木陰の椅子

「シニア夫婦二人暮らしのつれづれ」から「一人ぼっちのつれづれ」に。明日も良い日にするために頑張りたいなと思います。

NHK FM 81.6

2022-11-03 | つれづれに

ここ数日、小春日和などというのどかなものではなく、少し動いただけで汗が噴き出てくるなかなかにヘビーな暖かさが続いた。

庭の椅子周りにはマルカメムシや何種類かの蜂が飛び交い、犬の散歩の女性はTシャツ1枚。
部屋に入り込む日差しもかなり強かった。



ここのところずっと、音楽を聴く気もないし本を読む気もなくて、ただただ怠惰に過ごしてきたが、4~5日前からラジオを聴きだした。
何年も前に購入した超安価だったラジカセ、カセットはもう壊れて聞けない。
チューニングもなかなか合わず、雑音交じり。
それでもいいから音と声が欲しかったのだ。
娘にその話をすると、NHKFM81.6になんとか合わせてみて…という。

指先で回すタイプのチューニングダイヤルは、太い指ではとにかく回しにくかったが、根気強く微調整を続けた。その甲斐あってチューニングシグナルの赤い点滅がピタッと止まって、クリアな音楽が流れてきた時は嬉しかった。
とても嬉しかった。
それが一昨日のこと。

今朝のスイッチON時は、“ちょっと切なくなる懐かしのポップス”で、よしだたくろう、井上陽水、忌野清志郎、浜田省吾の歌が流れた。

ホント、ちょっと切なくなった。
よしだたくろう、忌野清志郎は特に好きだったし今も好き、そして忌野清志郎はもういない。
洗濯物を干して2階から降りてくると、映画音楽に変わっていた。
風と共に去りぬ“タラのテーマ”、ドクトル・ジバゴ“ララのテーマ”、そしてバラライカ……。
このコーナーはリスナーのリクエストによるものらしい。

夫がいなくなってからずっと周りと自分との間にバリアーを感じてきたが、そうしてきたのは、オブラートか何かで自分を包みこんできた自分自身だったのかもしれない。
NHKFMの、騒がしさの一切ない、静謐ともいえる語り口と音楽に私、何かを取り戻したような気がする。

コメント (6)
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