
③『人』による組織力を最大限に引き出すため、フェース・トゥ・フェースで、本音で議論しよう。
*************************************
やっぱり出てきました。キーワードの『WHY』。
プロ棋士の片上 大輔 五段を例えに出して、小生自身でも本音を語ることで芽生える『強い意志』と題して記事をエントリーしましたが、本音でぶつかることの大切さを感じています。
思わず、やる気みたいなものが沸々と湧いてくる、訓示ですね。
C社の社長は、こう語っています。
*************************************
長い会社生活で思い通りにならないこともあるとは思うが、社会のために「初心忘れるべからず」の気持ちで、高い「志」を、会社という「場」を利用して達成して欲しい。
それが、当社の歴史を作ることになるのだから。
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「新入社員も財産」という考えが根底にないと、この訓示はありえません。
これは、遠山 雄亮 四段の振り返るとというタイトルのエントリーが象徴的です。
ファンの姿が根底あるからこそ、存在しているエントリーですよね。
D社の社長は、こう語っています。
*************************************
「挑戦」,「約束」,「協働」,「完遂」,「貢献」の『5C』を心に刻み、『情熱』を原動力にして欲しい。
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殆ど、気合だけで乗り切っている小生には、心に響きました。
言葉に、力がありますね。
E社の社長は、こう語っています。
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「変化を恐れぬ勇気」,「高い目標への挑戦」,「目標達成への理念」,「共感を広げるコミュニケーション」を胸に、自信と誇りを持って欲しい。
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新入社員に敢えて高い目標を設定する事を、暗に匂わせています。
ですが、これは、社長の新入社員への「期待値」がストレートに表れているからこそ、生まれた訓示だと思います。
ファイトを燃やして、この会社で良い仕事をして欲しいものですね。
ここまでは、どちらかといえば、褒めたい内容です。
逆に、「この会社はちょっと…」と、思わず疑問を感じずにはいられなかった訓示もあります。
F社の社長は、こう語りました。
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「良き産業人」となるために、「貪欲に知識を吸収」…すなわち、「学問に励む」ことを怠ってはいけない。
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「良き産業人」とおっしゃいますが、どういう基準の人のことを「良き産業人」というのでしょうかね。
これから社会人としてのスタートを切るのに、全く具体性がない、イメージもし難い話では、訓辞を受ける新入社員たちも、思わず眠たくなってしまうでしょうね。
悪く捉えると、「会社人間になりなさい」とも取れます。
これは、ちょっと違う気がするのは、小生だけでしょうか。
G社の社長は、こう語りました。
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競争に勝ち、世界に通用する革新技術への取り組みや、一歩先を見つめ、会社としても個人としても、大胆にチャレンジしていく姿勢を望む。
*************************************
あのぅ…質問して宜しいでしょうか。
「大胆にチャレンジ」は良いと思います。
けれど、「競争に勝ち」とありますが、誰と競争するのですか。
一人勝ちして、一体何になるんでしょうか。
A社の社長の訓示でも述べましたが、これからは「ギブ・アンド・ギブ」の時代と、シンクタンクの代表の田坂さんもおっしゃっていますよ。
「競争して勝つ」ことが、「社会貢献」っていうことですか。
小生は、ちょっと違うと思っています。
nanaponさんの最近のエントリーにありました、究極のプロフェッショナル・サービスというエントリー…こういうところに、「顧客満足度」があると思うのですが…。
違いますかね。
新入社員の入社式に見る、社長の訓示を改めて整理すると、各社の特色とか、体力みたいなものが不思議と現れていて、これが、見事に株価と相関しているんですよね。
顧客は、本当にシビアです。
小生も、総合化学大手に籍を置いているので、こういうこと念頭に置きながら、自戒も込めて「顧客満足度」という単語に挑んで行きたいと思っています。
そのためには、『WHY』を積み重ねることです。
そうです。nanaponさんのおっしゃるとおりです。
田坂さんの著書である、『これから何が起こるのか』で語られている「75の変化」が、確実にこれから起こることを意識しながら、前に進みたいと思います。
ちなみに、AからG社の中に、小生が籍を置いている会社…実はあります。
どの会社でしょう。
読者の皆さんのご想像に、お任せしますね。