
2011年3月12日14時45分
[東京 12日 ロイター] 11日午後に発生した東北地方太平洋沖地震で、死者・行方不明者が1300人を超える見通しとなった。警察庁や防衛省によると、地震発生後に東北地方を襲った大津波などで、仙台市では200人─300人の遺体が発見されたほか、福島県南相馬市では1800世帯が壊滅状態となっている。宮城県気仙沼市では大規模な火災が発生。総務省によると、岩手県陸前高田市はほぼ壊滅状態だという。
警察庁が午前8時にまとめた情報によると、死者は217人、行方不明者は681人だが、NHKのまとめによると、この地震による死者は587人で、死者・行方不明者は合計で1300人を超えたもよう。
菅直人首相は12日午前、緊急災害対策本部会議で「どこまで救出作業が進むか、きょうが大事だ」として、派遣する自衛隊を5万人に増やす考えを示した。
東京電力<9501.T>の福島第2原子力発電所では、1、2、4号機で圧力抑制室の温度が100度を超え、原子炉の圧力抑制機能を喪失、政府は原子力緊急事態宣言を行った。福島第1原子力発電所の1号機でも格納容器の圧力が高まったため、空気を外部に放出する作業を開始している。経済産業省によると、この作業により、福島第1原子力発電所の正門前での放射線量の数値が、通常の73倍に高まった。
地震の影響で発電設備が停止しているため、電力の供給力不足が生じる可能性が出ている。東京電力は12日、地震の影響で同日午後6時─7時の時間帯に9都県の供給区域(静岡県は富士川以東)で電力供給不足に陥るとの予測を発表した。
海江田万里経済産業相は「電力供給設備の復旧に全力をあげているが、電気の使用にあたっては極力節電するようお願いしたい」とする談話を発表した。
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