大井川鐡道に揺られ、
ビールを飲みながら景色を楽しんでいます。
大井川の水の少ない河原や茶畑、
それから途中ですれ違う近鉄特急
なんかも面白かったですねえ。
そしてここもまた大井川鐡道の
ひとつの見所があります。
「地名(じな)」の駅を過ぎたところ
にある日本一短いトンネルです。
上をケーブルが通っていた時に、
荷物の落下を防ぐために
作られたトンネルです。
近づいてきましたよ。
トンネル突入です、
と言ってる間に出てしまいました。
このトンネルの撮影のために、
二両連結の車両の1番前まで
後ろの車両から移動し、
撮影をするって
まあ好奇心旺盛な旅人ですねえ。
その後も電車は大井川を
渡ったりしながら、大きな駅に
到着しました。
千頭(せんず)の駅ですね。
大井川鐡道の山側の終点です。
ここにはトーマスなんかも
止まっていますね。
この電車も走ったりしますから、
小さな子供には大人気でしょうね。
音楽なんかも熱心なようで、
記念館とかあります。
千頭とは「狭い処」
ということからできた地名で、
ここで乗り換えた電車は
狭い谷を走ってゆきます。
今度乗るのはアプト式の電車で、
こんな電車です。
途中の急こう配のところでは
アプト式の電車を連結して
登ってゆきます。
そんな電車に乗って千頭の駅を出発し、
本日の下車駅である
「奥大井湖上」駅に向かいましょう。
狭い山道なんかも
ゆっくりと走りますねえ。
乗車の雰囲気は高野山の
九度山より上の感じに似ています。
町からどんどん山の中へ入ってゆきます。
この電車に乗って、
最も感心したのは見事な
車掌さんの働きです。
社内のマイクを使って
見どころを説明してくれます。
それがまた実に細かくて、
聞いていてなるほど~
と何回感心したか。
右に見える川の色は
いつもはきれいな青色です。
とか、
自然の話なんかもしてくれました。
また駅に止まれば、
自動でないすべての扉を
乗客の乗り降りでちゃんと
しまっているかなど
走って確認して、発射オッケイの
合図を出します。
もちろん右左確認の動作も
きっちり行います。
そんな車掌さんの活躍には
目をみはるばかりです。
きっと運転手より
こちらの方が大変です。
駅をどんどん過ぎて行って、
「アプトいちしろ」という駅に着くと、
アプト式の電車の接続です。
何分か止まりますと案内し、
連結もご覧いただけますとのこと。
では見に行きましょう。
これがアプト式の線路です。
こういう仕組みを持つ電気機関車で、
最後尾に連結され、
車両を押してゆきます。
ここの傾斜は1kmで90mと
日本一傾斜のきつい線路です。
もともとはダム建設のために
つけられた線路なんでしょう。
ガチャンと連結されてさあ、
ここからが本当のアプト式線路です。
とはいえ車両内では
がちゃんがちゃんと言うような
音は聞こえませんよ。
そしてスタート時には、
またまた車掌さんが走り回って
扉を点検し、ホーム横の
トイレの中にまで入って
乗客がいないか確認してスタートです。
こんな無人駅で残されたら
大変ですもんね。
さあ電車は斜面を登ってゆきますよ。
車掌さんはトンネルの手前で、
電車から湖面までの感じを
覚えておいてくださいねと説明してます。
そしてトンネルを越えた時の
湖面を見たら、おお~なんと
ずいぶん高いところを
走っているじゃないですか。
見事な案内ですねえ。
大井川鐡道はこの車掌さんによって
守られているような気がしましたね。
続く
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