
2011年3月12日20時26分
東京電力の小森明生常務は12日夜の記者会見で、爆発があった福島第一原子力発電所1号機から放出されたとみられるセシウムが検出されたことを認め、「炉心そのものが通常とは違う状況になっている可能性はある」と述べた。原子力安全・保安院が指摘した「炉心溶融の可能性」を認めた。1号機の建屋の現状については「上の方は壁がない状況になっているのは、目視で確認できる。下の部分は形はしっかり残っている」と説明。「なるべく見える範囲のものを見ようとしているが、建物の中をくまなく見ることが難しい状況。放射線量がかなり高い」とも述べた。また今後の対処については、圧力容器を冷やすために海水の注入を始めたことを明らかにした。
一方、原子炉容器内の状態について、高橋毅・原子力運営管理部長は「明確につかめていない」と述べた。会見を始めた午後7時半時点での炉内の圧力や水位はわからない状態という。
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(写真:福島第一原子力発電所の状況を説明する東京電力の藤本孝副社長(左から2人目)=12日午後8時6分、東京都千代田区 撮影:長島一浩)