うちのスポーツジムには高齢者が多い。
もう介護保険証をもらったdoironでも
どちらかといえば年下の部類に入るのだ。
まあ皆さん高齢になっても、
それほど元気だということですねえ。
今日の話は、doironよりも
干支でひと回り年上の人の話だ。
奥さんもそこから5歳くらい下という、
仲の良い高齢夫婦のことなのだ。
ジムに行ってバイクに乗ると、
doironはしばらくそこに居てることになるので、
その夫婦の話し相手になることが多い。
相撲を見ているときなんかも、
今日は誰々は勝った?とか聞いてくるので、
年老いた頭をフルに回転させつつ
相撲鑑賞をしていないといけないのだ。
その日は相撲もないのですが、
その夫婦の旦那さんが
バイクのところに来て、
こっそり話し始めたのです。
「doironさん。じつはねえ、
子どもが出来ましてねえ」
というではないですか。
まあ見た目もがっしりしていて、
しゃきっとした若い旦那さんだから
それはすごいなあと一瞬思ったのですが、
奥さんの年齢も考えたら
これはただ事じゃない話だぞッと、
思わず背筋に力が入ってしまいましたね。
もし本当なら、週刊誌が取材に来るぞ、
いやいやNHKが撮影させてくれと
言ってくるかもしれないと
思ってしまいました。
いやあナニコレ珍百景でも
取り上げられるかもしれないから、
各社の取材合戦が始まるに違いない、とねえ。
「うん。ほんでほんで」
と話しの続きを聞くと、
どうも三つ子のようである。
ウヒャー、すごい。
これはギネスに挑戦だ。
「もう昨日生まれてねえ」と言う。
「ん?さっき奥さんがストレッチしてたぞ。
あれあれ?」と思ったら、
よく聞くと人間の子どもではなくて、
家で飼ってるメダカの話だったのです。
doironも飼っているので、
かつてそんな話を良くしていました。
「卵はどんなところに産むの?」とか
「生まれたらどうしたらいいの?」と、
メダカ先輩であるdoironに
いろいろ聞いてくるのです。
それはこうした方がいいよ、
とかdoironが作成した
メダカ産卵グッズがあるから
入れてみとか言って
さし上げたこともありました。
スポンジと発泡スチロールを
組み合わせて作ったやつです。
でもねえなかなか産まないのです。
先日奥さんがそれを見ていたら、
卵って固まりで生むものと
思っていたらしく
以前はわたを入れても
全く生んでないなあと、
いう感じで、今年も
無理かとあきらめていたそうです。
でもそのグッズをよく見ると、
ホコリなのか水の泡なのか
知れないものがそこについているので、
一応別の入れ物に入れておくかと、
分けていたそうです。
すると、昨日その容器を見てみると
3匹の超小さな子供のような
魚が泳いでいたそうです。
これはdoiron家の様子
形はどう見てもメダカの
子どもらしい形ですから、
わかったんでしょうねえ。
マンションのベランダで
「やったー、生まれた」と
騒いだのかもしれません。
近辺に聞こえなかったかどうか心配です。
そしてその次の日にdoironに
報告があったわけです。
「三匹生まれたんで
親のところに移した方がいいかなあ」
というので
「まだまだあかんよ。
別にしとかないと食べられるよ」
「え?卵だけ食べられるんじゃないの」
というので、子どももやでと注意しておきました。
「聞いてよかった」と大喜びでした。
そんな話をした後、
「エサはどうしたらいいの?」
「ボウフラに食べられない?」
「なんか白いミミズみたいなのが
泳いでいるけど大丈夫?」
「太陽に当てた方が良い?」とまあ、
次々質問が来ますので
こたえておきました。
さかなクンではなくて
めだかクンになってしまいましたね。
そしてそこから二日くらいして
「また生まれたの。全部で5匹」
と大騒ぎです。
「まだまだ生まれるかもしれないよ」
と言ったら、目がキラキラしていましたねえ。
高齢者の多いジムなんですが、
doironの周りだけ、
今はメダカの学校になっている
という楽しいお話でした。
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